スタッフレポート

スタッフによるレポートを掲載しています。

OHIを「自分事」として聞いてもらうには・・・について、勉強会で発表して

【OHIとは…】

Oral Hygiene Instructionの略称。

プラークを除去することの意義、方法を患者さんに示し、口腔清掃指導を行うこと。

プラークの存在とその病原性を患者さんに説明することで、モチベーションを高めるとともに、

個々の患者さんに適したブラッシング法、歯間部清掃補助用具などの指導を行う。

【歯周治療の主役は患者】

初めに、歯周治療について理解してもらうことから始める。歯周病は自覚症状が少なく、罹患している

ことに気づきにくいため、「他人事」と捉えている方も少なくはない。そのような方に「あなたの口

の中は歯周病です。このまま放置していたら歯が抜けてしまいます。歯磨きでお口の中を改善しま

しょう」と伝えても、なかなか伝わらない。しかし、歯周病に罹患していることは伝えておかなければ

ならない。 まずは、歯周病に罹患していることを「自分事」として捉えてもらう。そのためには、まず

相手のことを知り、相手に合わせて話すことから始める。そうすると、患者さんは「自分のことを理解

してくれる方であれば、協力しよう」と考えてくれるかもしれない。私たちの伝え方により「自分事」

として捉えてもらい、興味・関心を持ってもらうことから始める必要がある。

① 性別・年齢・職業など個々の患者さんに伝わりやすい言葉(話し方、言葉遣い)を選ぶ

② 患者さんの反応はどうか、表現や言葉を観察することが大切

③ 相手に伝わったのかを確認する、このひと手間が次に繋がる

【プラークコントロール不良の3つの原因】

1. 患者さんの問題

 1) 磨いていない

 ・どの時間帯で磨いているかを聞く

 ・生活習慣を変えることは容易ではないので、少しずつ回数が増やしていく

 ・ブラッシング時間を延ばす

 2) 磨いているが、磨けていない

 (ブラッシングが適当)

 ・ブラッシングの重要性から説明する

 ・「適当」から「その方に合ったブラッシング」を実践することで歯周環境がさらに良 くなることも

  伝える

 (テクニックの問題)   

 ・性別や年齢、全身疾患なども考慮する

 ・リウマチやパーキンソン病、脳出血疾患などの手指の運動にかかわる疾患に罹患し ている、

  進行している場合はプラークコントロールの低下がみられやすい  

 ・ペングリップで把持した場合、利き手側の3~4番は歯ブラシを動かしにくいため、 磨き残しが

  見られやすい

 (ブラッシングの順番)

 ・ブラッシングの順番が定まっていないと、磨き残しが見られやすい

 ・同じ部位に炎症が起こりやすい方も、磨く順番を変えるだけで炎症が軽減すること もある

 (ブラッシングの時間)   

 ・就寝前はできるだけ時間をかけてブラッシングしてもらう

 (ブラッシング時に歯肉に痛みがある)

 ・なぜ痛いのか、原因を見つける  

 (例)ブラッシングによる擦過で歯肉が傷ついている   

    ↳毛先のやわらかいブラシを処方し、その場でいたくないかを確認する   

     次回来院されたときにも、「歯ブラシが使えたか」「痛みはなかったか」を確認

 (ブラッシング時の出血が怖い)

 ・歯肉に強い炎症が起きている方に多い

 ・「出血=怪我」と思っているからブラッシングができない

 ・なぜ歯肉に炎症が起きているのか、なぜ歯肉から出血しているのか説明に繋げる

2. 歯ブラシの問題

 1) 使用している歯ブラシが合っていない

  ・ヘッドの大きさ ・毛の硬さ ・毛先の形状

 2) 適切な磨き方を知らない

 3) 毛先が広がった歯ブラシを使用している

3. 口腔内の要因

 1) 歯の問題  

 ・歯石 ・不適合修復 ・補綴装置 ・歯列不正 など

 2) 口腔領域の問題  

 ・口呼吸 ・鼻炎 ・ドライマウス など

 3) 生活習慣の問題  

 ・生活習慣の変化 ・食生活の乱れ ・患者さん自身の問題 など

【「気づく」「認める」「褒める」】

・今まで、プラークコントロールが不良だった患者さんが努力してブラッシングを行い、改 善して

 きたら、必ず「気づく」「認める」「褒める」を行う

・モチベーションが上がり、さらにプラークコントロールが良くなる

・すぐにプラークコントロールが良くならない患者さんがいることも理解して、その方に合 わせて

 働きかけ続けることも大切

【伝わるOHIと伝わらないOHI】

(伝わるOHI)

 ①明確な目標設定  

 ・「次の来院までに、この歯肉の腫れを引かせてみましょう」と伝え、それに合うブラッ シング指導

  を行う

 ・引き続いて炎症が起きていれば、改めてOHIを行う

 ・目標があれば、患者さんがどこに向かえばいいのか明確になり、頑張ってもらえる

 ・行動変容を促しやすくなる

 ②患者さんのために実践  

 ・生活背景やブラッシングスキルを把握し、それに合うオーダーメイドのOHIを行う

 ・無理強いはしない

 ・その日のプラークコントロールに囚われず、歯肉の状態を確認し、発赤・腫脹を見て判 断する

 (来院直前のみ徹底して磨いていることがあるため)  

 ・自分ができる歯科衛生士であることを証明するためのOHIではない

 ③シンプルな説明  

 ・患者さんが興味・関心を持つまでは、ワンポイントアドバイス程度に留めておく  

 ・シンプルな説明に努め、短時間の方が患者さんの記憶に残りやすい  

 ・OHIを行う前に伝えたいことを一度自分の頭の中で整理しておく

(伝わらないOHI)

 ①目標を設定せず、だらだらと行う

 ②目的のないOHI、歯科衛生士の成績、自己満足のためのOHI(患者さんのためではない)

 ③説明が長い

【感想】

患者さんにTBIをするときにバリエーションが少なく、同じような説明を繰り返すことがよくあった。

炎症箇所ごとのTBIではなく、その患者さんのためのオーダーメイドなTBIを心掛けていきたいと思う。

TBIの時に、「褒める」ことは必ずしていたが、「気づく」や「認める」機会は少なかったと実感

できた。どのように指摘したら患者さんのモチベーションを下げずにアプローチができるかを意識して

TBIを行っていきたい。        

                  衛生士 小鐵

  2024/05/19   ふくだ歯科
タグ:歯みがき

頑張っている歯科衛生士への応援メッセージの講演に参加して

SデンタルクリニックのTさん

「歯科衛生士になって嫌いだった自分を好きになれた」

Tさんは何も持っていない自分が嫌いで、人生なんかどうでもいいと思っていましだが、26歳で離婚し

本当に何もなくなった時に人生をやり直してみようと28歳の時に歯科衛生士学校に入学。でもいざ就職

すると、時間が経つにつれて仕事をするのがつらい日が増えてきました。辛くなった理由は患者さんに

対して、数値が良くならなかったり、指導がうまくできずもうTBIしたくないと思ったり、私じゃなくて

もいいのでは、歯科衛生士に向いてないと思い出したからです。

その時担当した患者さんは、喫煙をしている49歳女性飲食店勤務の方で歯磨きは1日3回、最長5分の

ブラッシング、歯磨きは嫌いじゃないとのことでした。歯周基本治療は順調に進み、患者さんはタバコ

を全く吸わなくなりました。しかし再評価時に、「旅行に行ったら楽しくなってタバコを吸って

しまって、それからずっと吸っている」と言われ、また1からかと思い「絶対また禁煙できます、

頑張りましょう」と言ったみたいです。それからは患者さんの来院が途絶えてしまいました。

Tさんはとても落ち込みましたが、同じミスをしないようきちんと原因を知ろうと思いました。

禁煙指導がうまくいかなかった原因として、

1. 0か100でしか考えていなかった

2. 具体的な禁煙方法の提案、話し合いができていなかった

3. リスク説明を何度もすべきだった

の3つを上げました。

反省をもとにTさんが実践した禁煙指導

1. 諦めずに寄り添う

  禁煙できている場合

  →禁煙できていることを褒める

   都度、禁煙の進み具合の確認

   問題点について話し合う(傾向と対策)

  禁煙できていない場合

  →小さな成功や過去の成功も褒めていく

   都度、禁煙の進み具合の確認

   再チャレンジに向けての勧め

2. 具体的な禁煙方法の提案

 ① 禁煙を開始する日を決める

 ② 禁煙外来などの医療機関を勧める

 ③ タバコを吸いたくなった時の対策

  →シュガーレスガムやアメを口にする

   灰皿やライターなど喫煙道具を処分する

   歯磨きしたり運動したりする

   などの具体的な対策を考えておく

3. 繰り返しリスク説明を行う

 非喫煙者より歯周病に2~8倍罹患しやすいこと

 生活習慣病や歯周病などの様々な疾患のリスクファクターになること

 歯周治療、様々な歯科治療の成功率が低下すること  

 などを説明

この3つのことに配慮し、喫煙をしている49歳男性事務職の方で歯磨きは1日2回、最長1分の

ブラッシング、歯磨きが嫌いな患者さんを担当。なかなか禁煙できない中、小さなことを褒めるなど

患者さんの速度に合わせた禁煙指導を行った結果、禁煙に成功したそうです。それからTBIの回数を

増やすなどし、今では補助清掃用具を追加するなど歯磨きが好きになったそうです。

まとめ

患者さんの発言の真意に気づくこと

自分の弱い部分を知り諦めずに挑戦し続けることで成長できる

成長できたことで自分のことを好きになれる

自分を大切にできると仕事も大切にできる

 

感想

これから患者さんに指導していくと良い方向に行ったり悪い方向に行ったりするかもしれません。

もし悪い方にいってしまった時は、何がダメだったのか原因を知り同じ失敗をしないようにしたいと

思いました。そして苦手なことには挑戦し続け成長していけたらいいなと思いました。

                         衛生士 檜垣

  2024/04/07   ふくだ歯科

口腔マイクロバイオーム(細菌叢)について、勉強会で発表して

1. 口腔マイクロバイオームはどのように形成されるか

口腔内には700種類以上の様々な細菌が集団を(コロニー)を形成しています。口腔マイクロ

バイオームの乱れは、う蝕や歯周病を引き起こします。つまり、う蝕や歯周病になっている人となって

いない人とでは、口腔マイクロバイオームが異なるということです。 今回は、赤ちゃんの口腔内に

細菌叢が形成されていく過程で、どのような要因が影響を及ぼすのかについて説明していきます。

ⅰ)母親と同じような細菌叢が形成される

母親の体に存在する細菌叢を構成するメンバーに対しては、赤ちゃんの体で免疫反応が起こらない

ように調節されています。 そのため、出生後に母親の細菌叢に似た細菌叢が形成されやすくなります。

つまり、母親の口腔の健康状態が赤ちゃんの口腔マイクロバイオームの形成に大きく関わってきます。

ⅱ)出産形態や歯の萌出との関わり

経膣分娩か帝王切開によって、子どもが最初にさらされる微生物の数が決定します。 また、乳児期に

母乳か人工乳か、おしゃぶりを使用しているか、していないかも関わりがあります。しかし、それ以上

に歯の萌出は大きな影響を与えます。 これはまだ研究段階ですが、健康的な細菌バランスに誘導できる

方法が分かれば、歯だけではなく、全身の健康維持に貢献できると期待されています。

ⅲ)遺伝と環境はどちらの影響が大きいか

乳幼児の口腔細菌叢の分析結果は、実子と母、養子と母のペアでの類似度に違いは認められず、遺伝の

影響は非常に小さいです。また、実子と養子の双方で、血縁のない女性と比較して母親との類似性が

高いことから、接触や環境の影響が大きいことが分かっています。 母と子どもの間の類似度は子どもの

年齢とともに増加し、ごく初期に観察された宿主遺伝の影響が時間とともに失われる傾向があります。

また、興味深いことに母親と同居の配信者の口腔細菌叢は母子ペアよりもさらに類似性が高いことも

示されています。 つまり、接触頻度と物品共有環境、およびその状況におかれている年数の長さがより

大きく影響することを示しています。

2. ディスバイオーシス(口腔マイクロバイオームの乱れ)

ディスバイオーシスの要因の1つに喫煙があります。今、人気の電子タバコにもディスバイオーシスを

促進する科学物質が含まれています。電子タバコの使用に伴う歯周病のリスクがあります。

3. ディスバイオーシスを防ぐ方法

口腔内硝酸塩が存在すると、口腔細菌の糖質発酵時に起こる口腔環境の酸性化を抑制できる可能性が

あります。硝酸塩はビーツ、ほうれん草、小松菜、レタスなどのに多く含まれます。これらの摂取が、

歯の健康に影響を与える長期的な影響を評価する必要があります。 まだ、解明されていないことも多い

ですが、この研究を進めていけば、将来は若いうちに口腔マイクロバイオームの検査を受けて頂くこと

で、その患者さんのう蝕と歯周病のリスクを知ることができるようになります。それを元に、患者さん

により適切な口腔疾患予防プランが立案できるようになるかもしれません。

【感想】

研究段階のことも多いですが、口腔マイクロバイオームに対しての理解が深まることで、科学的根拠に

基づいて、患者さんの口腔内へのアプローチをしていくことが出来ると思いました。現段階では、

どんな細菌叢を持った人と暮らすかで、自分の口腔内細菌叢が変化していくことが分かっています。

難しい話にはなるので、患者さんにお伝えするときはしっかり噛み砕いて、豆知識程度の雑談として

お伝えしていきたいです。

                             衛生士 福田

  2024/03/10   ふくだ歯科

「化学的な歯肉縁上プラークコントロールにはどんな効果があるの?」について、勉強会で発表して

良好なプラークコントロールがう蝕や歯周病の予防と治療に最重要であることは周知の事実です。

プラークコントロールは、機械的プラークコントロールと化学的プラークコントロールに大別

されます。化学的プラークコントロールのなかでも、歯肉縁上に対しては洗口剤が用いられます。

1.洗口剤について ・国内で販売されている主な洗口剤は以下のとおりである。

製品名  発売元  有効成分 区分

*グルコン酸クロルヘキシジン(CHG) 

コンクールF :ウエルテック  グルコン酸クロルヘキシジン、グリチルリチン酸モノアンモニウム 

       医薬部外品

バトラーCHX洗口液 :サンスター グルコン酸クロルヘキシジン、グリチルリチン酸モノアンモニウム

          医薬部外品

*塩化セチルピリジウム(CPC)

モンダミン ナイトクリア: アース製薬  セチルピリジニウム塩化物水和物、グリチルリチン酸ジ

             カリウム  医薬部外品

モンダミン プレミアムケア :アース製薬 セチルピリジニウム塩化物水和物、グリチルリチン酸ジ 

              カリウム、トラネキサム酸  医薬部外品

ガム・ナイトケアリンス  [ナイトハーブタイプ] :サンスター  塩化セチルピリジニウム、トラネキ

                       サム酸  医薬部外品

Systema SP-T メディカルガーグループ: ライオン歯科材 セチルピリジニウム塩化物水和物、グリチル

                リチン酸ジカリウム、ℓ-メントール、チョウジ油  指定医薬部外品

クリアクリーン デンタルリンス ソフトミント: 花王  塩化セチルピリジニウム  医薬部外品

*塩化ベンゼトニウム(BTC)

ベンゼトニウム塩化物 うがい液0.2%「KYS」: 昭和薬品化工  ベンゼトニウム塩化物  医療用医薬品

*ポビドンヨード(PI)

イソジンガーグル液7% :塩野義製薬  ポビドンヨード  医療用医薬品、 第3類医薬品

*エッセンシャルオイル(EO)

薬用リステリン®︎オリジナル :ジョンソン・エンド・ジョンソン  1、8-シネオール、チモール、サリチ

              ル酸メチル、ℓ-メントール  医薬部外品

アセス®︎液 :佐藤製薬  カミツレチンキ、ラタニアチンキ、ミルラチンキ  第3類医薬品

アセス®︎メディクリーン :佐藤製薬  カミツレチンキ、ラタニアチンキ、ミルラチンキ  第3類医薬品

・洗口剤の種類は主に歯面やバイオフィルム表面に付着して作用する薬剤(イオン系抗菌剤)とバイオ

 フィルム深部へ浸透して作用する薬剤(非イオン系抗菌剤)に分けられる。

・洗口剤の効果は継続的な使用で初めて効果として現れる場合が多いことから、長期間にわたる

 プラークコントロールのプログラムを作成し、その中で計画的に使用していくことが必要である。

2.歯面やバイオフィルム表面に付着して作用する薬剤(イオン系抗菌剤)

・水溶液中で強いイオン性を有し陽イオンを生じる薬品は、表面が負に帯電しているバイオフィルムや

 細菌、さらに歯面や粘膜面に付着することで殺菌作用を発揮する。

・また、歯面等に吸着することでプラークの再形成を抑制する効果が期待される。

・グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)、塩化セチルピリジウム(CPC)、塩化ベンゼトニウム(BTC)

 などが該当する。

3.バイオフィルム深部へ浸透して作用する薬剤(非イオン系抗菌剤)

・非イオン性を示し、歯面やバイオフィルム表面への吸着は弱い。

・バイオフィルム内に浸透し、短時間に殺菌性を示す。

・ポビドンヨード(Pl)、エッセンシャルオイル(EO)、トリクロサン(TC)などが該当する。 

4.グルコン酸クロルヘキシジン(CHG)

・グラム陽性菌や陰性菌を含め広い抗菌性を有する。

・歯面に吸着してプラークの再付着を抑制することが知られており、海外では洗口剤として広く応用

 されている。

・グルコン酸クロルヘキシジンの歯周治療への応用に関しては多くの研究があるが、その濃度は0.12~

 0.2%である。

・本邦ではグルコン酸クロルヘキシジンによるアナフィラキシーショック例が報告されたことから、

 洗口液のグルコン酸クロルへキシジンは原液濃度で0.05%までに規制されている。実際にはこれを

 希釈して使用するため、0.01%程度の濃度で応用されることが多い。

5.塩化セチルピリジウム(CPC)

・低濃度でも菌体に静電気的に結合することで効果があり、毒性や刺激は少ない。

・グルコン酸クロルヘキシジン同様に歯面に吸着してプラークの再形成を抑制し、歯肉炎の予防に効果

 があることが報告されている。

6.エッセンシャルオイル(EO)

・殺菌作用の他に、抗炎症作用を示す。

・エッセンシャルオイルを主成分とした洗口剤にリステリン®があり、リステリン®︎のバイオフィルム

 内浸透速度を調べた研究では、グルコン酸クロルヘキシジンよりも4.89倍早かったことが報告されて

 いる。

まとめ

洗口剤にはプラークの形成を抑制する作用や、歯肉の炎症を抑制する作用があることはわかっています

が、あくまでも機械的なプラークコントロールの補助として考えるべきであることを留意して

おきましょう。 もっとも大事なのは機械的なブラッシングによってプラークを除去することです。

そのうえで、洗口剤を併用することでさらなる良好な口腔衛生状態を得ることができ、患者さんに

よってはそのおかげで歯肉炎を予防することができます。 また、グルコン酸クロルへキンジンに関して

は、日本で扱えるものは海外で効果があるとされているものよりも濃度がかなり低いため、同様の効果

は得られにくいことも忘れてはいけません。 以上の点を患者さんにも十分理解してもらってから、

適切な場面で適切な洗口剤を選択することで洗口剤の効果を最大限に引き出せるよう、エビデンスに

基づいた説明を行いましょう。

感想

患者さんから洗口剤について聞かれる事はよくあります。ふくだ歯科ではコンクールFを取り扱って

いるのでオススメする事が多いですが、患者さんに「市販の〇〇を使っているんだけど効果は無いのか

しら?」と質問される事もあり、はっきり回答出来なかった事もありました。 こちらから市販のものを

勧めることはあまり無いですが、患者さんが市販のものを使っている場合でもそれを否定せずにTBIや

アドバイスできるように効果や成分など理解しておきたいと思いました。

                               衛生士 星島

  2024/02/14   ふくだ歯科

仕上げ磨きについて、勉強会で発表して

子供たちにおいて、保護者による仕上げ磨きは不可欠ですがさまざまな理由によって受け入れて

もらえないことも多いのも事実です。プラークをきちんと落とすことにこだわりすぎず、まずは

仕上げ磨きを習慣にする事の方が重要です。

仕上げ磨きを嫌がる理由として

① 痛い、呼吸が苦しい

→力を入れすぎていたり子供が動くことで意図しない場所に歯ブラシが当たることで痛がります。

 また口の中にずっと歯ブラシが入ったままだと子どもはいつ呼吸をしていいのか分からず苦しくて

 嫌がります。自分で磨くのは好きだが、仕上げ磨きを嫌がる場合はこの原因が考えられます。

② 仕上げ磨きをやるタイミングではない

→遊んでいる途中などその子にとって仕上げ磨きをやるタイミングでない時があります。食事の

 まえにいただきますを言うように寝る前に歯を磨くという習慣をつけましょう。

③ 自分だけやられているのが嫌になる

→本人磨きは自分から進んでやるものの仕上げ磨きになると嫌がる場合は、自分だけ一方的に

 やられるのが嫌に思っている場合もあります。

④ 「イーして」「アーして」の繰り返しが嫌になる

→まずはイーして唇側を終わらせ次にアーして舌・口蓋側を終わらせ最後に咬合面をササっと

 磨けば早く終われます。

⑤ 楽しくない

→親子のスキンシップの時間としてお互い楽しくしましょう。日によって磨き始める場所を

 変えてみたりしてみてもいいでしょう。

感想

こどもが仕上げ磨きを嫌がる理由として初めて知るものもありました。 仕上げ磨きを嫌がるこどもは

多いと思うので今後相談があった時には保護者の方に寄り添いながら仕上げ磨きのコツや情報を伝えて

いけたらと思います。                               

                         衛生士 岡崎

  2024/01/24   ふくだ歯科

う蝕予防のセルフケアについて、勉強会で発表して

① セルフケアの目的

<発酵性糖質とプラークを除去し、ディスバイオーシスを防ぐ>

う蝕・・口腔細菌叢のバランスの変化(ディスバイオーシス)によって引き起こされる疾患

    ディスバイオーシス:発酵性糖質の頻繁な摂取や唾液量の減少などにより酸性に弱い善玉菌の

              数が減少し酸に強い悪玉菌が大多数を占める状態

セルフケアの第一の目的・・毎日のブラッシングで悪玉菌のエサになる発酵性糖質を除去すると

             ともに、悪玉菌が増えかけたプラークを除去し、善玉菌主体の菌叢に戻す

<再石灰化を促進させる>

脱灰と再石灰化のバランスの乱れ→初期う蝕からう窩形成への進行

カルシウムイオン、リン酸イオン、フッ化物イオン→エナメル質の再石灰化を進める

② フッ化物+αで再石灰化をさらに促進する

<フッ化物の特徴、使用法>

◎モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)

特徴

・エナメル質表面のカルシウムとの反応が遅いので、脱灰部深くに浸透(すすぎ過ぎ厳禁)

・初期う蝕の再石灰化にピッタリ

使用法

歯磨剤で用いる(500~1450ppm)

◎フッ化ナトリウム(NaF)

特徴

・カルシウムとの親和性が高い。

 エナメル質表面のカルシウムと素早く反応してフッ化カルシウム(CaF2)となる

使用法

・歯面塗布で用いる(9000ppm)歯科医院で使用

・歯磨剤で用いる(500~1450ppm)毎日家庭で使用することで、高濃度フッ素減少を補う

・洗口剤で用いる(毎日法:225~250ppm,週1回法:900ppm)

プロフェッショナルケアとセルフケアの双方でフッ化物を使うことによって、短期的な効果の両方が

カバーされ、万全の体制になる

③ 口腔内のpHをコントロールする

<唾液分泌低下によって失われた緩衝作用を補う>

唾液は多くの生理作用がありその分泌量が低下すると、洗浄作用、抗菌作用、緩衝作用が失われる

ため、う蝕のリスクも亢進する。高齢の方や唾液分泌障害の方においては、低下した緩衝作用を補完

する目的で口腔内pH中和剤(ピュリフレッシュ(ヨシダ)、カリフリースプレー(サントークコー

ポレーション)など)を食後に使用すると有効。

④ 咀嚼刺激によって唾液分泌を促進する

う蝕予防に言及した表示内容が認められている特保ガム

◎ポスカ  江崎グリコ(株)

成分・・リン酸化オリゴ糖カルシウム(POs-Ca)

    →水や唾液に溶けないカルシウムが非常に溶けやすい状態になっている

     カルシウムが通り抜けることができない初期う蝕の表層を通り抜けて、脱灰部位まで浸透し

     再石灰化に利用される

1日摂取目安量・・1回に2粒を20分噛み、1日3回を目安

◎キシリトールガム  (株)ロッテ

成分・・キシリトール、マルチトール、リン酸水素カルシウム、フクロノリ油出物(フノラン)

    キシリトール→細菌によって代謝され、酸がつくられる基質とはならない甘味料

1日摂取目安量・・1回に2粒を5分噛み、1日7回を目安

◎リカルデント  モンテリーズ・ジャパン(株)

成分・・CCP-ACP(Caとして)

    →カゼインホスホペプチド(CPP)が非晶質のリン酸カルシウム(ACP)の周りを取り囲む

     構造をした複合体。

     再石灰化に必要なリン酸イオンとカルシウムイオンを歯の表層に供給

    ※牛乳由来成分の為、牛乳や乳製品にアレルギーのある方は利用しない

1日摂取目安量・・2粒を同時に1日4回、1回あたり20分間を目安

感想

フッ化物の特徴や唾液の作用などについて再確認できました。むし歯のリスクの高い方にはフッ素塗布

をしていますが、合わせて毎日のブラッシングの大切さやキシリトールなどについてもお話ができれば

いいなと思いました。

                             衛生士 沼本

  2023/12/29   ふくだ歯科
タグ:虫歯予防

象牙質知覚過敏症について、勉強会で発表して

〈象牙質知覚過敏症の症状〉

→象牙質知覚過敏症とは、

①症状として象牙質痛を発生し、

②硬組織の欠損・疾患(う蝕・咬耗・楔状欠損など)が原因とならないものを指す

・露出した象牙質に口腔内への様々な刺激(冷水刺激・酸味刺激・甘味刺激などの誘発刺激) に伴って

   生じる誘発痛

・象牙質痛に該当する…エナメル質欠損を伴い、象牙質への刺激で生じる一次痛

※エナメル質とセメント質は神経が来ておらず、感覚そのものが発生しない。そのため、ブラッシング

 や歯面研磨、スケーリングでは歯肉が腫れているなどの 他の条件がない限り痛みは生じない

・一時的で鋭い(一過性の)痛みで一次痛を発生する

・時にその痛みは数分続くが、刺激の消失とともに、痛みは消失する

・「痛みのありか」がはっきりしない

・持続性の鈍痛や、拍動性疼痛、咬合時痛や咀嚼時痛は生じない

・打診痛に陰性を示す

〈象牙質知覚過敏症の対応〉

→対症療法を行う前に、①歯肉退縮がしやすいかと、②歯肉退縮の原因の見極めが必要

(歯肉退縮がしやすいか)

→歯肉の退縮のしやすさは歯槽骨の厚みと付着歯肉の厚みに大きく影響される

① 歯槽骨の厚みがあり、付着歯肉の厚さもある…歯肉退縮は起こらない

② 歯槽骨の厚みがあり、付着歯肉の厚さが不十分 または、歯槽骨の厚みが薄く、付着歯肉の厚さが

 ある…歯肉退縮は起こりにくい

③ 歯槽骨の厚みが薄く、付着歯肉の厚さも不十分…歯肉退縮が起こりやすい

(歯肉退縮の原因)

→再発を防ぐためには、対症療法の前に象牙質知覚過敏症を発生しやすい歯肉退縮の 原因を調べ、

 その原因を除去することが重要

① オーバーブラッシング

・根尖に向かって斜め45度の角度で当てていないか(バス法)

→歯頚部の丸みを意識して、歯ブラシを歯冠方向に向け、歯頚部に対し斜め90度で磨く

・歯ブラシを掌で握っていないか(パームグリップ)、歯ブラシの動かし方は大きくないか

→歯ブラシの持ち方を執筆状(ペングリップ)に、動かし方は小刻みに動かすように指導

・必要以上に同じ部位ばかりを磨いていないか

→歯ブラシの毛の硬さを1段階やわらかくしたり、ブラシが開いている可能性が 高いので新しいものに

 変えたりする

② 外傷性咬合

外傷性咬合の確定診断は歯科医師による咬合診査になる

→咬合調整やマウスピースなどで対処する

・安静時に上下の歯が接触していないか

・舌圧痕(舌が長時間歯に押し付けられることによって生じる舌側縁に生じる歯の圧痕)

 頬粘膜圧痕(頬の筋肉が長時間収縮し、頬が歯に押し付けられることにより生じる頬粘膜に 認め

 られる線状の圧痕)がないか

・くいしばりや歯ぎしりはないか(咀嚼の約5倍大きくなる)

③ 非う蝕性歯頚部歯質欠損(NCCL: Noncarious Cervical Lesion)

 セメント‐エナメル境付近に認められる病的な歯質の欠損

④ 歯周治療による歯周ポケットの改善

 歯周基本治療により歯周ポケットが改善すると、歯肉の退縮も認められることがある

→・SRPの前にプラークコントロールをしっかりと行い歯肉の炎症をある程度消退させる

 ・歯肉や歯頚部のセメント質を必要以上に傷つけないためにも、SRPの前に 探針などを用いて歯石を

  探知したうえで、低侵襲なSRPを心がける

〈歯磨剤・抑制剤で象牙質知覚過敏症に対応する〉

① 鈍磨…感覚を鈍らせる

② 凝固…露出した象牙質表面に刺激が加わり、象牙細管内液が外向き移動するのを 凝固により防ぐ

③ 蓋…細管口を閉鎖する ※当院にあるMSコートはこれに該当する

〈感想〉

メインテナンス時のTBIでバス法をお勧めしてはいるが、Hysを訴えたり、ブラッシング圧が強かったり

する患者さんには別の方法のTBIを考える必要があると分かった。セルフケアの方法だけではなく、磨き

方や握り方も定期的に確認し、患者さん自身の手癖が付く前に修正していきたい。また、口腔内観察で

は歯だけを見るのではなく、頬粘膜や舌の状態もしっかり確認していきたい。      

                           衛生士 小鐵

  2023/11/22   ふくだ歯科

「歯周病の危険因子とメインナンス」について、勉強会で発表して

歯科衛生士に求められることは

① 歯周病を発症させない(一次予防)

② 早期発見・早期治療(二次予防) の2つ。

歯周病が発症しないように、歯肉が健康な若い時からメインテナンスを継続し、歯周病の発症を

患者さんの人生を通して予防することが理想である。

そのためには歯周病の危険因子についても知っておく必要がある。

○3つの危険因子 歯周病の原因は病因・宿主・環境がある。歯周病の発症・進行に関係があると考え

られる因子を危険因子(リスクファクター)と呼ぶ。危険因子があるから必ず歯周病になるわけでは

ない。Van Dyke&Sheileshは「危険因子に暴露することで歯周炎が起こる可能性が増加する。リスク

ファクターは原因の1つではあるが、それがあったとしても歯周炎が必ず発症するとは限らない。」と

定義している。

1. 病原性の高い歯周病菌

  病原性の高い歯周病菌が患者さんのバイオフィルムにいるかいないかはとても重要なことである。

  レッドコンプレックスの3種類の細菌は最も歯周病原性が高く歯周病の大きな危険因子である。

  レッドコンプレックス感染による歯周炎なのか、多量のバイオフィルム蓄積による不潔性歯周炎

  なのかを区別しながら患者さんの歯周治療方針を決めていくことも必要。

2. 宿主感受性

  歯周病は歯周病菌による感染症ですが、同じように感染を受けても発症する人・しない人、症状が

  重い人・軽い人がいる。免疫や歯周組織の抵抗性に影響を与える生活習慣も重要である。

  ストレスや不健康な生活は免疫力や抵抗力を弱め、歯周病への宿主感受性を高めてしまう。

3. 生活習慣に潜む危険因子

  毎日の生活習慣は宿主感受性に大きな影響を与える。代表的なものとして、肥満・喫煙・飲酒・

  ストレスがある。口腔衛生指導に加え、説得力のある生活習慣指導の力を身に付けることも大切

  である。

○メインテナンス  

 歯周病は発病しても自覚症状に乏しい病気で、歯周治療によって症状が改善しても、いつの間にか

 再発が起こる可能性がとても高い病気である。歯周病の症状を再発させず、健康な状態を維持して

 いくためには生涯を通した定期的なメインテナンスが不可欠である。

 ・目的

  歯周病の症状が治まっていても、歯肉退縮や骨吸収によってプラークコントロールが難しくなって

  しまった個所は残っているし、出血箇所や、浅くならないポケットなど、再発してもおかしくない

  部分がある場合もある。歯周病菌はそんな部位にバイオフィルムを蓄積させて成熟させようとして

  いる。なのでバイオフィルムが成熟する前に取り除くことが大事である。

  患者さんのセルフケアの状態を確認することも大きな目的である。症状がないことへの安心から

  口腔清掃へのモチベーションが下がってないか、加齢や疾患によってブラッシング技術や意欲が

  低下していないかを確認する。そして患者さんの生活環境や生活習慣の変化を把握して、歯周状態

  によくない因子の除去に努めることが大事である。

○感想  

歯周病のリスクファクターについて改めて学ぶことができた。口腔清掃指導はもちろん それぞれの患者

さんにあった指導を心掛けることが大事だと思うけど、毎日の生活習慣 も歯周病の原因になってしまう

恐れがあるので、患者さんの情報をしっかり把握し、生活習慣なども含めて指導していくことが大切だ

と思った。そのためにも、技術と適切な 指導ができるような知識や適応力を身に付けられるように努力

していきたいと思った。

                            衛生士 檜垣

  2023/10/29   ふくだ歯科
タグ:歯周病

令和4年度歯科医療安全研修会に参加して

-医療過誤などのトラブルについて-

医療過誤などによるトラブルは交通事故の3倍起こっている。

では、どのように対応していくべきか。

●クレームの本質

大事なことは患者の本当の『インタレスト:話し手や聴き手の「心の中に隠された本当の欲求」』を

探ること。

例:患者:「入れ歯が合わない」→歯科:ずっと入れ歯調整⇒×  

    患者:「入れ歯が合わない」→歯科:(なんでこの患者さんはずっと入れ歯が合わない?)

                  →患者:(嫁に無駄遣いと言われたから、返金して欲しい)⇒本当のインタレスト

〇事故の際に患者さんは何を考えるか

・第1段階:健康被害による心理的ダメージから回復したい

・第2段階:なぜこうなったのか、真相を知りたい(誠意のある説明)

   →患者さんはどうして私だけ?と考えることが多い

・第3段階:謝罪をして欲しい

   →謝罪をしても裁判で弱くなることはなく、落ち度があったことについてはきちんと謝る。

      また、何について謝るのか明確化する。一番多い原因は説明不足である。

  ★本当に謝ることがないかちゃんと考えることが大切である。

・第4段階:2度と同じ被害がないように、再発防止をして欲しい

    →だから患者さんはクレームを言う。

・第5段階:あの歯科医師を懲らしめたい

    →1~4でしっかり対応し、満足できないと第5段階に進んで、お金が絡んでくるようになる。

〇苦情に対する対応

苦情の原因は、医療事故そのものが原因ではなく、その後の説明のまずさが原因である。 時間無制限できちんと説明することが大切。これをしないと余計に膨大な時間や労力が起こる。

〇怒りに対する対応

共感がもっとも効果的である。怒りという強力な感情は伝染するので、こちら側がもたないように気を

つける。正当化は不要で、受容のみで良い。肯定的に理解する。 共感とは、答えをいうのではなく、

オウム返しで理解することである。

〇苦情対応する際に

言語コミュニケーション25% 非言語コミュニケーション75% で判断されると言われている

→人は見た目で評価する!なので…

服装/あいづち/悪いクセに気をつける。具体的には、

・姿勢:患者に不快感を与えない姿勢/態度であったか

・アイコンタクト:患者さんと適度にアイコンタクトをとる。カルテばかりみてないか。

・うなずき:反応をして、安心感を与える。気持ちの変化に合わせてうなずきを変える

                     →共感に繋がる ・あいづち:適切に自然に行う

・沈黙:患者さんに決断してもらうときに必要になるので、穏やかな表情で次の言葉を待つ。

              最低10秒は待つ。

●エラーの段階

1.ミステイク:意図的(故意)に誤った行為をした結果エラーのこと。

※故意とは事故を意図的に発生させたではなく、誤った行為を意図的に行った場合のこと。

例:治療部位をカルテで確認しなかった。

2ラプス:短期的な記憶違いでの行為段階でエラーのこと。

例:痛み止めだすと言ったが、処方箋を書き忘れた。

3スリップ:目的は正しいが、行為段階で誤ったエラーのこと。

⇒どの段階でのエラーかを見分けることが大事である。

●感想

処置前にきちんと説明をして、医療過誤などによるトラブルは起こさないのが一番であるが、医療関係

者も人なので、時にはトラブルを起こしてしまう。では、起こしてしまった時にはどう対応するべきか

を学ぶことができた。人対人の仕事なので、理系な考えで説明をするのではなく共感をして、患者さん

に寄り添って対応していくことが大事だと感じた。 普段から、患者さんの本当のインタレストを探り

ながら、これからも接していきたいと思った。

                         衛生士 福田

  2023/09/24   ふくだ歯科

「副作用別にわかる服用薬ガイド」について、勉強会で発表して

1. 出血しやすい薬

 抗血小板薬 血小板を主体とした血栓(血小板血栓)の発症を予防するもの で、動脈血栓症

      (脳梗塞、心筋梗塞、抹消動脈血栓症など)の 治療や予防に使用される

      ※この疾患の患者さんに注意   心筋梗塞、狭心症、非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患など

 抗凝固薬 凝固因子を主体とした(フィブリン血栓)の発症を予防するもの で、静脈血栓症

      (深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症など)の治療や 予防、心房細動による脳卒中や

      全身性塞栓症の予防に使用され る  

     ※この疾患の患者さんに注意   心房細動、心原性脳塞栓症、機械弁置換後、

                     深部静脈血栓症など    

                  ※患者さんがこの薬を飲んでいたら・・・      

                      処方医に原疾患の状態、抗血栓薬のコントロール状況について問い合 わせる

                      抜歯時だけでなく口腔ケアの際にも歯肉や口腔粘膜から持続的な出血 が観察されたら

                      抗血栓薬を服用していないか確認する

2. 口内炎・歯肉炎をきたしやすい薬

 抗がん剤、抗リウマチ薬、バイオ製剤、免疫抑制剤などで代表薬は抗がん剤

 薬が原因で起こる口内炎を「薬物性口内炎」と呼び、口腔粘膜や口唇のただ れの他、38度以上の

    発熱、結膜充血、咽頭痛、体幹四肢の紅斑が主要徴候 としてみられる  

    ※この疾患の患者さんに注意

   悪性腫瘍、関節リウマチをはじめとする自己免疫疾患、高血圧など    

    ※患者さんがこの薬を飲んでいたら・・・   

     口腔内の処置としては、粘膜が脆弱なため、最初は歯のみのプラーク除 去を目的に清掃を行う

          粘膜清掃は洗浄のみにとどめ、積極的な擦過は行わず、二次感染の予防 を心がける      

3. 口腔乾燥をきたしやすい薬

 日本医薬品集に掲載されている薬剤全体の約四分の一である700種類以上 に口渇、口内乾燥、 唾液

    分泌減少の副作用、また、高血糖、脱水といった結 果的に口腔乾燥症状を引き起こす可能性のある

    副作用がみられる

    口腔乾燥の副作用のする薬を複数服用している場合に口腔乾燥症が発現しやすいことが知られている

  「抗コリン作用のある薬剤」と「利尿作用のあ る薬剤」など多くの薬剤が抗コリン作用を持ち合わせ

    ており、副交感神経 を抑制するため、便秘、口渇、眠気、尿閉などさまざまな副作用がある    

    ※この疾患の患者さんに注意   

  花粉症、パーキンソン病、喘息、統合失調症、過活動膀胱、悪性腫瘍など    

    ※患者さんがこの薬を飲んでいたら・・・   

  唾液の分泌量を増やすよう唾液腺マッサージを指導   

  保湿剤の使用など 対症療法を行う   

  粘膜刺激の原因となっている歯や義歯がないかしっかりと確認   

  口腔清掃の現状についての把握   

  食事の状況を聴取する(口腔乾燥は味覚異常や摂食嚥下障害の誘因となっていることもあるため)

【感想】   

薬を服用することは副作用のリスクも知って対応しなければならないということがわかります。

患者さんへの聞き取りや、お薬手帳の確認など丁寧におこなわなければならないと思いました。       

                                                                                             衛生士 赤木

  2023/08/30   ふくだ歯科
タグ:服用薬