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スタッフレポート

スタッフによるレポートを掲載しています。

「高齢患者さんでは特に要注意!歯周治療で起こる菌血症」について、勉強会で発表して

通常の場合の菌血症

 一過性の菌血症の場合、血管に入った細菌は高速度で全身を循環し、多くは肝臓に捕獲 されて処理

 され、生体防御機構により速やかに排除される。したがって健常者では、た とえ菌血症が発症した

 としても、大事に至らずに済んでいる。

                  ↓

          血管内の細菌が適切に処理・排除される

高齢患者さんの場合の菌血症

 免疫力の低下や歯周疾患および全身疾患の高い罹患率などさまざまな要因が重なること によって、

 菌血症の危険度が高まる。

高齢患者さんにおけるリスクとはどんなものか?

 リスク1・口腔内の細菌数が増加しやすい!

   加齢にともなう唾液の分泌機能の低下によって、自浄作用が低下し、口腔衛生状態 が悪化し

   やすくなる。その結果、知らず知らずのうちに口腔内の細菌数が増えてい る。また、身体機能

   の低下によってセルフケアが十分に行えず、清掃不良となっ て、リスクが高まる場合もある。  

 リスク2・全身疾患で免疫力が低下し、菌血症が一過性でなくなる!

   歯周疾患の他に全身疾患を有している方も多い。全身疾患があると、免疫力が低下 しやすく

   なる。そのため、健常者と違って、血管内の細菌が生体防御機構をすり抜 けて臓器に定着して

   しまうため、菌血症が一過性で終わらない可能性が高い。

 リスク3・薬剤による悪影響が出やすい!

   多くの高齢患者さんが、複数の薬剤を服用している。そのため、薬剤の相互作用が 起き、抗菌薬

   の予防投与の効果が減弱する可能性がある。また、人によっては、抗 凝固薬や降圧薬内服により

   易出血性となった結果、歯肉出血に影響してくる。

   *こんな患者さんも注意!

     心臓弁膜症や先天性心疾患のある患者さん

     関節症、骨頭壊死、関節リウマチなどの疾患をもった患者さん

抗菌薬の予防投与について正しい知識をもとう!

*抗菌薬の予防投与を行うべき患者さんを知っておこう!

 抗菌薬の予防投与はすべての高齢患者さんに適応されるわけではない。年齢にかかわら ず、観血処置

 の1時間前に抗菌薬の予防投与を行うべき患者さんは・・・

  ①感染性心内膜炎の最高リスク群に該当する患者

    人工心臓弁置換患者、感染性心内膜炎の既往を有する患者、チアノーゼ性先天性 心疾患の

    患者、体循環系と肺循環系のシャント作成手術を受けた患者

  ②感染性心内膜炎の高リスク群に該当する患者

    先天性疾患を有する患者、閉塞性肥大型心筋症の患者、後天性弁膜症の患者、

    弁逆流をともなう僧帽弁逸脱症の患者

  ③感染性心内膜炎のリスク群に該当する患者

    長期にわたる中心静脈カテーテルを留置している患者、

    人工ペースメーカーあるいは植え込み型除細動器を使用している患者

  ④人工関節を有する患者

  ⑤糖尿病など歯周病関連の全身疾患を有する患者

*抗菌薬の種類を把握しておこう!

  抗菌薬の予防投与が必要となった患者さんには、歯周治療の1時間前にあらかじめ処 方された

  抗菌薬を服用しておいてもらう。

   第1選択 アモキシシリン(ペニシリン系)

   第2選択 *患者さんがペニシリンアレルギーを有する場合

        クリンダマイシンリン酸エステル(リンコマイシン系)

        セファレキシン(セフェム系)

        アジスロマイシン(15員環マクロライド系)

        クラリスロマイシン(マクロライド系)

*抗菌薬の投与には限界があることを知っておこう!

  抗菌薬を投与しても菌血症を完全に防ぐことはできません。菌血症予防の基本は、い かに口腔内の

  細菌数を減らし、血管中に細菌が流れ込むのを食い止め、生体を守るか ということにある。した

  がって、抗菌薬だけに頼らず、できる限り口腔内に細菌がい ない環境をつくることが重要である。

【感想】

 菌血症ではたいていの場合、症状がみられないので、高齢患者さんなど抵抗力の弱い方 や、合併症の

 リスクがある方には、とくに口腔衛生状態を健常に保つよう今以上にアプ ローチしていく必要がある

 と思った。 

                               歯科衛生士 赤木

  2016/11/03   ふくだ歯科
タグ:菌血症

岡山大学歯学部学術セミナー2016に参加して

チームで取り組む最新歯周病治療

~これからの歯科医療に求められる歯科医師・歯科衛生士像とは~             高柴正吾先生

医療の目的・意義

 健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にもそして

 社会的にも、すべてが満たされた状態にあること

  →私達は死亡率100%なので、死ぬまでの間にいかに、その人らしい生活を楽しむかということ

  外来治療:①日常生活の維持 ②『健康生活』のゴール設定

  入院治療:①早く退院して日常生活に戻る ②『健康生活』のゴール設定

  QOLを維持・向上し、生きていることが幸せ!と感じること…これを目指す

医療の中での歯科の目的・意義

  口の機能管理

 ①噛むことによって食事を摂って栄養を得ること

 ②口腔内はバイ菌が多いので、口の感染と炎症から口の機能を守りつつ、それらが全身に影響を

  与えないようにすること

 歯周病治療:①感染源の除去 ②再感染の防止・予防

生涯続く細菌との共生

  人間の体…入口と出口は細菌が多い、死ぬ間際には増える

歯周病の発症と治療概念の流れ

         ①感染          ②炎症      ③組織破壊        ④機能喪失

 対策       感染源除去  消炎          形態改善            リハビリ

 現在の 歯周治療    歯垢除去     化学療法   歯周外科治療     口腔機能回復治療 (補綴:被覆・連結)

                       スケーリング(歯周基本治療)

 最近の治療            化学療法                       歯周再生療法    インプラント

 費用          小                  大

 日常での努力      大                  小

歯周病から全身疾患:歯周病内科

 心臓血管系疾患、早産・低体重児出産、呼吸器系疾患、糖尿病、末期腎疾患…

口腔が「汚い」とは?

  部屋の「汚い」は?→整理整頓することで清潔へ

 口腔も整理整頓し、衛生管理が可能な環境へ変える…年齢の能力に対応すること

個人の長寿化:人生90年

 でも、健康寿命との差は10数年

 人口の高齢化:30%を超える高齢者

歯科医療の果たす役割

  “歯の延命を図る”

  “全身の健康に寄与する”

  “社会・文化への発展へ貢献する”

口腔科としての歯周疾患の捉え方

 口腔内の感染症  神経機能の統合性の失調      発生系の異常

 歯周病 齲蝕   歯牙欠損 歯・顎・顔面痛 顎関節症   奇形 腫瘍

   リハビリテーション 再建・再生

【感想・考察】

   今回の内容から、身体の健康とお口の健康とは密接に結び付いていることが分かり、歯科が果たす

   役割の重要性を改めて認識できたように感じます。長寿化ということを考えた時に、自分自身も

   含め、患者さん一人一人の日常での努力が大きければ大きいほど、今後の口腔状態や生活様式も

   変わってくるはずです。そうであるならば、患者さんに合わせ、できることできないことを見極め

   つつも、諦めることなく、より一層口腔への意識を高め、歯を守ることの大切さを伝えていけたら

   いいなと思いました。

                                                                                                                        衛生士 河本

  2016/10/17   ふくだ歯科

Dr.Hiroの超明解ペリオドントロジーを読んで

SRPを効果的に行うために

SRPを行うことで、ポケット内の細菌はもちろん、根面の内毒素も減少することができる。

歯科では様々な場面でSRPを行う機会があるため、しっかりと理解しておく必要がある。

 

SPRの目的

SRPを行うとポケット内の細菌は減少し、また、新しく細菌叢ができていくときには善玉菌が増えて

くることが分かっている。つまり、量的にも質的にもポケット内の細菌の状況は改善される。しかし、

徐々に細菌は後戻りしていき数ヵ月後には元の状態に戻ると言われている。

これを防ぐために

・患者さんによる毎日の歯肉縁上のプラークコントロール

・術者による定期的な歯肉縁下のプラークコントロール

・口腔内環境の整備

・リスクファクターの排除

などの後戻り防止法がある。

歯肉縁上のプラークコントロールが悪いと後戻りが早いと言われており、歯肉縁上プラークが歯肉縁下

プラークの供給源になったり、歯肉縁上のプラークコントロール不良が原因で炎症を起こすと、歯周病

菌のはびこりやすい環境になることなどが考えられているからである。

 

目指す根面

根面が平滑になるとプラークは付きにくく除去しやすいと考えられるが、具体的にはどのような根面を

目指せば良いのか。ひとつの指標として「ガラス様の根面になっているかどうか」というものがある。

「ガラス様根面」を言いかえると、“硬く”て、“平滑”で“清潔”な根面とも表現される。この三拍子揃った

根面を確認するうえで一番大切な感覚は“触覚”である。つまり、エキスプローラーやスケーラーなどで

根面の状態をいかに感じ取れるかが重要となる。

 

器具の選択

SRPを効果的に行うためにはその患者さんに適した器具を選択することが大切である。そのためにも

まずポケットの深さや形態、歯石の沈着量などを把握しなければならない。

深くて狭いポケットであれば、ミニファイブのようなシャンクが長くて刃の短いタイプが使いやすく、

硬い歯石が多量についていれば刃の細くないスケーラーが望ましい。このようにSRPを行う局所を把握

することはただ単に術前の状態を知っておくというだけでなく、その局所に適した器具を選ぶのにも

役立つわけである。

・歯石の量が多い、歯石が硬い場合

 ⇒エアスケーラーや超音波スケーラーの多用

  ブレードの幅の広いキュレット

  シャンクの太いキュレット

・ポケットが深い場合

 ⇒シャンクが長く、ブレードの小さなキュレット

  ブレードの長いキュレット

       チップが長くて細い超音波スケーラー

・根が近接している

 ⇒ブレードの幅の狭いキュレット

  チップの細い超音波スケーラー

・時間が限られている

 ⇒エアスケーラー、超音波スケーラーの多用

 

部位の選択

SRPを行う部位を自分で判断する場合や限られた時間内に行う場合、その選択にもひと工夫すると

良い。出血するという患者さんの訴えがある部位から始めるのも良いし、鏡で患者さん自身が歯肉の

変化を確認しやすいところから始めるのもひとつの手である。SRPをすることによって自分の歯肉が

よくなっているんだ、という実感が湧くようであれば、患者さんにとってそれ以降の治療にも積極的

に参加するきっかけやモチベーションにもなる。

 

歯根の形態を理解する

SRPを行う際、どこに凹みがありどこの角がとがっているかということを理解していることはとても

大きな武器になる。SRPだけでなく、プロービング時やブラッシング指導時にも役立つため頭に入れて

おく必要がある。

 

まとめ

今回はこの本の中でも、自分もする機会が増えてきたSRPについてレポートにまとめることにしま

した。SRPを行う上で、器具について、歯根の形態など理解しておかなければならないことがたくさん

ある事を改めて実感し、もっと勉強する必要があると感じました。

より良い口腔内を保つためには、ただSRPを行うだけでなく、患者さんの協力も必要不可欠である

ので、今後指導を行うようになった時には、患者さんのモチベーションを上げつつ患者さん自身にも

プラークコントロールを頑張っていただけるような指導が出来るようになりたいと思いました。

                                    衛生士 星島

  2016/09/28   ふくだ歯科
タグ:SRP

「歯周病と動脈硬化」について、勉強会で発表して

動脈硬化とは

...動脈の内側で血液中の脂肪や白血球などが粥状にくっついて溜まり、血管が硬く狭くなる事。溜まっ

    たものが壊れると血栓を作り、完全に血管を塞いでしまう事がある。冠動脈で起これば心臓発作、脳

    で起これば脳卒中で、がんに次ぐ日本人の死因第二位となっている。

歯周病が原因で動脈硬化が起こりやすくなる

…歯周病と動脈硬化症の両方にかかっている人は多い。血液中の炎症性物質の数値が高いと動脈硬化が

    起こりやすくなる。歯周病の患者さんは全身が軽い炎症状態にあるので、炎症性物質の数値が少し

    高くなり、動脈硬化が起こりやすくなるといえる。

歯周病は動脈硬化の原因か?

…動物を使った最新の研究では、歯周病菌を飲み込むと腸内細菌の構成が変わって、腸の壁が弱くなる

    為、全身の臓器に細菌の影響が及ぶという事がわかった。2012年にアメリカ心臓病学会が以下のよう

    に発表した。…「歯周病は、他のリスク因子の影響とは独立して動脈硬化に関連性があるといえる。

    しかし、歯周病が動脈硬化の原因になるという因果関係の証明まではできていない。より良い統一

     された方法で介入研究を行っていくべきである。」ということで、信頼性の高い研究結果を得る為、

     今、世界の歯周病学者たちが努力している。

感想

…歯周病は全身に悪影響を及ぼし、困った事はお口の中だけではとどまらないということを伝えていき

    たい。お口の健康を保つということは、全身の健康にも繋がっているので、そういった事をお話し

    ながら患者さんのモチベーションを上げられたらな、と思った。

                                  衛生士 岡本

  2016/09/15   ふくだ歯科
タグ:歯周病

平成27年度歯科医療安全研修会に参加して

「職業感染の観点から見た血液媒介性感染症の知識と予防策」

   ―はじめに-

 医療従事者には、患者などから感染を受けるリスクと自らが感染源となりうるリスクがある。一般に

血液媒介する病原体は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス

(HCV)が知られている。

感染源には血液以外に体液や生体組織があり、医療職業上の感染伝播経路として、針刺し、創傷面への

暴露、粘膜への暴露が問題となる。

1. スタンダードプリコーション

 標準予防策=「すべての患者の血液・体液(汗を除く)、分泌物、排泄物、粘膜、損傷した皮膚には

        感染の可能性がある」とみなし、患者や医療従事者による感染を予防するための予防

        策のこと

<よく問題となる感染症>

◎ 接触感染(経口感染も含む)

・ 感染性胃腸炎(ノロウイルス、腸管出血性大腸菌等)

・ メチシリン耐性黄色ブドウ球菌

◎ 飛沫感染

・ インフルエンザ

◎ 空気感染

・ 結核

◎ 血液を介した感染(血液媒介性感染症)

・ B型肝炎ウイルス

・ C型肝炎ウイルス

・ HIV(ヒト免疫不全ウイルス)

2. 肝臓の病気について

◎ A型肝炎

・ 経口感染

・ 潜伏期間:2~6週間

・ 発熱、吐き気、食欲不振、黄疸

◎ B型肝炎

 血液・性行為→70~80%が症状なく治る(残り20~30%も多くは急性期を経て治る)

  母子感染→80%がキャリア化→10%慢性化

◎ C型肝炎

  輸血・血液製剤→(75%)キャリア→C型慢性肝炎→(40%)肝硬変→肝がん

3. HIV/AIDSの臨床

 ◎ 後天性免疫不全症候群(AIDS)

      病原体:ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

      伝播様式:HIV感染者との性的接触、血液感染、母子感染

      治療、予防:抗HIV療法

            妊娠時の抗HIV薬服用による母子感染予防

            針刺し事故後の抗HIV薬服用による感染予防

  ◎ HIVの性質と感染経路

    ※感染力は弱く日常の集団生活では感染しない

       <体液>  血液、精液、膣分泌物、母乳

    ↓

         傷口や粘膜から侵入

        <感染経路> ① 性的接触 ② 血液 ③ 母子感染

   ◎ よく見られる口腔症状

    ・ 口腔カンジダ症、口腔乾燥症

    ・ エイズ指標悪性腫瘍の代表:カポジ肉腫

4. 血液暴露後の対応

     医療現場でのHIV暴露事故は現在も発生するが、適切な事故後の予防内服の実施(2時間以内、

       72時間以内)により暴露後HIV感染事例の報告は一度もない

   ◎ 針刺し、切創防止対策

        リキャップ禁止・針は使用後直ちに廃棄ボックスに入れる

        廃棄ボックスは8~9割程度で交換

    ◎ HIV暴露事故後の対応

    ・ 針刺しや鋭利な刃物で皮膚を受傷した場合

         →石鹸などを用いて流水で傷口を洗う。※傷口を吸ったりこすったりしてはいけない

    ・ 傷のない皮膚への飛散の場合

         →流水でその部位を洗う

    ・ 眼への飛散の場合

         →コンタクトをしている場合には洗う前に必ず外す

          石鹸は使わず、速やかに水か食塩水で洗う

<感想>

歯科医療安全研修会に参加して、感染対策について学ぶことができました。感染症にかかっている患者

さん全員が問診票に記入をしているとは限らず、患者さん本人も感染症にかかっていることに気付いて

いない場合もあるので感染予防策をしっかりとしていきたいと思いました。器具の消毒、滅菌なども

きちんと行っていきたいです。

                                                                                                                 衛生士  松本

  2016/09/11   ふくだ歯科

「歯科衛生士過程」について

歯科衛生士は患者様への正しい情報提供と的確なプラーク除去による炎症の軽減、消退を目標として

治療初期からメンテナンスまで患者様と接する時間と期間が最も長いスタッフです。また歯周病治療

は患者様の生活背景を考慮することでより効果を上げ成功に導くことができる。それだけに患者様との

距離が近い歯科衛生士の役割は重要と考える。

歯科衛生士過程とは

歯科衛生士が対象者(患者や健康な人々)の問題を科学的な思考をもって解決するための 一連の行動の

事である。 対象者への歯科衛生士による介入は、科学的根拠に基づいた技術や知識を十分に反映させた

ものでなくてはならない。今後歯科衛生士には専門家として対象者ごとの異なる ニーズに応えることが

ますます求められる。

歯科衛生過程を用いる目的

歯科衛生過程を用いる目的は一人ひとりの対象者にとって本当に必要な歯科衛生介入を考え対象者に

関わる医療従事者全員で情報を共有し適切な歯科衛生介入を継続して行うことである。

歯科衛生過程

5つのプロセス+書面化

① 歯科衛生アセスメント(情報収集・情報処理)

主観的情報と客観的情報とにわけての情報の整理

主観的情報→患者の主訴、思っていることや感じていることなど

客観的情報→X写真や歯周病検査 唾液検査などからわかるもの

歯科衛生アセスメントは1回だけではなく、対象者の状態の変化に応じて繰り返し行い 情報を蓄積する

ことが大切。その際にはほかの医療従事者と情報を共有するためにも 正確な記録を残すことも忘れては

ならない。

② 歯科衛生診断(問題の明確化)

主観的情報と客観的情報から歯科衛生士的に対象者が抱える問題と原因を明らかにする。

③ 歯科衛生士計画立案(優先順位の決定・目標の設定・歯科衛生士介入方法の決定)

計画立案は対象者の意思を尊重することが大切。

・優先順位の決定→重要性と緊急性、問題の過程、利用できる手段によって 対象者とともに考え決定

         する。

・目標の設定  →達成しやすいいくつかの短期目標と長期目標を設定。

         短期目標を達成していくと長期目標が達成できるようになる。

・歯科衛生介入方法の決定→歯科衛生士が問題解決のために行う行動について計画を立てる

▼ケア計画(直接行う行為)

 カウンセリング、スケーリング、フッ化物応用など

▼教育計画

  ブラッシング指導 食生活指導など

▼観察計画

  状態がどう変化するかどのように変化したかを観察する計画。

④ 歯科衛生士介入(治療)

立案された歯科衛生士計画のしたっがて実際に歯科衛生士が行うこと

⑤ 評価(プロセスと結果の評価)

歯科衛生士が介入して、対象者がどう変化したか効果が上がったかを判断。

歯科衛生士診断の妥当性、歯科衛生士計画のよし悪し、歯科衛生士としての関わりや介入が適切だった

かを振り返り評価。その結果問題が解消したかしなかったとすればその原因は何かなど計画を見直し

修正することも含む。

⑥ 書面化

すべてのプロセスにおいて歯科衛生士の批判的思考(クリティカルシンキング)ならびに歯科衛生士と

対象者の意思決定が重要。

まとめ

今回のセミナーで歯科衛生士過程についてのお話しを聞かせていただきました。

一人ひとりの患者様と関わる中で自分がこれだけのことを考え行動にできているかどうかをあらためて

考えることができました。丸尾先生は歯科衛生過程で忘れてはいけない事は 患者様の歯周病を見るので

はなく歯周病をもった一人の人間として見ることと言われていました。どうしても口腔内ばかりに目が

いきがちですが患者様の生活背景や性格などもきちんと理解したうえで歯周病治療を進めていくことが

大切だと思いました。

                                 歯科衛生士 加藤礼子

  2016/08/17   ふくだ歯科

「どうして義歯で口蓋を覆って大丈夫な人と駄目な人がいるのだろう?」を読んで

上顎全部床義歯は口蓋の被覆が必要となる。義歯で広く覆っても、口蓋の機能は時間の経過とともに

回復すると判断される。しかし、どうしても義歯装着を受け入れられない原因として、味覚の変化、

拘扼反射、口蓋隆起などが挙げられる。

◆上顎全部床義歯による被覆範囲

 上顎義歯における被覆範囲は残存顎堤と口蓋である。

 口蓋 ・ 前方:硬口蓋

         硬口蓋の粘膜は咀嚼粘膜として分類され、角化層を形成し非可動性である。

       後方:軟口蓋

         軟口蓋は内側には骨はなく、口蓋帆張筋の作用によって膜状に口腔を覆っ ている。

  義歯の維持を考えた場合、後縁は後方の延長が望ましいと考えられており、適切に設 計された

       義歯の後縁は、硬口蓋と軟口蓋の境界をわずかに越えた後方に設定する。

◆口蓋の機能とは

 ①舌で口蓋に食物を押しつけることで食物の性状を調べる。

 ②軟らかい食物を口蓋と舌で圧縮することで押しつぶす。

 ③口腔の上壁となり発声時の共鳴腔をつくる。

 ④軟口蓋は嚥下時に鼻咽腔閉鎖や食塊の形成にとって重要な役割をもつ。

 ⑤軟口蓋の味蕾は味を受容する。

  新義歯、特に初めて口蓋を被覆する義歯を装着した場合に、これらの機能は一時的に 影響を

       受けることが考えられる。

   発音の困難感については、装着後1~3日目になると調音器官に順応が認められる。

               6日目以降には発音困難感はほとんど消失する。

◆全部床義歯装着を受け入れられない理由

 新義歯により、満足な咀嚼ができるようになるまでには、6~8週間を要する。

 装着後の数日間は唾液が過度に流出するために気分や咀嚼が害されることがあるが、短期間の

 うちに唾液腺が義歯に順応して分泌量は正常に戻るといわれている。

                ☆

 新義歯の装着に対して不満を抱いている患者の割合は、新たに義歯を製作した者の中の 10%~15%

程度にあたると報告されている。

          痛み ・ 不快感 ・ 維持力不足

口蓋を広く覆う義歯に対して不満を訴えた場合⇒無口蓋義歯(維持力が低下する)

 無口蓋義歯を必要とする状況

    ① 味に関連した職業に就いている人。

    ② 拘扼反射の強い人。

      ③ 口蓋隆起の大きい人。

◆口蓋の被覆によりなぜ味覚の障害が起こるのか

 味蕾の多くは舌表面に存在し、その総数は約5,000個であるといわれている。また、軟口蓋、

   咽頭、喉頭部にも一部存在する。

 義歯床による口蓋の被覆で味覚が障害される要因として、口蓋に対する舌の触刺激及 び舌で

    味物質を口蓋に圧する圧刺激が床によって妨げられることではないかと考えら れている。

 硬口蓋の温・冷覚の発現が阻害されることによって、味覚の変化や減退が生じるとも いわれている。

◆拘扼反射はなぜ発現するのか

 口蓋を被覆する義歯を装着することによって、むかむかして嘔気を催すことがある。 これは拘扼反射

    によるものである。拘扼反射は本来は異物排除のための正常な生体反 応といえるが、患者が歯科に

    関する器材を意識する時点で惹起されるようになれば、 異常な反射として歯科治療上しばしば問題

   となる。

    原因:器質的な疾患、解剖学的な要因、心因性のもの、医原性のもの、 過去の不快な経験から反射が

               誘発される場合

【まとめ】

  年明けに、義歯の不具合により患者が歯科医師を襲う事件があったとニュースで聞き ました。

       本当の動機はそうでなかったのかもしれませんが、義歯の痛みは人をも襲う ぐらい深刻な問題で

       あると思い知らされました。義歯をすると口腔内でどのようなこ とが起こるのか再確認する必要

       があると思いました。

                                                                                                衛生士 赤木

  2016/07/24   ふくだ歯科
タグ:義歯

「大人のう蝕ケア」について、勉強会で発表して

小児のう蝕は減りつつありますが、依然、歯の喪失原因としてう蝕は大きな存在です。高齢者において

も歯が残るようになった現代では、大人のう蝕予防ケアがセルフケアとプロケアの重要な課題です。

青年期から壮年期では、修復・充填等の歯科処置など口腔内環境が悪化し口腔内の不潔域が出来やすい

ことでう蝕は増加し進行します。また、高齢期に入ると、歯周病による歯肉退縮で根面が露出し、根面

う蝕のリスクが増加します。高齢期では身体機能の低下でブラッシングスキルが不十分になったり、

薬剤の副作用による唾液分泌の減少も、う蝕リスクの増加に直結します。歯の欠損は生活習慣病などを

引き起こし、健康寿命を短縮させます。QOL(生活の質)低下防止のためにも、う蝕予防は重要なテーマ

です。

う蝕予防は、口腔内清掃によるミュータンス菌の排除と糖質の摂取コントロールで、口腔内pHを中性に

維持することがポイントです。さらに、歯質のカルシウム脱灰防止と再」石灰化を促進するエビデンス

が確立しているフッ化物を積極的に応用することがう蝕予防には重要なファクターです。

従来、う蝕予防のフッ化物応用は小児中心でしたが、成人から高齢期にかけても、フッ化物配合歯磨剤

の使用、フッ化物洗口液の使用など、口腔内にフッ化物をいかに長時間、一定量を確保するかが重要

です。フッ化物の応用は大人う蝕にとっても予防の要なのです。

◇根面露出があるケースの歯ブラシの選び方◇

・ブラッシング圧がコントロールしにくい方や身体機能低下によるブラッシングスキル低下の方には

 音波電動歯ブラシも候補

・隣接面の根面露出部位は歯ブラシだけでは清掃が難しいので、ワンタフトブラシを併用。根面が露出

 するとオーバーカントゥアになり、歯冠下部に歯ブラシの毛先があたりにくく、プラークが蓄積し

 やすく、根面う蝕好発部位。

・歯間空隙が広い場合には歯間ブラシを選択、根面の陥凹部等、複雑な根面を清掃できる用具を選択

 する。

◇根面う蝕予防◇

根面は象牙質で、エナメル質に比べて脱灰しやすく、再石灰しにくい性質を持っています。

①根面(象牙質)のミネラルの流出(脱灰)がはじまるPH(臨界PH)が歯冠(エナメル質)より高い。

②再石灰化能が低い。

③歯周治療の結果、日常的に清掃性の悪い隣接面歯頸部の根面が露出し、その部位は視診による発見も

 難しい。

《まとめ》

check-up rootcareを医院で取り入れるにあたって根面う蝕について理解しておく必要があると思い、

今回レポートにまとめました。口腔内に炎症があると、どうしても歯周病中心のTBIになりがちです

ですが、必要性を見極めながらフッ化物応用についても説明していきたいと思います。

                                  歯科衛生士 関口

  2016/05/30   ふくだ歯科

口腔周囲・頸部・口腔内の経穴について、勉強会で発表して

ガムマッサージ

 …癒し・美容効果もあるが、お口の中には、ツボをマッサージする事によって疾患を改善させる医療

  効果もある。

 口腔周囲・頸部の経穴

 ・水溝…鼻と上口唇の間、上から1/3の所にある。牙関緊急・顔面神経麻痺・顔面の浮腫。

 ・承奨…下口唇の下のへこんだ所。顔面麻痺・顔面腫脹・歯肉炎・歯痛・流ゼン。

 ・廉泉…オトガイの下、喉仏の上。舌下の腫脹・疼痛・舌骨筋麻痺。

 ・禾リョウ…小鼻の少し舌。牙関緊急・口の歪み・鼻出血・鼻閉塞

 ・迎香…小鼻の横。口角の歪み・鼻出血・鼻閉塞・副鼻腔炎。

 ・燕口…口角部。口唇疱疹・顔面神経麻痺・三叉神経痛・流ゼン・歯痛。

 ・上迎香…鼻のつけね。急性鼻炎・結膜炎・涙腺炎。

 ・散笑…ほうれい線の中央。顔面神経麻痺・急性鼻炎・鼻詰まり・過敏性鼻炎・顔面痙攣。

 ・鼻流…鼻の穴直下。顔面神経麻痺・急性鼻炎・鼻詰まり・過敏性鼻炎・上歯痛・脳卒中。

 ・廉泉…喉仏の両脇。舌の腫脹・失音・声枯れ・流ゼン・扁桃腺炎。

 ・蛾根…耳下。急性慢性扁桃腺炎・咽頭痛。

 ・外金津玉液…喉仏の上、両脇。口渇(舌下腺に近い為、唾液が分泌される→口臭予防)・口腔潰瘍・

        舌炎・舌筋麻痺・歯痛・三叉神経痛。

 ・下関下五分…耳たぶより少し前。顔面神経麻痺・三叉神経痛・耳鳴・偏頭痛。

 ・ガイリョウ…口角の真っ直ぐ下。顔面神経麻痺・三叉神経痛・歯周炎・急性慢性歯髄炎。

 ・侠承奨…口角下の少し内側。顔面麻痺・三叉神経痛・口腔潰瘍。

 ・鬼床…下顎角の少し上側。顔面神経麻痺・三叉神経痛・歯周炎・顎関節痛。

 ・地合…下あごの先。歯周炎・歯痛・顔面神経麻痺・胃痛・消化不良。

 口腔内の経穴

 ・ギン交…上唇小帯と歯根の接合部。副鼻腔炎・根尖病巣→根管治療必要。

 ・唇里…下唇粘膜上部。口臭・歯肉炎・口腔乾燥・口腔潰瘍・顔面神経麻痺・悪心・嘔吐。

 ・頬里…口角から3cm内側の頬粘膜部。歯肉潰瘍・顔面神経麻痺・三叉神経痛。

 ・懸命…上唇小帯中央。顔面麻痺・脳卒中・癲癇・精神錯乱。

 ・舌下穴…舌両側側縁。口腔潰瘍・舌苔・扁桃腺炎・急性咽頭炎。

 ・上顎穴…上中切歯口蓋側前縁。歯周炎・歯痛・頭痛・鼻炎・感冒。

 ・海泉…舌小帯中央。口渇・流ゼン・舌の腫脹・しゃっくり・糖尿病。

(感想)

 お口に関係するツボがこんなにある事に驚いた。ツボをマッサージする事で様々な症状を軽減できる

 かもしれないので、例えば口渇の方には唾液分泌を促すツボをマッサージする等、試してみたいと

 思った。

                                  衛生士  岡本

  2016/05/12   ふくだ歯科

「乳歯ー無理に抜かないで」について、勉強会で発表して

6歳前後になると、乳歯が抜けて永久歯が生え替わり始める。20本の乳歯が生え替わり、新たな

永久歯も加えて計32本になるのは17~18歳頃と、歯の生え替わりは長期間に及ぶ。

人によっては、親知らずの歯が生えずに、計28本の場合もある。

乳歯の抜ける仕組み

  歯茎の内部で永久歯の成長が始まると、乳歯の根っこが縮むように消失していき、最終的に抜け

 落ちる。

歯が生え替わる時期に注意すべきこと

 ・グラグラする歯でも、根っこが残っている可能性もあり、その状態で無理に引き抜くと、歯茎を

  傷付けたり、歯が割れたりする恐れもある。無理に抜こうとせず、歯科医に相談するとよい。

  ・歯がぐらついている間は歯茎に炎症が起きやすく、出血することもある。仕上げ磨きの際、痛がる

   場合は、ブラシが強く当たらないよう配慮する。

    ・歯科でのフッ素塗布や、フッ素入りの歯磨き粉などを上手に使い、虫歯を予防する。

    ・歯の生え替わりの時期には個人差がある。他人と比べない。

このような場合には…

    ・ぐらつく歯が気になって触ってしまう低年齢の子。

        →触るなと言っても難しいので、口に雑菌が入らないように、触る場合には手を清潔にしてからと

            教えてあげると良い。

    ・乳歯が抜ける前に永久歯が出てきてしまった。

        →永久歯が斜めに生えないように処置が必要となる場合もある為、気付いたら早めに受診する。

生え始めの永久歯―必ず仕上げ磨き

   生え始めの歯は汚れが付着しやすく、虫歯に注意が必要となる。特に6歳臼歯は手前の歯の陰に

   なって見えづらく、磨きにくい。歯の生え替わる時期は、口の中の状態が大きく変わる為、8歳

   ぐらいまでは親が仕上げ磨きをしながら、口の中をチェックしてあげるのが良い。12歳臼歯が

   生え始める時期は、子供に磨き方をよく教える。デンタルフロスを使用するのもオススメ。生え

   始めの低い歯は、歯ブラシを斜め横から入れて、細かく動かして磨くと良い。 生えた歯が成熟し、

   安定するには5年程かかるとされており、虫歯予防の為にも、歯科でフッ素塗布をしてもらうのも

   有効である。

【感想・考察】

 歯の生え替わりの時期は、親や子供も歯に関して何かと気にかける一方で、子供本人に全て歯磨きを

   任せてしまうケースも多いように感じられます。私達としても何を、また、どのように伝えるか悩む

   ことも多かったので、今回の内容から指針となる情報を得ることが出来て良かったです。参考にして

   いけたらと思います。

                                 衛生士 河本

  2016/05/05   ふくだ歯科
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