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スタッフレポート

スタッフによるレポートを掲載しています。

「健口を支えるコミュニケーションスキル」について、勉強会で発表して

~患者さんとの出会い~

ラポール形成

ラポール形成…相手と結びついているという感覚、友愛や信頼の感覚

 

ラポールの形成に最も大事なのは言葉、価値観や信念、姿勢、呼吸、行動を含め、相手のペースに合わせること。

 

得られる効果 ・ミラーリングやマッチング効果

       ・シンクロニシティー(共感、同調)効果

               ↓

      相手に親近感(親和性)をもたらし、安心感を与える

 

アドヒアランスを支援

ラポールの形成の次に重要なのはいかに患者さんの自己管理能力を高めるかである

 

アドヒアランス…患者さんが主体となって、自分に必要な医療指示や養生方(セルフケア)を取り入れ、自己責任の下にたゆまず努力し行動していくこと

 

私たちが対象とする疾患は生活習慣に基づいて慢性的に進行していくため、患者さん自身が生活を見つめ直し、自分に合わせてライフスタイルを変化させ、それを持続していく力が必要→アドヒアランスという考え方が重要となる

私たちはそれを支援する役割

 

アドヒアランスを引き出すための要件

①患者に内在する期待の明確化

②患者の自己決定と医療者による支援  ①②…患者さんの健康獲得行動のモチベーションになる

③客観的な情報提供

④判断基準の獲得           ③④…インフォームドコンセントにつながる

 

モチベーションとは、人を行動へと狩り立て、目標へ向かわせるような内的な過程を指す

アドヒアランスの向上に寄与する

 

~相手を理解するには~

3つの視点

①他者の目を通して理解する

②自分で自分を理解する

③相手とともに理解する…相手が自分自身をどう思っているのか、相手の枠組みの中で理解する方法

 

この3つを上手に駆使することが大事!

 

聴くから始まる

2つの質問法 ◎閉じた質問(closed question)

                yes/noで答えられる質問、答えが限局される質問

       ◎開いた質問(open-ended question)

                その人なりの見方、意見、感情、思考等を明らかにするための質問

 

具体的にしていくためには「閉じた質問」が必要だが、「開いた質問」ではその方の心理、社会的な背景が聞き出せる。

 

私たちは、患者さんの知識、問題に対する行動、健康問題に対する意欲など、こうした質問を通して情報を得て、そのレベルに合わせてアプローチする必要がある。

オーダーメードの医療提供

 

関わるポイント

コミュニケーション(メッセージの伝えられる割合)

言語(verbal)…7%

非言語(non verbal) ボディランゲージ…55%

         音声…38%

 

言語と非言語が不一致のときこそ、コミュニケーションで関わる必要がある

→必ず非言語に本音が隠れている

 

《まとめ・感想》

患者さんは様々な問題を抱えて来院されます。

まずは私たち歯科衛生士がよく見て、よく聴き、患者さんの本音に気付き、その方の状態を受け止めることが大事です。

患者さんの気持ちに寄り添い、長くお口の健康を支援していける歯科衛生士でありたいと思います。

衛生士 関口

  2014/10/08   ふくだ歯科
タグ:話し方

「ブラキシズム患者さんへのチームによるアプローチのしかた」について、勉強会で発表して

 

  • ブラキシズム患者さんへのチームアプローチ重要性
    • 歯科衛生士の指導:患者さんのセルフコントロールを促すためのアプローチ
    • 歯科医師による治療:口腔内の力による影響の原因除去や口腔を力から守るための

口腔内環境の整備

  • 歯科衛生士による指導

 

Step1:導入=動機づけ

  患者さんが自分のもつさまざま症状にブラキシズムが関連していると理解できる

  ようになってもらうことが必要。

 

        ブラキシズムと関連があるとみられる患者の症状:

時間の経過の短い急性的な症状:

    知覚過敏症、部位を特定できない歯痛、顎顔面痛、咬合性外傷や歯周組織の急性症状、歯の破折など

    時間の経過の長い慢性的な症状:

      欠損の拡大傾向や義歯の度重なる破損、多発的な歯の破折、歯の摩耗や歯の劣化傾向など

 

  

Step2:いつ,どんなときにブラキシズムがあるか自覚してもらう=気づき

    患者さんが自分にはいつ、どんなときにブラキシズムがあるかを自覚してもらう

ようアプローチする。

     ◎日中の問題から自覚してもらう

       無意識に力が入ってしまうことがあるか;仕事中、家事

       そこまで力は入っていないが無意識で行っている;歯列接触癖(TCH)

 

     ◎夜のブラキシズム

       無意識下で行われるため、最初から気づいてもらうのは困難

                 ↑

       問診から考察する方法、スプリントを用いた診断で診査する

 

    *患者さんが自分の口腔内の変化に危機感をもち、本気でブラキシズムをやめたい    と自然に思ってくれるようになることが大切。

 

 

 

 

 Step3:セルフコントロールの実行

    解決の難易度の低いものから具体的なセルフコントロールの方法を伝える。

     ◎TCHや日中の筋肉の緊張をやめることから始める

       ①顔の表情筋や咬筋などの咀嚼筋を1日中リラックスさせるよう意識してもらう

       ②食事のとき、20~30回を目安に咀嚼を意識しながら、弱めの力で噛んでもらう

 

       *強いストレスを感じている患者さんの場合:

            私たちがストレス自体を取り除くことは不可能

               ↑

           ・話を聞いてあげるだけで十分かもしれない

 

   ◎夜間のブラキシズム

    無意識に力を抜くことができるようになれば、夜間のコントロールも良い状態に向かっていく

                                        

       *夜間の強力なブラキシズムへのアプローチが必要となる場合

               ↑

         ・自律訓練法などを応用して筋肉の緊張感をとる

         ・夜間にブラキシズムをまったくしていない自分をイメージし、

          全身の余計な力を抜いて眠りにつくよう指導する

 

  • 歯科医師による治療:ブラキシズムの力から守るアプローチ
    • 患者さんが比較的若く、残存歯が多い場合

  ブラキシズムが将来の口腔内へ及ぼす影響について啓発。

  • 顎関節症状が主訴の場合

  顎関節症の診断をし、疼痛の緩和や機能障害に対する処置を行う。

  :消炎鎮痛剤の投与、開口訓練などの顎関節運動療法の指導、スプリント療法など、生活指導や保存的療法が中心となる。

*再発を繰り返している、症状の緩解がとれない場合は、ブラキシズムなどの力の関連性を疑いTCHのコントロールを中心に指導していくことで対応する。

  • 欠損が拡大傾向にあり咬合支持が少なくなったり、歯周病の進行が進んで咬合維持 

を損失している場合 処置自体が極端に難しくなる。歯周治療や欠損治療を行い、左右の偏りのない咬合を整え、ブラキシズムに耐えうる口腔内環境をつくることが必要になる。

 

 

《まとめ》 

   ブラキシズムは無意識に行ってしまう行動なので、患者さん自身では見つけにくいことが考えられます。そこで、歯科医師や歯科衛生士などがその徴候に気づくことで早期の対応へつなげることができるので、患者さんへの関心度は常に高くなければならないと思った。    

                                                       衛生士 赤木

  2014/09/24   ふくだ歯科
タグ:歯ぎしり

「歯周病予防の新常識」について、勉強会で発表して

歯周病予防の新常識!

「歯周病」…痛みがないまま進行し、重傷化すると歯が抜け落ちてしまう怖い病気。

30歳以上日本人の約8割が罹患し、歯を失う原因の第一位となっている。

歯周病菌の原因菌が血液中に入ると糖尿病や動脈硬化を悪化させるといわれている。

それで、歯周病対策は健康維持のために不可欠である。

 

本人の自覚がないまま進行する怖い病気「歯周病」

歯周病の原因菌は、歯に付着した歯垢の中に大量に潜んでいます。

歯垢をそのままにしていると、歯と歯茎の溝に菌が入り込み、炎症を引き起こします。

それが進行すると、歯槽骨という骨が溶け、歯と歯茎の溝が深くなります。

そこに歯垢がたまっていき、さらに進行すると、溶けた歯槽骨が歯を支えきれなくなって、最悪の場合、抜け落ちてしまいます。

 

歯周病が疑われる症状

・歯茎から出血する

・歯の間に食べ物が挟まりやすい

・歯が長くなったように見える

・歯の根元が赤黒い

・口臭が強くなった

 

歯茎からの出血の理由はほぼ歯周病が原因だと考えられる。

出血が一番分かりやすい歯周病のサインである。

 

新常識① 歯と歯の間のケア

歯ブラシだけだと歯垢は5割ほどしか除去できません。

歯間ブラシを併用することでほとんどの歯垢が除去できます。

その他、デンタルフロスもオススメ。

 

新情報② 歯磨きの時間は15分

歯周病を予防するための「歯磨きの時間」→「15分」

歯垢はネバネバしているバイ菌の塊なのできれいに磨き落とすためにはそのぐらい時間がかかる。

 

効果的なブラッシング法 (15分の内訳)

Ⅰ.歯ブラシの毛先を歯の表面にまっすぐ当てて、横に20往復させて磨く

→重点的に磨くべきは歯と歯茎の間。

歯の裏側やかみ合わせの部分もあわせて、1本につき20秒かけて磨く

…28本磨くとしめて10分

Ⅱ.歯間ブラシやフロスで歯と歯の間を丁寧に5分磨く

 

無理なく15分磨き続けるために…

・「テレビを観ながら」「新聞を読みながら」「お風呂に入りながら」

→ながら磨きがオススメ

・「何もつけずに磨く」→歯磨き粉をつけて長時間磨くと泡だらけになる

…歯垢は歯ブラシだけで取り除ける

・歯ブラシをペンを持つように軽く握る→疲れにくく、歯茎を傷めにくい

 

☆1日1回はゆっくり丁寧に15分かけて磨く

 

※基本的には一日三回食後磨く

※「殺菌作用」「炎症抑制」などの効果がある歯磨き粉は「15分歯磨き法」とは別に食後歯磨きに使用すれば効果が期待できる

 

Q&A

歯磨きは食後すぐ?

歯周病の場合はいつ磨くかというより1日1回は15分かけて丁寧に磨くことが大切

 

塩歯磨きはしたほうがいいの?

塩歯磨きは収斂作用があるので引き締まった感じがするかも知れないが、根本的な解決にはならないので、上手に磨いていくことが大切。

 

歯ブラシの換え時は?

目安は1か月。毛先が開いてきたら交換する。

 

磨いた時の出血は?

大体1週間から2週間で収まってくる

 

 

【感想・考察】

少し前にテレビ番組で放映されていた内容をまとめてみました。

衛生士としては基本的な内容ではありますが、患者さんからは質問としてよく尋ねられる内容だとも思います。ですので、改めて振り返ることができ、良かったと思います。

「歯周病予防の新常識」や「本人の自覚がないまま進行する怖い病気「歯周病」」といった項目の内容は、ふくだ歯科としては院長が以前から初診時説明として話してこられた内容だと思います。それで、これからもこのような番組があったことやその内容などを会話の中で上手に交えながら日々の診療に活かしていけたらと思いました。

                                                          衛生士  河本

  2014/08/21   ふくだ歯科
タグ:

「歯肉炎、何を診て何を考える」について、勉強会で発表して

★炎症の原因をつきとめるには、患者と歯肉の十分な観察を!

 どんな疾患においても、原因や病理的特徴、細菌学的特徴、免疫学的特徴、遺伝学的特徴などを把握することが重要。それにより診断や治療に必要な情報を得ることが出来る。

  原因や特徴を把握するためには①病歴(医科・歯科)の収集

                ②歯肉の症状・サインの読み取り

                ③病理検査(症状により行わない場合もある)

                                の3項目を行う

 ①「患者を知る」は歯肉を診るうえで欠かせない

   歯肉に影響を及ぼす全身疾患や薬物などの知識をどれだけもっているか、そして

   病歴等の患者の情報をどれだけ収集できるかがカギ。

    〈歯肉に影響をもたらすもの〉

    *プラークに起因する歯肉炎の場合

      ・ホルモン動態の変化(妊娠性の歯肉炎、思春期性の歯肉炎)

      ・薬物

      ・全身疾患…糖尿病、アレルギー(金属、アマルガム)など

      ・栄養状態

    *プラークに起因しない歯肉炎の場合  *その他

      ・特定の細菌             ・食べ物(チューイングガムなど)

      ・ウイルス              ・化学物質(歯磨剤、洗口剤など)

      ・真菌                ・物理的損傷、怪我、温熱刺激

      ・遺伝的

 ②細部まで見逃さないで!歯肉の症状・サイン

   *歯肉溝の温度…34℃前後

   *色調…コーラルピンク色(サンゴ色)が通常だが、色素沈着のある場合もある。

       黒人では歯肉の色素沈着は通常みられるもの。

   *きめ…引き締まっている、抵抗性がある。

   *歯肉の外形…歯間乳頭部の歯肉はその空隙をうめている。

          歯肉辺縁はスキャロップ型あるいは平坦なタイプのこともある。

   *出血…プロービング時に出血を認めない

   *歯肉溝からの浸出液…最小限

 

★歯肉の症状・サインの観察ポイント

 ①歯肉の炎症の広がる方向、波及する部位

  →炎症部位が拡散されて、大きな範囲に広がっていくことがある。

   炎症の波及は、組織の比較的抵抗性の少ないところから進行していくのが常。

   みえている炎症のサインの局所に必ずしも原因が潜んでいるわけではない。

 ②歯肉の炎症の範囲

  →必ずしも炎症の範囲が広いからといって重症とはいえない。

   限局した歯肉炎でも、急激に進行するものもある。

   なぜ範囲が限局しているのかを考えることも大切。

    ex)上顎前歯に限局…補綴物の辺縁の不適合、口呼吸、口唇の安静時の閉鎖状況等

 ③炎症や違和感の期間

  →問診により、違和感に気付いた時期、その期間、違和感や疼痛の程度と頻度などを確認する。

    ※多くの場合、初期の歯肉炎では自覚症状が希薄。

     ブラッシング時出血をみたときに初めて異常に気付くことが多い。

 ④炎症の程度

  →判定にはいくつかの方法がある。いずれかの方法を用いて進行の程度をみていく。

    ex)Gingivalindex(GI)、BOPなど

 ⑤歯肉のきめ:硬さ、軟らかさ

  →歯肉の色調やきめの状態(硬い、軟らかい)を把握して記録する。

    ※プローブ側面を歯肉に平行にあてて周囲の組織の可動性や、最小限の組織の圧迫によってできる貧血帯を調べるという方法がある。

 ⑥疼痛・違和感

  →患者の言葉そのままの訴えを記録し、比較して診療に役立てることが大切。

   疼痛や違和感が持続的なのか、間欠的なのかも把握する。

 ⑦出血傾向

  →プロービング時の出血は、疾患の活動性を判断するうえで非常に重要。

   プロービングなしに自然出血している場合も見逃してはいけない。

    ※持続的あるいは間欠的な自然出血では、全身疾患の存在が考えられる。

     ex)白血病などの血液疾患や抗血液凝固剤の使用、肝疾患、消化器疾患など

    ※心内膜炎の既往を持つ患者や人口ヒップなどの装置を最近装着した患者では、感染の配慮からプロービング自体が禁忌。

・・・サイン、症状を把握するためには、これら(①~⑦)の臨床的観察に加えて、ポケットの深さ、歯肉退縮の様相、歯の動揺度、エックス線写真などによる検査も行う。

 

★症例で再確認!歯肉炎の症状・サインの読み取り

 〈矯正治療で臼歯にバンドを装着する必要があるため、歯周病科に紹介された患者〉

  ①臼歯間に歯肉の発赤と腫脹を認める。特に口蓋側に顕著。

  ②ほとんど臼歯に限局している。したがって局所に原因があると考えられる。

  ③患者による申告では違和感は訴えなかった。したがって罹患時期などの把握はできなかった。

  ④エックス線写真により歯根の近接状態を認める。したがって早急になんらかの処置を施さなければ、歯槽骨の吸収はすみやかに進んでいくことが考えられる。

  ⑤軟らかい組織の様子から、比較的時間が経過していないと考えられる。

  ⑥自覚症状がなく、患者による訴えはなかった。

  ⑦プロービングにより易出血性を示した。

   ・・・以上のことから、本症例では、すみやかに確実なプラークコントロールができる環境、これ以上の症状の悪化を防ぐ環境に整える必要がある。

      そのため歯周外科処置で歯肉の形態を調整する。

 

《感想・考察》

 患者さんの状態はいつも同じではありません。その時々で常に変化しています。

また同じ口腔内でも部位によって異なり、症状の出る背景には全身状況や心理的要素も

深く関わっています。

 目で観察できることは限られていますが、そのサインや症状は身体が出している重要

な情報だということを頭において、患者さんへの対応に活かしていきたいです。今回の

レポートでまとめたような情報を、正しく認識して日々の診療に役立てていきたいと思

います。

                                     衛生士 西内 

  2014/07/16   ふくだ歯科
タグ:歯周病

「洗口剤の適切な使い方が正常な治癒へと導く」について、勉強会で発表して

 

洗口剤は、使い方によっては創傷治癒の妨げに!

歯周外科手術後やインプラント手術直後は、歯ブラシ等のちょっとした刺激で出血しやすく、機械的な清掃を避けたい時期。しかし、創傷治癒がなされる為には、手術部位を清潔に保つ必要があり、洗口剤で局所を消毒する事が有効。消毒薬の中でもクロルヘキシジングルコネート(CHX )は最も広く使われている。しかし、CHXを手術後に用いる時は慎重にならなければいけない。CHXには副作用がある他、創傷治癒に不可欠な繊維芽細胞に影響を与えるからだ。これを「細胞毒性」という。細胞に対して死あるいは機能障害、増殖阻害の影響を与える性質のこと。

創傷治癒のタイムテーブル…外科手術等で創傷がつくられると、体はただちに創傷を修復する為に、炎症という反応で創傷治癒をスタートする。沢山の物質が出てきて炎症を起こす。この時に繊維芽細胞も出現。術後24時間以内に十分な量の繊維芽細胞が発現して、結合組織を修正するべくその成分であるコラーゲンを生成していく。

 

CHXの副作用

1984年、日本でアナフィラキシーショックの報告がある。1998年には、アメリカでも同じような報告がされている。CHXのアレルギーの既往のある患者では、皮膚の洗浄は勿論、歯磨剤や洗口剤等に微量でもCHXが含まれている場合は、最大の注意を払うよう喚起している。アナフィラキシーショックほどではないが、CHXの長期的連用によって、粘膜剥離や、歯表面の色素沈着、味覚の変化、創傷治癒の障害、繊維芽細胞の歯根面への付着の減少がある。

 

上記の創傷治癒のタイムテーブルに示す通り術後最初の24時間で十分な量の繊維芽細胞の出現が必要で、それによってコラーゲンが生成され、創傷治癒を速やかに促す事ができる。CHXの使用は、術後約24時間経ってから、と指示。

全身疾患の存在や薬物の長期服用等の影響が、結合組織を創るコラーゲン、またコラーゲンを創る繊維芽細胞等の物質へ何らかの影響を及ぼしている事は想像できるので、普段身近にある洗口剤でも、その使い方に注意をする必要がある。また、前述のようなアレルギー反応も稀ではあるが存在する。洗口剤等の薬理効果については、良い部分だけでなく、必ず好ましくない効果についても知らなければならない。

 

〈感想〉例えばコンクールFは高い殺菌・静菌作用があり使用感もすっきりするので、ブラッシング時によく用いるが、これもCHX洗口剤に分類される。稀ではあるがアレルギー反応も存在する事を意識し、注意していきたい。           衛生士 千田

  2014/07/07   ふくだ歯科
タグ:創傷治癒

「歯周病は薬で治る?」について、勉強会で発表して

歯周病には薬は意味はないのでしょうか?そうではありません。

できあがった細菌バイオフィルムには効き目が悪くても、いったん細菌バイオフィルムを除去した根面に

抗生剤を振りかければ、最近バイオフィルムの再形成を遅らせることが出来ます。

 

<ポケット内の細菌に抗菌剤を届かせる方法>

  • 局所投与・・・ポケットの外から抗菌薬を入れる。

「洗浄」:ポピドンヨード(イソジン)、クロルヘキシジン(ConCool)など

  クロルヘキシジンは口腔内に長時間とどまるため、洗口液としては最も優秀な抗菌剤だが、

タンパク質で不活化する性質があるため、タンパク質が多いポケット内では洗浄液には

ポピドンヨードが推奨される。

「LDDS(Local Drug Delively System)」:ペリオクリン、ぺリオフィール、ヒノポロンなど

  経口投与と比較して、少量で済み、副作用や腸内細菌への影響などがない点が利点といえる。

  • 全身投与・・・内服した抗生剤を歯肉溝浸出液と一緒に染み出させる。

 「ペニシリン系、セフェム系」:ポケット内濃度は血中より下がる。

 「テトラサイクリン系」:血中濃度の数倍まで上昇する。

 

<当院にある局所投与抗生剤>

ペリオフィール/ペリオクリン

主成分 ミノサイクリン塩酸塩

  抗菌スペクトルは他のテトラサイクリン系抗生物質よりも広い。抗菌性は静菌的である。生体内半減期が

長いため、血漿中濃度は他のテトラサイクリン系抗生物質よりも2-4倍高く保たれる。

ヒノポロン口腔用軟膏

 主成分 ヒノキチオール

  殺菌力や抗菌力があり、養毛剤や基礎化粧品にも使われる。

歯周病の予防、治療に用いられる。ヒノキチオールの殺菌力の特徴は、幅広い微生物に対して殺菌力を

発揮するということと、わずかな濃度で微生物の発生を阻止する効果がある。

ちなみに生葉(小林製薬薬用歯磨き)にも入っている。

コンクールF 

主成分 グルコン酸クロルヘキシジン

  薬用洗口液などに添加され、歯肉炎などの歯周病を軽減・予防する効果があるとされる。

 

<感想>

日頃何気なく使用している抗生剤についてもう一度自分で調べなおすことで大変勉強になった。たくさんの種類の抗生剤が現在存在し、また新しい抗生剤が開発されているため、その都度勉強し、患者さんの症状にあった抗生剤を選択することで、治療に役立てたいと思う。 

                                                      歯科医師  太田

  2014/06/29   ふくだ歯科
タグ:歯周病

「歯のホワイトニング(実践編)」について、勉強会で発表して

 

 

1.カウンセリング

 ☆患者と医療者側との信頼関係を築く(ラポールの形成)

 ☆患者の要望・悩みを把握し、お互いのゴールを一致させる

2.口腔内検査

 ①歯の状態…う蝕、亀裂、形成不全、磨耗、咬耗、楔状欠損、知覚過敏、歯髄の状態、歯冠修復物など

 ②歯の色調…シェードテイキング(視感比色、機械測色)、口腔内写真撮影

 ③歯列の状態

 ④口腔内清掃状態

 ⑤歯周疾患の有無とその程度

3.診断と治療計画

 ①診断

  歯の着色・変色の原因

   外因性の歯の着色・変色…コーヒー、茶、赤ワイン、タバコなどの嗜好品

   内因性の歯の変色…遺伝性疾患、代謝性疾患、歯の障害、科学物質や薬剤

 ②治療計画の立案

  1)ホワイトニング方法の選択

  2)使用薬剤の決定

   無髄変色歯…ウォーキングブリーチ法

   有髄変色歯…オフィスホワイトニング法、ホームホワイトニング法あるいは両方

を併用するデュアルホワイトニング法

 ③治療期間・通院回数・費用の確認

 ④同意書

4.インフォームドコンセント

 ホワイトニングを行うにあたって、患者に伝えるとともに確実に理解してもらわなけれ

ばいけない事項が多くあります。患者の納得が得られるまで十分に説明し、その後にホワイトニングに着手することに同意していただきます。

 

※ホワイトニング後に注意すべき食品

ホワイトニング直後…柑橘系飲食物などの酸性食品                                      ホワイトニング後24~48時間…コーヒー、茶、コーラ、赤ワイン、タバコ、醤油、ソース、マスタード、ケチャップ、ベリー類などの色の濃い飲食物                                                5.処置                                                                ①前処置                                                                      必要に応じて、口腔内清掃指導、スケーリングあるいはPMTCを行います。                        ②ホワイトニング                                                                   6.評価                                                                            ①色調の比較                                                                      ②患者の満足度                                                                      十分な満足度が得られない場合は①ホワイトニング回数を増やす.②ホワイトニング期間を伸ばす         ③他のホワイトニング法の併用を検討することなどが必要です。                                      7.修復物の再製の必要性                                                             8.メインテナンス

 ホワイトニング効果を高めるためのセルフケアとプロフェッショナルケア、そして健康で白い歯を維持するためのメインテナンスの継続が必要となります。

   ①セルフケア

   ホワイトニングの効果を維持するためには、毎日の適切なセルフケアが大切であることを説明し、患者に認識していただくことが大切です。

     ②プロフェッショナルケア

通常3~6ヶ月の間隔で来院していただき、PMTCを行います。プロフェッショナルケアをしながら後戻りの程度を観察します。

③タッチアップホワイトニング(再ホワイトニング)                                      後戻りの程度、口腔内の状態、患者の生活環境に応じて、オフィス、ホーム、デュアルホワイトニングを選択します。

 

《まとめ・感想》

ホワイトニングコーディネーター講習会に参加させていただき、実践編をレポートにまとめました。

歯科衛生士の重要な役割として、患者に対するカウンセリング、セルフケアの指導、プロフェッショナルケアが挙げられ、どれもホワイトニングには欠かすことのできません。正しい情報を提供し、より効果的な、そして何より患者が安心してホワイトニングを行えるよう努めたいと思います。

                             衛生士  関口 

  2014/06/22   ふくだ歯科

ホワイトニングコーディネーター講習会に参加して

歯のホワイトニング 基礎編

 

 

)1.ホワイトニングとは…歯の漂白(ブリーチ)

2.ホワイトニングコーディネーター制度

☆歯科衛生士の職域を越えてはならない

歯科衛生士の行う事柄(補助)

◆カウンセリング・ホワイトニングについての説明

        ◆歯科医師の指示の下

…術前の状態の記録・ホワイトニング効果の判定・歯面清掃・ホワイトニング処置

 

)1.ヒトの歯の色

比較的透明なエナメル質を透過して、不透明で淡黄色の象牙質が見えることにより知覚される。

☆象牙質の厚い犬歯は黄色っぽく見える

☆乾燥すると白く見える

   2.歯の測色と記録…L***

L*…明るさ(明度)→100=白、0=黒

a*…色相(赤み)→+a=+赤、-a=-緑

b*…色相(黄色み)→+b=+黄、-b=-青

   3.歯の測色における留意点

     測色計による色調の測定(商品名:クリスタルアイ測色計)

     術前・術中・術後の口腔内写真の撮影

     片顎ずつ行う事も重要

 

シェードテイキング…最も明度が高い(白い)のはB1

 

)歯の着色・変色

ファインマンのテトラサイクリン変色歯分類

F1…淡い黄色、褐色、灰色で歯冠全体が一様に着色されていて、縞模様は見られない…漂白◎

F2…第1度よりは濃く歯冠全体が一様に着色されていて、縞模様は見られない…漂白○

F3…濃い灰色、青みがかかった灰色で縞模様を伴うもの…漂白△

F4…着色が強く、縞模様も著名なもの…漂白×

 

テトラサイクリン系薬剤による歯の変色のメカニズム

・歯冠形成期に投与されたテトラサイクリンが硬組織内に取り込まれ、象牙質中にテトラサイクリン

-リン酸塩を形成→太陽光線が当たると光化学反応により色調変化を起こし、黄色から褐色を呈する。

・徐々に変色が濃くなる。

 

)ホワイトニングのメカニズム

ホワイトトニング材

オフィス…3.5~35%過酸化水素

ホーム…10%過酸化尿素

ウォーキングブリーチ…30~35%過酸化水素水+過ホウ酸ナトリウム

過酸化水素の分解と漂白作用

活性酸素が着色有機成分を色の薄い物質or無職の物質に分解する

 

ホワイトニング材の歯質内部への作用

☆変色しているのはほとんどが象牙質

☆象牙質内部まで浸透する

→ホワイトニング材は歯の表面のみならずエナメル質を透過して、

エナメル象牙境、象牙質まで漂白される。

 

 

)ホワイトニングの安全性

ホワイトニングの適応症、非適応症ならびに禁忌症

1.有髄歯

適応症

増齢に伴う変色(黄ばみ)

…年齢とともにエナメル質が薄くなり黄ばんだ象牙質の色を透過して見えている

・軽度のテトラサイクリン変色歯(Feinmanらの分類第1、2度)

・軽度のフッ素症

 

非適応症ならびに注意を要する症例

・重度ならびに縞模様のあるテトラサイクリン変色歯(Feinmanらの分類第3、4度)

・重度の石灰化不全のあるもの

・重度の象牙質知覚過敏症

・形成不全など実質欠損の大きいもの

・エナメル質の切縁が黒っぽく見えるもの

          →切縁の色調は変わらない(口腔内の暗い色を透過しているから)

・(注)エナメル質に亀裂のあるもの

→知覚過敏の可能性が大きい…検査の時によくエアをかけてチェック

…鏡を見せてKr.に説明

・(注)コンポジットレジンなど大きな修復物があるもの →レジンの色調は変化しない

・(注)軽度の石灰化不全 →(一時的に)縞模様が目立つ

 

2.無髄歯

適応症→歯髄疾患による変色

・歯髄死による象牙質内有機質の変性

・打撲による出血歯髄死

・失活剤による歯髄出血

・抜髄時の不完全な止血

・不適切な修復による歯髄死

・抜髄、根管治療時の歯髄の取り残し

 

非適応症

・金属物質による変色(アマルガム、メタルコア)

・歯質が不十分なもの

・仮封がしにくいもの

・根未完成歯

 

3.全身的な要因による禁忌症(有髄歯および無髄歯)

無カタラーゼ症(過酸化水素を分解する酵素であるカタラーゼを持たない)

→ホワイトニング時に発生する活性酸素が口腔内や血管内の赤血球に働きかけ

口腔壊死を起こしてしまう

・妊娠中、授乳中の女性

・小児

・光線過敏(オフィスホワイトニング)

・呼吸器疾患(ホームホワイトニング)

 

 

30~35%高濃度過酸化水素

→軟組織に付着した場合、ただちに多量の水で洗い流す

10%過酸化尿素

3.6%の過酸化水素と6.4%の尿素に分解される

 

 

 

 

)ホワイトニングの問題点

1.象牙質知覚過敏症

知覚過敏が生じた場合、ただちにホワイトニングを中止

→シュウ酸やCPP-ACPなどを含む薬剤などで象牙質知覚過敏処置を行う

→症状の改善後は時間を短くして再開

 

2.後戻り

ホワイトニング直後はエナメル質表面を覆っているペリクル(ムチンによる歯面の保護膜)

が除去されるため、歯面に色素が付着しやすい

→オフィスホワイトニングの施術後24時間、ホームホワイトニングの実施期間中は、

着色しやすい飲食物摂取を避けるよう指導

 

ホワイトニング後、2週間くらいの間に多少の後戻りがありますが、その後は比較的安定する。

1か月から3か月に1回程度のPMTCを促し、必要に応じてタッチアップホワイトニング(再漂白)を行う。

 

)ウォーキングブリーチ法

無髄歯の髄腔内に漂白剤30~35%過酸化水素水と過ホウ酸ナトリウムの混合ペースト)

を封入し、内部から漂白する方法

 

)デュアルホワイトニング(コンビネーションホワイトニング)

同一歯に対して2種類のホワイトニング法を併用する方法…ホーム+オフィス

 

 

【感想・考察】

ホワイトニングコーディネーター講習会に参加させて頂き、基礎編をレポートとしてまとめてみました。講習会では、教科書通りにはいかない診療現場での実情と実際的な内容を、エビデンスと、先生方のこれまでの経験に基づいた、テキストにこだわらない講義をして下さり、大変興味深かったです。知っていることもありましたが、それ以上に初めて知り得た情報も多く、有意義な一日となりました。今まで何気なく行なっていたことや部分的に知っていた内容など、自分の中で“点”として存在していたものが一つに繋がったようなそんな感覚もあり、「あぁ、そういうことだったのか」と大いに納得出来ました。講習会に参加することが出来て本当に良かったと感じています。

                                                         衛生士 河本

  2014/06/01   ふくだ歯科

平成25年度 岡山県歯科医師会医療安全研修会に参加して

ヒューマンエラーと医療安全

      損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント(株)  橋本 勝先生

 

1.医療リスクマネジメント概論

  ★医療の質・安全の契機となった医療事故

     ex)京都大学病院事件

  ★“To error is human“

   ☆年間4万4千人~9万8千人の患者が医療事故により死亡

   ☆交通事故やエイズよりもアメリカ人の死因の大きな割合を占める

   ☆投薬ミスによる死亡者数も、年間約7千人に上る

  ★歯科診療における賠償事故の特徴

 

2.患者さんとのコミュニケーションの重要性

  ★歯科における医療事故の事例

  ★苦情発生の一例

  ★苦情発生の下地

    ☆治療期間の延長について納得いただいていますか?

    ☆適切な説明無しに時間を守っている患者さんをお待たせしていませんか?

    ☆会計上のトラブルはありませんでしたか?

    ☆専門用語を使わずに患者さんに病状を説明していますか?

    ☆患者さんの不満・悩みを聞き流していませんか?

        ⇒知らず知らずのうちに、苦情発生の下地を作っているかもしれません

   *2011年受療行動調査(厚生労働省)

     医師から受けた説明に対する疑問や意見

      →13.7% 十分に伝えられなかった

            理由:質問しにくい雰囲気だった

               的外れな疑問や意見のような気がした など

  ★伝えたこと≠伝わったこと

     コミュニケーションのズレが原因のことが多い

      (勝手な解釈、思い込み、意味の取り違え)

★説明時の状況を記録に残す

     【記載項目】

       ・説明時間(○時○分~△時△分)

       ・説明時の内容、様子を再現できるくらい

         患者さん側からの質問と、それに対する医療側の回答

         患者さん側の反応等(うなずいていた、メモをとっていた等)

       ・質問が無ければ

          「質問の有無を尋ねたが、質問が無かった」と記載

    ☆記載時の注意点

①前もって、これから行う処置やケアを記録しない

②自分が実際に見ていない患者さんの記録をしない

③記録の途中で行を空けない →書き忘れ等の誤解を与える                                                  ④思考過程が見えない、行動(実践)につながらない書きっぱなしの情報・アセスメント、は適切ではない                         ⑤勝手に要約しない…言った通りに書いておく                                               ⑥擦ると消えるボールペンは使用しない、職場におかない

    ☆説明用語はわかりやすいですか?

    ☆コミュニケーションの種類

     ・バーバルコミュニケーション(言語的コミュニケーション)

     ・ノンバーバルコミュニケーション(非言語的コミュニケーション)

    ☆良い話し手とは

     ・相手(目や顎など)を見て、ゆっくり話す

       →信頼関係の構築

     ・身近なものに例えて、分かりやすい言葉を使って話す

       →写真や絵を使用(イメージの共有)

     ・相手の理解するペースに合わせて話す

       →相手のノンバーバルに注視(うなずきのリズム、視線の先 等等)

     ・「常識」「共通認識」を捨てる

       →「自分の常識」=「相手の常識」と思わない

 *コミュニケーションはずれやすいことを肝に銘じ、常に確認を怠らないこと!

   →医療事故や訴訟、クレームを防ぐ1番のポイントとなる

〔まとめ〕クレームに発展させないために

  ◎医療者の常識≠患者、家族の常識

  ◎相手・自分のノンバーバルコミュニケーションに要注意

  ◎接遇は自分の身を守る1つの手段

 

3.ヒューマンエラーと医療事故

  ★医療事故の発生要因

   1位 確認を怠った→「確認をきちんとする」

   2位 観察を怠った→  「観察を怠らない」・・・でいいのでしょうか?

   ①関心のあるものに注意が向く

   ②強い注意が向けば、その範囲が狭くなる

   ③注意力は持続できない

   ④強い注意の後に弛緩がくる

     ⇒注意にも限度がある⇒システムによるエラー対策!! 

  ★安全意識低減の法則

    ・安全意識は、事故が発生しない限り単調に減少する

       →安全状態が続くほど安全意識が低下し事故発生の準備が整う

★偽りの記憶

・記憶に頼った作業には、虚記憶の入り込む余地がたくさんある →薬品やカルテの記載事項、医療用具の有無などの確認は、記憶に頼らず、現物を前にして目で見ながら確認しなければならない                                                         *個々の確認精度を上げる方法                                                                   ○指差し確認を行う                                                                       ○確認済みのものと未確認のものの区別を明確にする                                                ○ゆっくり確認する                                                                     ○誰が確認したかが分かるようにする                                                      ○中断しない                                                                             ○複数で行う場合は役割分担を明確にする                                                       ★危険感受性                                                                       一般の大学生と看護学生に対して行ったテスト結果                                                    目に見えない危険に関しては看護学生のほうが気付いたが、目に見える危険に関しては一般学生のほうがたくさん気付いた                                                                          ⇒専門的な知識や経験が増すと、一般の人が危ないと思うような当たり前の目に見える危険に対する意識はおろそかになっていく可能性を示唆                                                              ★錯誤                                                                              新人の行動:意識的に注意しながら行動する                                                    ⇒意識しすぎると他に注意がいかなくなり、上手く実行できなくなる                                         ベテランの行動:体に刷り込まれていて意識せず(無意識)に何かのきっかけで行動する                                        ⇒普段と異なる作業変更なのに、普段どおり作業してしまう                                             ★同じエラーが繰り返されるときは…                                                           何が起きたのか⇒調査・確認⇒分析⇒システムへの対策立案                                          →ヒューマンエラーの追及の前にシステムの問題に目を向ける                                           〔まとめ〕ヒューマンエラーと医療事故                                                         ◎ヒューマンエラーを0にすることは難しいが、減らすことは可能                                       ◎慌てているときは、事故が発生しやすいという意識を持つ                                               ◎エラー情報(知識・経験)の共有                                                            ◎ヒヤリ・ハット段階で対策を実行し、事故に至らないようにする                                      《感想・考察》                                                                         医療事故の発生要因の大半は”確認を怠った””観察を怠った”という小さなミスです。                               どんなに注意していても「人は誰でも間違える」ということを理解した上で、エラーの発生率を極力低くし、事故を未然に防げるよう常に意識して診療に臨みたいと思います。                 衛生士 西内                                                                                         

  2014/04/23   ふくだ歯科

平成25年度 第5回 ホワイトニングアドバンスセミナーに参加して

 

千田彰先生(日本歯科審美学会会長/愛知学院大学歯学部保存修復学講座教授)

 全ての歯科医療の結果は審美的であるべき。患者さん・社会が歯科医療に求めるものが変わってきている。①歯の色 ②口のにおい ③歯並び ④歯茎の状態 ⑤歯の痛み …

審美歯科の意義…歯科医療は、健康で幸せな長寿・質の高い生活を実現させる。きれいな笑顔をつくる事を目的とする。

 検査→診断→治療→予防(プロの管理のもと)   予防の先頭に立つのがDH!

 

講演Ⅰ「歯科衛生士と歯科審美の広がり」 日本歯科審美学会副会長 武井典子先生

近年の衛生士を取り巻く「保健・医療・介護・福祉」の環境の変化

 口腔機能に着目(医療の場でも歯科衛生士が期待されている)…口腔機能維持・向上 全身の健康へのアプローチ 高齢化の進展・疾病構造の変化(疾病により口腔ケアが異なる)

 口腔の健康…口腔細菌コントロール 口腔機能維持・向上 栄養の構築 健康生活 QOLの向上   →このサイクルの中で健康な口腔を作っていく事ができる。

 今後は、口腔ケアマネジメント(Dr.の指示のもと、高齢者の口腔ケア)をどんどんしていく必要がある。

 

色々なデータから… 患者さんに、お口の中でとても重要だと思う事は?と聞くと、よく噛める、歯肉が健康、という答えが多い。お口の中で気になる事は?と聞くと、色、におい、という答えが多い。

雑誌「プレジデント」のデータより…男性や70歳以上の方が健康面で後悔している事は? ①歯の定期検診 ②スポーツで体力強化 ③ウォーキング

 

ホームケア支援のポイント ①患者さんとのコミュニケーションアップ(+の気持ちで働きかける) ②口腔の重要性のモチベーションアップ ③自分の口腔の問題点を客観的に知る(多項目唾液検査システム…簡便、短時間、多項目であること) ④自分で決めて実行する力を高める ⑤ホームケアの有効性を実感する

 

講演Ⅱ「ホワイトニングコーディネーターの次なる視点 ―白い歯の意味するところ―」ナグモ歯科赤坂クリニック 田島菜穂子先生

 

ホワイトニングの難しさ→期待していた白さになったか、しみたり痛みはないか。

ホワイトニング…漂白して白くする

世間では「ホワイトニング」という言葉が一人歩きして「サロン」やマンションの個室でやっている…医療行為ではないホワイトニング

ホワイトニングは術前のカウンセリングが最も大切 ①ゴールをお互いにしっかり見る。(求める白さの度合いを確認) ②ホワイトニングがどういうものなのかを説明(限界・時間・期間・回数・費用等) ③患者さんからの質問に答える(適応症・禁忌症。場合によっては、初めからベニアの方が良かったりする) 心の声を聴く…様々な価値感・主訴・過去のホワイトニング経験談 「ホワイトニングしたい」という希望→今すぐ、なのか、考えてから後日、なのか。    →処置の選択をしてもらう(同意)

 

<感想> 最近のデータからも、審美的な治療が注目されている事が分かりますが、患者さんの希望(心の声)に耳を傾けながら、仕上がりに繋げていきたいです。ホワイトニング(審美的治療)をきっかけに、表情が明るくなったり、お口の中の健康に興味を持つ患者さんが増えるといいなと感じました。                         衛生士 千田                                           

  2014/04/17   ふくだ歯科