このページのコンテンツには、Adobe Flash Player の最新バージョンが必要です。

Adobe Flash Player を取得

スタッフレポート

スタッフによるレポートを掲載しています。

「喫煙が及ぼす影響」について、勉強会で発表して

たばこの煙には4000種類以上の化学物質が含まれていて、そのうち200種類以上が有害物質

です。中でもタバコの三大害となるのが「ニコチン」「タール」「一酸化炭素」の3つで、口腔内

にも大きな影響を与えます。

ニコチン

・体内に入ると、抹消血管の収縮を引き起こす。その影響で歯周組織の血流が悪化し、十分な栄養

や酸素を供給することが困難になる。

・唾液の分泌量が下がることもあり、細菌が繁殖しやすくなる。

・依存性があり、一定期間喫煙を続けるとニコチンを吸収しないと、イラつき 不安などの感情が

 でる(ニコチン依存症)

タール

・発がん性物質である

・独特の臭気を持つ

一酸化炭素

・血液中のヘモグロビンと結合することで、抹消組織が慢性的な酸素欠乏に陥る。

喫煙と歯周疾患

喫煙は歯周疾患の最大のリスクファクターと言われています。

喫煙をすると非喫煙者と比較して2~6倍のリスクで歯周病になる。しかも1日の喫煙の本数が

増えれば歯周病のリスクも増加する。

また、ニコチンの血管収縮作用の影響で歯肉の血流が阻害されることで、歯肉が炎症を起こしても

出血が抑えられてしまい歯周病に気づきにくく気づいた時には手遅れになっている症例が多い。

歯周疾患の進行を抑制するのに、最も効果的な方法は長時間のブラッシングです。

しかし、いくら一生懸命にブラッシングを行っても禁煙しないと効果は激減してしまいます。

喫煙者の歯肉の特徴

1メラニン沈着により黒い歯肉になる(受動喫煙者の場合も色素沈着がみられる)

2歯肉が線維質になる(固くなる)

3歯周組織の破壊の程度にくらべて発赤、腫脹などの炎症症状が見えにくい

4辺縁歯肉がロール状に肥厚することが多い

5前歯部および舌側の歯周ポケット形成が顕著

6プラークや歯石の沈着が少ないのに、歯周組織の破壊が進行している などがあげられる。

喫煙が全身に及ぼす影響

呼吸器疾患:息切れ 咳 たん 喘息の悪化 慢性気管支炎 肺線維症 肺気腫 肺がん

循環器疾患;高血圧 心筋梗塞 狭心症 脳梗塞 動脈硬化など

消化器疾患;胃潰瘍 十二指腸潰瘍 食道がん 胃がんなど

歯科疾患;歯周疾患 口腔がん

その他;肌荒れ 骨粗鬆症 不妊 早産 流産など

禁煙の効果

・禁煙することによって歯周組織は数週間で本来備わっていた免疫応答を回復するようになり、

 歯周治療によって1年後には本来の健康な状態に戻る。

・歯茎の黒ずんだ外見も時間はかかりますが少しずつ健康な歯茎の色に戻る。

・禁煙することで受動喫煙により他人に迷惑をかけることがなくなる。

・口の中がさわやかになり口臭が減少する。

・健康になりタバコによる全身疾患の影響が減少する。など

感想

喫煙は口腔内だけではなく全身の健康にも大きく関係があります。

タバコは依存性があるということで喫煙者の方が禁煙することは簡単ではないと思います。

なので「やめてください」と簡単に言えませんが、患者様の健康を守っていくためにもタバコが

口腔内や全身にどういう影響を与えるかしっかりと伝えていけたらと思いました。

                                 衛生士  加藤

  2016/11/21   ふくだ歯科

「マイナス1歳から始めるむし歯予防」仲井雪絵先生の講演会に参加して

* キシリトールとは?

・ 自然界に存在する天然素材甘味料

・ 唯一の5炭糖アルコール(構造的に乳酸に分解されにくい)

・ 砂糖と同程度の甘味

・ 砂糖の75%のカロリー

・ 人間の体内でも作られる(肝臓で生成)

・ インシュリンの誘発性はなし(つまり、血糖値に影響なし)

* キシリトールを食べたら?

     不溶性グルカン(EPS)を作らない

  →習慣的なキシリトール摂取によって、MS菌がエナメル質に付着しにくくなる

  →MS菌の定着を阻害する

・ キシリトールは、MS菌にのみ減少させる。

  他の口腔常在菌の構成に影響なし。

・ MS菌数減少には、5~10g必要。(4粒5.2g~8粒10.4g)

    仲井先生の推察 少量→不溶性グルカンの産生を抑制

            多量→不溶性グルカンの産生を抑制+菌の成長を抑制=菌数が減少

* むし歯菌の母子感染対策のゴール

    ① 予防→うつらない事に、こしたことはない

    ② 遅延→感染時期が遅いほど、後のう蝕発症は軽度

     キシリトールガムを母親が噛むとMS菌感染の時期を8.8ヶ月遅らせることができる

        2歳までは感染させない→その後のう蝕発症のコントロールがしやすい

* 妊娠中に摂取しても安全なキシリトール 2つの国際機関(FAO、WHO)の食品添加物専門家共同委

     員(JECFA)によると、「1日の許容摂取量について、キシリトールに関しては“特定せず”と定義」

     →キシリトールの消費に特別な制限は不要

* 母親の口の中について

    検査結果…キシリトールガムを噛んだ母親の2人に1人がう蝕ローリスク

         噛むのをやめてもキシリトールの効果はキャリーオーバーする

    「プライマリー・プライマリー・プリベンション」

  妊娠中から母親に働きかけると、子が健口になる!!!

〈感想・まとめ〉

 スタッフレベルアップ講習会に参加し、仲井雪絵先生の「マイナス1歳から始めるむし歯予防」講演

 を聞きました。 医院の待合室にも仲井先生の著書が置いてあり、興味を持たれる患者さんも多いと

 思います。そういった患者さんにも、知らなかった患者さんにも、適切なお話ができるようスタッフ

 全員で内容を理解しておく必要があると思いました。

                            歯科衛生士 関口

  2016/11/07   ふくだ歯科

「高齢患者さんでは特に要注意!歯周治療で起こる菌血症」について、勉強会で発表して

通常の場合の菌血症

 一過性の菌血症の場合、血管に入った細菌は高速度で全身を循環し、多くは肝臓に捕獲 されて処理

 され、生体防御機構により速やかに排除される。したがって健常者では、た とえ菌血症が発症した

 としても、大事に至らずに済んでいる。

                  ↓

          血管内の細菌が適切に処理・排除される

高齢患者さんの場合の菌血症

 免疫力の低下や歯周疾患および全身疾患の高い罹患率などさまざまな要因が重なること によって、

 菌血症の危険度が高まる。

高齢患者さんにおけるリスクとはどんなものか?

 リスク1・口腔内の細菌数が増加しやすい!

   加齢にともなう唾液の分泌機能の低下によって、自浄作用が低下し、口腔衛生状態 が悪化し

   やすくなる。その結果、知らず知らずのうちに口腔内の細菌数が増えてい る。また、身体機能

   の低下によってセルフケアが十分に行えず、清掃不良となっ て、リスクが高まる場合もある。  

 リスク2・全身疾患で免疫力が低下し、菌血症が一過性でなくなる!

   歯周疾患の他に全身疾患を有している方も多い。全身疾患があると、免疫力が低下 しやすく

   なる。そのため、健常者と違って、血管内の細菌が生体防御機構をすり抜 けて臓器に定着して

   しまうため、菌血症が一過性で終わらない可能性が高い。

 リスク3・薬剤による悪影響が出やすい!

   多くの高齢患者さんが、複数の薬剤を服用している。そのため、薬剤の相互作用が 起き、抗菌薬

   の予防投与の効果が減弱する可能性がある。また、人によっては、抗 凝固薬や降圧薬内服により

   易出血性となった結果、歯肉出血に影響してくる。

   *こんな患者さんも注意!

     心臓弁膜症や先天性心疾患のある患者さん

     関節症、骨頭壊死、関節リウマチなどの疾患をもった患者さん

抗菌薬の予防投与について正しい知識をもとう!

*抗菌薬の予防投与を行うべき患者さんを知っておこう!

 抗菌薬の予防投与はすべての高齢患者さんに適応されるわけではない。年齢にかかわら ず、観血処置

 の1時間前に抗菌薬の予防投与を行うべき患者さんは・・・

  ①感染性心内膜炎の最高リスク群に該当する患者

    人工心臓弁置換患者、感染性心内膜炎の既往を有する患者、チアノーゼ性先天性 心疾患の

    患者、体循環系と肺循環系のシャント作成手術を受けた患者

  ②感染性心内膜炎の高リスク群に該当する患者

    先天性疾患を有する患者、閉塞性肥大型心筋症の患者、後天性弁膜症の患者、

    弁逆流をともなう僧帽弁逸脱症の患者

  ③感染性心内膜炎のリスク群に該当する患者

    長期にわたる中心静脈カテーテルを留置している患者、

    人工ペースメーカーあるいは植え込み型除細動器を使用している患者

  ④人工関節を有する患者

  ⑤糖尿病など歯周病関連の全身疾患を有する患者

*抗菌薬の種類を把握しておこう!

  抗菌薬の予防投与が必要となった患者さんには、歯周治療の1時間前にあらかじめ処 方された

  抗菌薬を服用しておいてもらう。

   第1選択 アモキシシリン(ペニシリン系)

   第2選択 *患者さんがペニシリンアレルギーを有する場合

        クリンダマイシンリン酸エステル(リンコマイシン系)

        セファレキシン(セフェム系)

        アジスロマイシン(15員環マクロライド系)

        クラリスロマイシン(マクロライド系)

*抗菌薬の投与には限界があることを知っておこう!

  抗菌薬を投与しても菌血症を完全に防ぐことはできません。菌血症予防の基本は、い かに口腔内の

  細菌数を減らし、血管中に細菌が流れ込むのを食い止め、生体を守るか ということにある。した

  がって、抗菌薬だけに頼らず、できる限り口腔内に細菌がい ない環境をつくることが重要である。

【感想】

 菌血症ではたいていの場合、症状がみられないので、高齢患者さんなど抵抗力の弱い方 や、合併症の

 リスクがある方には、とくに口腔衛生状態を健常に保つよう今以上にアプ ローチしていく必要がある

 と思った。 

                               歯科衛生士 赤木

  2016/11/03   ふくだ歯科
タグ:菌血症

岡山大学歯学部学術セミナー2016に参加して

チームで取り組む最新歯周病治療

~これからの歯科医療に求められる歯科医師・歯科衛生士像とは~             高柴正吾先生

医療の目的・意義

 健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にもそして

 社会的にも、すべてが満たされた状態にあること

  →私達は死亡率100%なので、死ぬまでの間にいかに、その人らしい生活を楽しむかということ

  外来治療:①日常生活の維持 ②『健康生活』のゴール設定

  入院治療:①早く退院して日常生活に戻る ②『健康生活』のゴール設定

  QOLを維持・向上し、生きていることが幸せ!と感じること…これを目指す

医療の中での歯科の目的・意義

  口の機能管理

 ①噛むことによって食事を摂って栄養を得ること

 ②口腔内はバイ菌が多いので、口の感染と炎症から口の機能を守りつつ、それらが全身に影響を

  与えないようにすること

 歯周病治療:①感染源の除去 ②再感染の防止・予防

生涯続く細菌との共生

  人間の体…入口と出口は細菌が多い、死ぬ間際には増える

歯周病の発症と治療概念の流れ

         ①感染          ②炎症      ③組織破壊        ④機能喪失

 対策       感染源除去  消炎          形態改善            リハビリ

 現在の 歯周治療    歯垢除去     化学療法   歯周外科治療     口腔機能回復治療 (補綴:被覆・連結)

                       スケーリング(歯周基本治療)

 最近の治療            化学療法                       歯周再生療法    インプラント

 費用          小                  大

 日常での努力      大                  小

歯周病から全身疾患:歯周病内科

 心臓血管系疾患、早産・低体重児出産、呼吸器系疾患、糖尿病、末期腎疾患…

口腔が「汚い」とは?

  部屋の「汚い」は?→整理整頓することで清潔へ

 口腔も整理整頓し、衛生管理が可能な環境へ変える…年齢の能力に対応すること

個人の長寿化:人生90年

 でも、健康寿命との差は10数年

 人口の高齢化:30%を超える高齢者

歯科医療の果たす役割

  “歯の延命を図る”

  “全身の健康に寄与する”

  “社会・文化への発展へ貢献する”

口腔科としての歯周疾患の捉え方

 口腔内の感染症  神経機能の統合性の失調      発生系の異常

 歯周病 齲蝕   歯牙欠損 歯・顎・顔面痛 顎関節症   奇形 腫瘍

   リハビリテーション 再建・再生

【感想・考察】

   今回の内容から、身体の健康とお口の健康とは密接に結び付いていることが分かり、歯科が果たす

   役割の重要性を改めて認識できたように感じます。長寿化ということを考えた時に、自分自身も

   含め、患者さん一人一人の日常での努力が大きければ大きいほど、今後の口腔状態や生活様式も

   変わってくるはずです。そうであるならば、患者さんに合わせ、できることできないことを見極め

   つつも、諦めることなく、より一層口腔への意識を高め、歯を守ることの大切さを伝えていけたら

   いいなと思いました。

                                                                                                                        衛生士 河本

  2016/10/17   ふくだ歯科

Dr.Hiroの超明解ペリオドントロジーを読んで

SRPを効果的に行うために

SRPを行うことで、ポケット内の細菌はもちろん、根面の内毒素も減少することができる。

歯科では様々な場面でSRPを行う機会があるため、しっかりと理解しておく必要がある。

 

SPRの目的

SRPを行うとポケット内の細菌は減少し、また、新しく細菌叢ができていくときには善玉菌が増えて

くることが分かっている。つまり、量的にも質的にもポケット内の細菌の状況は改善される。しかし、

徐々に細菌は後戻りしていき数ヵ月後には元の状態に戻ると言われている。

これを防ぐために

・患者さんによる毎日の歯肉縁上のプラークコントロール

・術者による定期的な歯肉縁下のプラークコントロール

・口腔内環境の整備

・リスクファクターの排除

などの後戻り防止法がある。

歯肉縁上のプラークコントロールが悪いと後戻りが早いと言われており、歯肉縁上プラークが歯肉縁下

プラークの供給源になったり、歯肉縁上のプラークコントロール不良が原因で炎症を起こすと、歯周病

菌のはびこりやすい環境になることなどが考えられているからである。

 

目指す根面

根面が平滑になるとプラークは付きにくく除去しやすいと考えられるが、具体的にはどのような根面を

目指せば良いのか。ひとつの指標として「ガラス様の根面になっているかどうか」というものがある。

「ガラス様根面」を言いかえると、“硬く”て、“平滑”で“清潔”な根面とも表現される。この三拍子揃った

根面を確認するうえで一番大切な感覚は“触覚”である。つまり、エキスプローラーやスケーラーなどで

根面の状態をいかに感じ取れるかが重要となる。

 

器具の選択

SRPを効果的に行うためにはその患者さんに適した器具を選択することが大切である。そのためにも

まずポケットの深さや形態、歯石の沈着量などを把握しなければならない。

深くて狭いポケットであれば、ミニファイブのようなシャンクが長くて刃の短いタイプが使いやすく、

硬い歯石が多量についていれば刃の細くないスケーラーが望ましい。このようにSRPを行う局所を把握

することはただ単に術前の状態を知っておくというだけでなく、その局所に適した器具を選ぶのにも

役立つわけである。

・歯石の量が多い、歯石が硬い場合

 ⇒エアスケーラーや超音波スケーラーの多用

  ブレードの幅の広いキュレット

  シャンクの太いキュレット

・ポケットが深い場合

 ⇒シャンクが長く、ブレードの小さなキュレット

  ブレードの長いキュレット

       チップが長くて細い超音波スケーラー

・根が近接している

 ⇒ブレードの幅の狭いキュレット

  チップの細い超音波スケーラー

・時間が限られている

 ⇒エアスケーラー、超音波スケーラーの多用

 

部位の選択

SRPを行う部位を自分で判断する場合や限られた時間内に行う場合、その選択にもひと工夫すると

良い。出血するという患者さんの訴えがある部位から始めるのも良いし、鏡で患者さん自身が歯肉の

変化を確認しやすいところから始めるのもひとつの手である。SRPをすることによって自分の歯肉が

よくなっているんだ、という実感が湧くようであれば、患者さんにとってそれ以降の治療にも積極的

に参加するきっかけやモチベーションにもなる。

 

歯根の形態を理解する

SRPを行う際、どこに凹みがありどこの角がとがっているかということを理解していることはとても

大きな武器になる。SRPだけでなく、プロービング時やブラッシング指導時にも役立つため頭に入れて

おく必要がある。

 

まとめ

今回はこの本の中でも、自分もする機会が増えてきたSRPについてレポートにまとめることにしま

した。SRPを行う上で、器具について、歯根の形態など理解しておかなければならないことがたくさん

ある事を改めて実感し、もっと勉強する必要があると感じました。

より良い口腔内を保つためには、ただSRPを行うだけでなく、患者さんの協力も必要不可欠である

ので、今後指導を行うようになった時には、患者さんのモチベーションを上げつつ患者さん自身にも

プラークコントロールを頑張っていただけるような指導が出来るようになりたいと思いました。

                                    衛生士 星島

  2016/09/28   ふくだ歯科
タグ:SRP

「歯周病と動脈硬化」について、勉強会で発表して

動脈硬化とは

...動脈の内側で血液中の脂肪や白血球などが粥状にくっついて溜まり、血管が硬く狭くなる事。溜まっ

    たものが壊れると血栓を作り、完全に血管を塞いでしまう事がある。冠動脈で起これば心臓発作、脳

    で起これば脳卒中で、がんに次ぐ日本人の死因第二位となっている。

歯周病が原因で動脈硬化が起こりやすくなる

…歯周病と動脈硬化症の両方にかかっている人は多い。血液中の炎症性物質の数値が高いと動脈硬化が

    起こりやすくなる。歯周病の患者さんは全身が軽い炎症状態にあるので、炎症性物質の数値が少し

    高くなり、動脈硬化が起こりやすくなるといえる。

歯周病は動脈硬化の原因か?

…動物を使った最新の研究では、歯周病菌を飲み込むと腸内細菌の構成が変わって、腸の壁が弱くなる

    為、全身の臓器に細菌の影響が及ぶという事がわかった。2012年にアメリカ心臓病学会が以下のよう

    に発表した。…「歯周病は、他のリスク因子の影響とは独立して動脈硬化に関連性があるといえる。

    しかし、歯周病が動脈硬化の原因になるという因果関係の証明まではできていない。より良い統一

     された方法で介入研究を行っていくべきである。」ということで、信頼性の高い研究結果を得る為、

     今、世界の歯周病学者たちが努力している。

感想

…歯周病は全身に悪影響を及ぼし、困った事はお口の中だけではとどまらないということを伝えていき

    たい。お口の健康を保つということは、全身の健康にも繋がっているので、そういった事をお話し

    ながら患者さんのモチベーションを上げられたらな、と思った。

                                  衛生士 岡本

  2016/09/15   ふくだ歯科
タグ:歯周病

平成27年度歯科医療安全研修会に参加して

「職業感染の観点から見た血液媒介性感染症の知識と予防策」

   ―はじめに-

 医療従事者には、患者などから感染を受けるリスクと自らが感染源となりうるリスクがある。一般に

血液媒介する病原体は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス

(HCV)が知られている。

感染源には血液以外に体液や生体組織があり、医療職業上の感染伝播経路として、針刺し、創傷面への

暴露、粘膜への暴露が問題となる。

1. スタンダードプリコーション

 標準予防策=「すべての患者の血液・体液(汗を除く)、分泌物、排泄物、粘膜、損傷した皮膚には

        感染の可能性がある」とみなし、患者や医療従事者による感染を予防するための予防

        策のこと

<よく問題となる感染症>

◎ 接触感染(経口感染も含む)

・ 感染性胃腸炎(ノロウイルス、腸管出血性大腸菌等)

・ メチシリン耐性黄色ブドウ球菌

◎ 飛沫感染

・ インフルエンザ

◎ 空気感染

・ 結核

◎ 血液を介した感染(血液媒介性感染症)

・ B型肝炎ウイルス

・ C型肝炎ウイルス

・ HIV(ヒト免疫不全ウイルス)

2. 肝臓の病気について

◎ A型肝炎

・ 経口感染

・ 潜伏期間:2~6週間

・ 発熱、吐き気、食欲不振、黄疸

◎ B型肝炎

 血液・性行為→70~80%が症状なく治る(残り20~30%も多くは急性期を経て治る)

  母子感染→80%がキャリア化→10%慢性化

◎ C型肝炎

  輸血・血液製剤→(75%)キャリア→C型慢性肝炎→(40%)肝硬変→肝がん

3. HIV/AIDSの臨床

 ◎ 後天性免疫不全症候群(AIDS)

      病原体:ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

      伝播様式:HIV感染者との性的接触、血液感染、母子感染

      治療、予防:抗HIV療法

            妊娠時の抗HIV薬服用による母子感染予防

            針刺し事故後の抗HIV薬服用による感染予防

  ◎ HIVの性質と感染経路

    ※感染力は弱く日常の集団生活では感染しない

       <体液>  血液、精液、膣分泌物、母乳

    ↓

         傷口や粘膜から侵入

        <感染経路> ① 性的接触 ② 血液 ③ 母子感染

   ◎ よく見られる口腔症状

    ・ 口腔カンジダ症、口腔乾燥症

    ・ エイズ指標悪性腫瘍の代表:カポジ肉腫

4. 血液暴露後の対応

     医療現場でのHIV暴露事故は現在も発生するが、適切な事故後の予防内服の実施(2時間以内、

       72時間以内)により暴露後HIV感染事例の報告は一度もない

   ◎ 針刺し、切創防止対策

        リキャップ禁止・針は使用後直ちに廃棄ボックスに入れる

        廃棄ボックスは8~9割程度で交換

    ◎ HIV暴露事故後の対応

    ・ 針刺しや鋭利な刃物で皮膚を受傷した場合

         →石鹸などを用いて流水で傷口を洗う。※傷口を吸ったりこすったりしてはいけない

    ・ 傷のない皮膚への飛散の場合

         →流水でその部位を洗う

    ・ 眼への飛散の場合

         →コンタクトをしている場合には洗う前に必ず外す

          石鹸は使わず、速やかに水か食塩水で洗う

<感想>

歯科医療安全研修会に参加して、感染対策について学ぶことができました。感染症にかかっている患者

さん全員が問診票に記入をしているとは限らず、患者さん本人も感染症にかかっていることに気付いて

いない場合もあるので感染予防策をしっかりとしていきたいと思いました。器具の消毒、滅菌なども

きちんと行っていきたいです。

                                                                                                                 衛生士  松本

  2016/09/11   ふくだ歯科

「歯科衛生士過程」について

歯科衛生士は患者様への正しい情報提供と的確なプラーク除去による炎症の軽減、消退を目標として

治療初期からメンテナンスまで患者様と接する時間と期間が最も長いスタッフです。また歯周病治療

は患者様の生活背景を考慮することでより効果を上げ成功に導くことができる。それだけに患者様との

距離が近い歯科衛生士の役割は重要と考える。

歯科衛生士過程とは

歯科衛生士が対象者(患者や健康な人々)の問題を科学的な思考をもって解決するための 一連の行動の

事である。 対象者への歯科衛生士による介入は、科学的根拠に基づいた技術や知識を十分に反映させた

ものでなくてはならない。今後歯科衛生士には専門家として対象者ごとの異なる ニーズに応えることが

ますます求められる。

歯科衛生過程を用いる目的

歯科衛生過程を用いる目的は一人ひとりの対象者にとって本当に必要な歯科衛生介入を考え対象者に

関わる医療従事者全員で情報を共有し適切な歯科衛生介入を継続して行うことである。

歯科衛生過程

5つのプロセス+書面化

① 歯科衛生アセスメント(情報収集・情報処理)

主観的情報と客観的情報とにわけての情報の整理

主観的情報→患者の主訴、思っていることや感じていることなど

客観的情報→X写真や歯周病検査 唾液検査などからわかるもの

歯科衛生アセスメントは1回だけではなく、対象者の状態の変化に応じて繰り返し行い 情報を蓄積する

ことが大切。その際にはほかの医療従事者と情報を共有するためにも 正確な記録を残すことも忘れては

ならない。

② 歯科衛生診断(問題の明確化)

主観的情報と客観的情報から歯科衛生士的に対象者が抱える問題と原因を明らかにする。

③ 歯科衛生士計画立案(優先順位の決定・目標の設定・歯科衛生士介入方法の決定)

計画立案は対象者の意思を尊重することが大切。

・優先順位の決定→重要性と緊急性、問題の過程、利用できる手段によって 対象者とともに考え決定

         する。

・目標の設定  →達成しやすいいくつかの短期目標と長期目標を設定。

         短期目標を達成していくと長期目標が達成できるようになる。

・歯科衛生介入方法の決定→歯科衛生士が問題解決のために行う行動について計画を立てる

▼ケア計画(直接行う行為)

 カウンセリング、スケーリング、フッ化物応用など

▼教育計画

  ブラッシング指導 食生活指導など

▼観察計画

  状態がどう変化するかどのように変化したかを観察する計画。

④ 歯科衛生士介入(治療)

立案された歯科衛生士計画のしたっがて実際に歯科衛生士が行うこと

⑤ 評価(プロセスと結果の評価)

歯科衛生士が介入して、対象者がどう変化したか効果が上がったかを判断。

歯科衛生士診断の妥当性、歯科衛生士計画のよし悪し、歯科衛生士としての関わりや介入が適切だった

かを振り返り評価。その結果問題が解消したかしなかったとすればその原因は何かなど計画を見直し

修正することも含む。

⑥ 書面化

すべてのプロセスにおいて歯科衛生士の批判的思考(クリティカルシンキング)ならびに歯科衛生士と

対象者の意思決定が重要。

まとめ

今回のセミナーで歯科衛生士過程についてのお話しを聞かせていただきました。

一人ひとりの患者様と関わる中で自分がこれだけのことを考え行動にできているかどうかをあらためて

考えることができました。丸尾先生は歯科衛生過程で忘れてはいけない事は 患者様の歯周病を見るので

はなく歯周病をもった一人の人間として見ることと言われていました。どうしても口腔内ばかりに目が

いきがちですが患者様の生活背景や性格などもきちんと理解したうえで歯周病治療を進めていくことが

大切だと思いました。

                                 歯科衛生士 加藤礼子

  2016/08/17   ふくだ歯科

「どうして義歯で口蓋を覆って大丈夫な人と駄目な人がいるのだろう?」を読んで

上顎全部床義歯は口蓋の被覆が必要となる。義歯で広く覆っても、口蓋の機能は時間の経過とともに

回復すると判断される。しかし、どうしても義歯装着を受け入れられない原因として、味覚の変化、

拘扼反射、口蓋隆起などが挙げられる。

◆上顎全部床義歯による被覆範囲

 上顎義歯における被覆範囲は残存顎堤と口蓋である。

 口蓋 ・ 前方:硬口蓋

         硬口蓋の粘膜は咀嚼粘膜として分類され、角化層を形成し非可動性である。

       後方:軟口蓋

         軟口蓋は内側には骨はなく、口蓋帆張筋の作用によって膜状に口腔を覆っ ている。

  義歯の維持を考えた場合、後縁は後方の延長が望ましいと考えられており、適切に設 計された

       義歯の後縁は、硬口蓋と軟口蓋の境界をわずかに越えた後方に設定する。

◆口蓋の機能とは

 ①舌で口蓋に食物を押しつけることで食物の性状を調べる。

 ②軟らかい食物を口蓋と舌で圧縮することで押しつぶす。

 ③口腔の上壁となり発声時の共鳴腔をつくる。

 ④軟口蓋は嚥下時に鼻咽腔閉鎖や食塊の形成にとって重要な役割をもつ。

 ⑤軟口蓋の味蕾は味を受容する。

  新義歯、特に初めて口蓋を被覆する義歯を装着した場合に、これらの機能は一時的に 影響を

       受けることが考えられる。

   発音の困難感については、装着後1~3日目になると調音器官に順応が認められる。

               6日目以降には発音困難感はほとんど消失する。

◆全部床義歯装着を受け入れられない理由

 新義歯により、満足な咀嚼ができるようになるまでには、6~8週間を要する。

 装着後の数日間は唾液が過度に流出するために気分や咀嚼が害されることがあるが、短期間の

 うちに唾液腺が義歯に順応して分泌量は正常に戻るといわれている。

                ☆

 新義歯の装着に対して不満を抱いている患者の割合は、新たに義歯を製作した者の中の 10%~15%

程度にあたると報告されている。

          痛み ・ 不快感 ・ 維持力不足

口蓋を広く覆う義歯に対して不満を訴えた場合⇒無口蓋義歯(維持力が低下する)

 無口蓋義歯を必要とする状況

    ① 味に関連した職業に就いている人。

    ② 拘扼反射の強い人。

      ③ 口蓋隆起の大きい人。

◆口蓋の被覆によりなぜ味覚の障害が起こるのか

 味蕾の多くは舌表面に存在し、その総数は約5,000個であるといわれている。また、軟口蓋、

   咽頭、喉頭部にも一部存在する。

 義歯床による口蓋の被覆で味覚が障害される要因として、口蓋に対する舌の触刺激及 び舌で

    味物質を口蓋に圧する圧刺激が床によって妨げられることではないかと考えら れている。

 硬口蓋の温・冷覚の発現が阻害されることによって、味覚の変化や減退が生じるとも いわれている。

◆拘扼反射はなぜ発現するのか

 口蓋を被覆する義歯を装着することによって、むかむかして嘔気を催すことがある。 これは拘扼反射

    によるものである。拘扼反射は本来は異物排除のための正常な生体反 応といえるが、患者が歯科に

    関する器材を意識する時点で惹起されるようになれば、 異常な反射として歯科治療上しばしば問題

   となる。

    原因:器質的な疾患、解剖学的な要因、心因性のもの、医原性のもの、 過去の不快な経験から反射が

               誘発される場合

【まとめ】

  年明けに、義歯の不具合により患者が歯科医師を襲う事件があったとニュースで聞き ました。

       本当の動機はそうでなかったのかもしれませんが、義歯の痛みは人をも襲う ぐらい深刻な問題で

       あると思い知らされました。義歯をすると口腔内でどのようなこ とが起こるのか再確認する必要

       があると思いました。

                                                                                                衛生士 赤木

  2016/07/24   ふくだ歯科
タグ:義歯

「大人のう蝕ケア」について、勉強会で発表して

小児のう蝕は減りつつありますが、依然、歯の喪失原因としてう蝕は大きな存在です。高齢者において

も歯が残るようになった現代では、大人のう蝕予防ケアがセルフケアとプロケアの重要な課題です。

青年期から壮年期では、修復・充填等の歯科処置など口腔内環境が悪化し口腔内の不潔域が出来やすい

ことでう蝕は増加し進行します。また、高齢期に入ると、歯周病による歯肉退縮で根面が露出し、根面

う蝕のリスクが増加します。高齢期では身体機能の低下でブラッシングスキルが不十分になったり、

薬剤の副作用による唾液分泌の減少も、う蝕リスクの増加に直結します。歯の欠損は生活習慣病などを

引き起こし、健康寿命を短縮させます。QOL(生活の質)低下防止のためにも、う蝕予防は重要なテーマ

です。

う蝕予防は、口腔内清掃によるミュータンス菌の排除と糖質の摂取コントロールで、口腔内pHを中性に

維持することがポイントです。さらに、歯質のカルシウム脱灰防止と再」石灰化を促進するエビデンス

が確立しているフッ化物を積極的に応用することがう蝕予防には重要なファクターです。

従来、う蝕予防のフッ化物応用は小児中心でしたが、成人から高齢期にかけても、フッ化物配合歯磨剤

の使用、フッ化物洗口液の使用など、口腔内にフッ化物をいかに長時間、一定量を確保するかが重要

です。フッ化物の応用は大人う蝕にとっても予防の要なのです。

◇根面露出があるケースの歯ブラシの選び方◇

・ブラッシング圧がコントロールしにくい方や身体機能低下によるブラッシングスキル低下の方には

 音波電動歯ブラシも候補

・隣接面の根面露出部位は歯ブラシだけでは清掃が難しいので、ワンタフトブラシを併用。根面が露出

 するとオーバーカントゥアになり、歯冠下部に歯ブラシの毛先があたりにくく、プラークが蓄積し

 やすく、根面う蝕好発部位。

・歯間空隙が広い場合には歯間ブラシを選択、根面の陥凹部等、複雑な根面を清掃できる用具を選択

 する。

◇根面う蝕予防◇

根面は象牙質で、エナメル質に比べて脱灰しやすく、再石灰しにくい性質を持っています。

①根面(象牙質)のミネラルの流出(脱灰)がはじまるPH(臨界PH)が歯冠(エナメル質)より高い。

②再石灰化能が低い。

③歯周治療の結果、日常的に清掃性の悪い隣接面歯頸部の根面が露出し、その部位は視診による発見も

 難しい。

《まとめ》

check-up rootcareを医院で取り入れるにあたって根面う蝕について理解しておく必要があると思い、

今回レポートにまとめました。口腔内に炎症があると、どうしても歯周病中心のTBIになりがちです

ですが、必要性を見極めながらフッ化物応用についても説明していきたいと思います。

                                  歯科衛生士 関口

  2016/05/30   ふくだ歯科