1.カウンセリング
☆患者と医療者側との信頼関係を築く(ラポールの形成)
☆患者の要望・悩みを把握し、お互いのゴールを一致させる
2.口腔内検査
①歯の状態…う蝕、亀裂、形成不全、磨耗、咬耗、楔状欠損、知覚過敏、歯髄の状態、歯冠修復物など
②歯の色調…シェードテイキング(視感比色、機械測色)、口腔内写真撮影
③歯列の状態
④口腔内清掃状態
⑤歯周疾患の有無とその程度
3.診断と治療計画
①診断
歯の着色・変色の原因
外因性の歯の着色・変色…コーヒー、茶、赤ワイン、タバコなどの嗜好品
内因性の歯の変色…遺伝性疾患、代謝性疾患、歯の障害、科学物質や薬剤
②治療計画の立案
1)ホワイトニング方法の選択
2)使用薬剤の決定
無髄変色歯…ウォーキングブリーチ法
有髄変色歯…オフィスホワイトニング法、ホームホワイトニング法あるいは両方
を併用するデュアルホワイトニング法
③治療期間・通院回数・費用の確認
④同意書
4.インフォームドコンセント
ホワイトニングを行うにあたって、患者に伝えるとともに確実に理解してもらわなけれ
ばいけない事項が多くあります。患者の納得が得られるまで十分に説明し、その後にホワイトニングに着手することに同意していただきます。
※ホワイトニング後に注意すべき食品
ホワイトニング直後…柑橘系飲食物などの酸性食品 ホワイトニング後24~48時間…コーヒー、茶、コーラ、赤ワイン、タバコ、醤油、ソース、マスタード、ケチャップ、ベリー類などの色の濃い飲食物 5.処置 ①前処置 必要に応じて、口腔内清掃指導、スケーリングあるいはPMTCを行います。 ②ホワイトニング 6.評価 ①色調の比較 ②患者の満足度 十分な満足度が得られない場合は①ホワイトニング回数を増やす.②ホワイトニング期間を伸ばす ③他のホワイトニング法の併用を検討することなどが必要です。 7.修復物の再製の必要性 8.メインテナンス
ホワイトニング効果を高めるためのセルフケアとプロフェッショナルケア、そして健康で白い歯を維持するためのメインテナンスの継続が必要となります。
①セルフケア
ホワイトニングの効果を維持するためには、毎日の適切なセルフケアが大切であることを説明し、患者に認識していただくことが大切です。
②プロフェッショナルケア
通常3~6ヶ月の間隔で来院していただき、PMTCを行います。プロフェッショナルケアをしながら後戻りの程度を観察します。
③タッチアップホワイトニング(再ホワイトニング) 後戻りの程度、口腔内の状態、患者の生活環境に応じて、オフィス、ホーム、デュアルホワイトニングを選択します。
《まとめ・感想》
ホワイトニングコーディネーター講習会に参加させていただき、実践編をレポートにまとめました。
歯科衛生士の重要な役割として、患者に対するカウンセリング、セルフケアの指導、プロフェッショナルケアが挙げられ、どれもホワイトニングには欠かすことのできません。正しい情報を提供し、より効果的な、そして何より患者が安心してホワイトニングを行えるよう努めたいと思います。
衛生士 関口