スタッフレポート

「聴き上手なDHになるために」について、勉強会で発表して

臨床の場で患者さんとの間で行われるコミュニケーションのかたちは、大きく2つに分けられる。

DHは情報を患者さんに伝えるときには話し手となり、患者さんの訴えや気持ちを聴く時には

聴き手となる。患者さんの話を聴く機会が多いDHは患者さんの訴えをしっかりと理解するため

にも特に聴き上手であることが必要となる。

聴き上手になるためには

1. 開かれた質問を使う

    患者さんに質問をするときには「歯が痛みますか?」というような答えが制限される“閉ざされた

    質問”を使うと、患者さんは自由に話しにくくなる。

    ↓

  「お口の状態はいかがですか?」のように、患者さんが気になっていることを自由に答えられる“

    開かれた質問”を使う方がより多くの情報を得られ、患者さんも安心して自由に話すことができる。

2. 聴き役に徹する

    患者さんが話を始めたら途中で口をはさんだりせず聴き役に徹する。このとき、うなずいたり、

    話にあった表情をとれれば患者さんは話をよく聴いてもらえていると感じる。

3. 否定をしない

    話の途中で意見を言ったり間違いを訂正すると、患者さんは防御に入り、考えや意見を言わなく

    なってしまう。

次に、言葉の背後にある患者さんの意図、状況、心情を理解しようと努める。つまり積極傾聴する

ことで共感する。

積極傾聴とは

患者さんに耳を傾けて、積極的に言語、準言語、非言語を聴くことである。

1. 目で聴く(相手の表情をみながら相手を観察する)

2. 心で聴く(相手の心情を感じ取る)

3. 頭で聴く(みて、きいて、感じたことを理解する)

4. 体で聴く(体全体を相手に向けて)  

積極傾聴で感じ取れたことを主観を入れないで伝え返すことをフィードバックという。

フィードバックする際のポイント

1. 相づち、うなずき

    相づちやうなずきを入れていくことで患者さんの表情や気持ちを和らげる。

2. 内容の繰り返し

    訴えの中の重要な言葉の繰り返しをすることで患者さんにとって何がキーワードとなっているか

    見極める。また、内容を要約して繰り返すことで患者さんは自分の言いたかったことをより整理

    することができる。

感想

患者さんの訴えをただ聴くのではなく、言いやすい雰囲気を出したり要点をまとめて聴き返すことで

患者さんが本当に伝えたいことを理解でき、それが信頼関係にも繋がると感じました。一通りの対応

ではなく、それぞれの患者さんに合ったコミュニケーションが取れるように勉強していきたいと思い

ます。

                                                                                                                       衛生士  星島

  2016/12/14   ふくだ歯科