パニック障害とパニック発作
パニック障害は「不安障害」と呼ばれるカテゴリーに分類される
主症状は「不安」の強い形である「パニック発作」
パニック発作は「不安発作」や「恐慌発作」などと呼ばれる
典型例では発作は、突然に始まり、数分間で消失する
パニック発作にみられる症状
・動悸 ・胸痛 ・息苦しさ ・窒息感→過呼吸(過換気)
・非現実感 ・死の恐怖
・自制心の喪失への恐怖/発狂する恐怖 など
パニック障害は上記のような発作が1か月の間 に数回起きるもので、診断 に至るにはさらに
いくつかの条件がある ケースによって発作の頻度 程度は異なる
パニック障害の診断の条件
・パニック発作が1か月の間に数回起きる
・発作の出現に特徴がある(発作の出現が予想できない)
・うつ病や他の精神疾患、さらには心臓疾患や内分泌代謝疾患 など(パニック発作が
付随して生じることがある疾患)を 罹患していない
治療
「発作のコントロール」が主となる
① 発作を起きにくくする
状況に関係なく起こる発作は薬物療法が用いられることが多い
② 発作出現時の対処
安心できる静かな場所に身を置く
周囲は見守りつつ「もう少ししたら治まるからね」など、回数や頻度に注意し声をかけ治まるの
を待つ 「どうしたの?」「大丈夫?」など焦らせるような声かけはNG
過呼吸時の対処
・ペーパーバック法
過呼吸により二酸化炭素が過剰に体内から出ると、血液 中のイオン(電解質)バランスを
崩す要因となる。この 二酸化炭素の流出を回収するために、何らかの袋(ペー パーバック
など)を用い、呼気をそのまま体内にもどす こと
・ゆっくり少量小刻みに水を飲ませる(筆者)
歯科医療現場でできること
① 理解を示して安心感を与える
「よく来てくれましたね」
「こちらでできることはやってみます」
② 対処方法を考えて提示、実践する
「身動きが取れない状況」が苦手。いつでも中断できる ことを提示し、一回の処置を短めに
工夫する
③ 発作時には慌てないで対処する
スタッフが慌てると患者さんはさらに焦る
感想
「パニック障害」という言葉を日常でもよく耳にするようになりました。実際には発作を起こしている
場に遭遇したことはありません。そして、パニック発作が出やすい人は見た目ではわからないので、
医療現場では患者さんがどのような不安を持っているかなど理解を深めていく必要があるとおもい
ました。
衛生士 赤木