スタッフレポート

スタッフによるレポートを掲載しています。

「なんとかしたい!口内炎」について、勉強会で発表して

食事、歯磨き、会話など、生活の質を下げる嫌な「口内炎」。口内炎は身近な存在で、NHKネット

クラブアンケートによると全女性回答者の7割が年に数回発症しており「ほぼ毎月」という方も少なく

ないとのこと。また、数日で治ることが多いため深刻に捉えられにくいものの「口内炎と思っていたら

ガンに移行しかねない怖い病気だった」ということもある。

 

口内炎はなぜ出来る?

口内炎とは「口の粘膜に起きた炎症」のこと。そして炎症を起こす原因はもともと口内にいる「細菌」

にある。この細菌は、健康なときは唾液が洗い流すなどして過剰な繁殖を防いでいるが、疲れや

ストレス、栄養不良などをキッカケに唾液量が減少したり免疫力が低下、口内炎が発症しやすくなる。

同時にこうした疲れやストレスは粘膜が荒れるキッカケになるほか、口内をかんでしまうことにより

粘膜に傷が発生。そこから細菌が侵入しようとすることで粘膜に炎症が発生。口内炎に至る。こうした

細菌が原因の白い口内炎を「アフタ性口内炎」といい、もっとも一般的な口内炎である。

 

アフタ性口内炎の予防法と対策

★唾液線マッサージ

   あごの骨の裏と、耳たぶの前当たりを一緒にもむことで唾液の分泌を促す。

   緊張時やストレスがあるとき、また眠る前などに行うとよい。

★うがい

   予防なら水道水でのうがいを一日数回。

★水分補給

   水やお茶をこまめに飲む。口内が乾燥すると細菌が増えやすくなるため。

★栄養と睡眠

   口内炎は体調のバロメーター。出来たら休息を。

   栄養はビタミンBが重要だがバランスよく食事から摂取を心がける。

 

 口内炎薬の使い方

★薬の形状による使い分け

     ●口内炎が複数または広範囲→軟こうまたはスプレーがお勧め。

     ●一個または限定的→パッチ(貼る薬)がお勧め。

     ●口の奥のほうなど手で軟こうやパッチがつけにくいもの。→スプレーがお勧め。

     ●また痛くて触れない患部→スプレーがお勧め。

    使いやすい形状を薬局の薬剤師と相談するとよい。

★塗り薬の塗り方

(1)口の中をすすぐ。

(2)患部周辺を拭いて水分をとる。拭くのは患部は痛いのでその周辺を拭く。

           ティッシュは固いので脱脂綿がお勧め。

(3)綿棒に薬剤をとり、患部の周りから塗る。最後に覆うように白い部分も塗る。

(4)出来たら30分は飲食しない。眠る前などがお勧め。

 

口内炎と思ったら怖い病気だった!

数日で治る口内炎と思っていたら、もっと怖い病気だったということもあり得る。

●口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)

  症状は赤い腫れ、ただれ。網状の白い模様が特徴。 出血や痛みも伴う。

  原因はアレルギー、遺伝、自己免疫疾患、ストレスなどが関係すると考えられている。40~70代

  の女性に多く発症し、ごくまれにガン化することがあるので早期発見し経過観察が必要。

●白板症(はくばんしょう)

  症状は、口内の粘膜や舌が白くなります。

  原因は喫煙やアルコール、物理的刺激など。

  5~10%がガン化。 治療は小さい場合は切除。大きな場合は薬物治療が基本。

●紅板症(こうばんしょう)

  症状は口内が赤く腫れる。

  原因は白板症と同じ。50代以上に多い。

  半数がガン化。 治療は小さい場合は切除。大きな場合は薬物治療が基本。

 

口角炎対策

●口角炎 ★主な原因は細菌、真菌、ウイルス。

★対策は保湿のためにワセリンを患部に塗り、体調を整え栄養をバランスよくとる。

★改善しない場合は医師を受診して原因に応じた薬を処方してもらう。

    細菌・・・抗生物質

    真菌・・・抗真菌薬

    ウイルス・・・抗ウイルス薬

 

口角炎の意外な原因

●歯磨き粉、口紅、リップクリーム

  ★原因は含まれる成分に対するアレルギー反応。

  ★口紅やリップについては、長年使用してきたものが原因になることもある。

●対策は、

  ★歯磨き粉

      歯磨き後の口のすすぎをしっかりやり、口角に拭き残しがないか確認する。

  ★口紅、リップクリーム

     いつも使用しているものをやめてみる。

     それで改善するようならその口紅やリップが原因の可能性がある。

【感想・考察】

私自身もたびたび口内炎に悩まされてきた為、大変参考になりました。確かに日々診療していく中で、

口内炎を患う患者さんは多く、「どうすれば良いですか」といった相談を受けることもあります。

免疫力と塗り薬のお話をさせて頂くことが多いですが、今回、うがいや水分補給で予防できることを

初めて知り、是非お伝えしていきたいなと思いました。また、口角炎に関しても、口紅など長年使用

してきたものが原因になることもあると知り、ただ疲れているんだとか乾燥しているんだなどと甘く

見ることがないよう、様々な可能性を考慮しながら診療に当たっていきたいと思いました。

                                                                    衛生士 河本

  2017/06/28   ふくだ歯科
タグ:口内炎

歯科医療安全研修会を受講して

〈苦情・クレームの対応〉

苦情、クレームが起こる原因として、医療者側と患者側での理解の食い違いなどがあげられ、患者さん

は期待と実際の治療内容・結果のギャップに不満を感じ、そこからクレームに発展する場合がある。

そのギャップを認識し対応、解決することが重要であるが、これらは患者さんへのインフォームドコン

セント(説明に対する理解と同意)が不十分であることが原因であり、クレームの防止、対応のためには

患者さんとのコミュニケーションが必要となる。しかし、ここまでではあくまでも単なるクレーム処理

にすぎず、重要なのはそのクレーム情報を収集、分析し改善することである。

 

1.患者さんとコミュニケーションを取る上でのポイント

  ・コミュニケーションの種類

    コミュニケーションには話す言葉そのものの意味である言語的コミュニケーションと、表情、

    見た目、仕草、表情、声の早さ、大きさなどの非言語的コミュニケーションがある。

    ⇒非言語的コミュニケーションは無意識に出てしまうためクレーム対応時には特に注意する

   ・心配りのある話し方を意識する

    ⇒・気持ちを和らげるひと言 ex)よろしければ、失礼ですが など

  ・相手の自己決定権を大事にした言葉 ex)~していただけますか?

     ・肯定的な言い方 ex)そちらでしないでください→こちらでお願いします

     ・医療従事者が優位であるかのように感じさせる表現を避ける

     ※病院は指示が多く「動かないで」などこのように言いがち

    忙しくても、感謝の気持ちを入れた言葉を使うように心がけることが大切。

 

2.インフォームドコンセントにおけるポイント

  ・説明用語はわかりやすく

    ⇒勝手な解釈、思い込み、意味の取り違えの無いようわかりやすい言葉で

   ・積極的に確認を

     ⇒伝えただけで安心してはいけない。必ず『何が伝わったのか』を確かめる。院長の説明のあと、

            DHからも確認を行うなどチームでフォローしあうとより良い。その際、「分かりましたか?」

            のような上から目線の質問には「わかりません」とは言いづらいため、「何か気になることは

            ありませんか?」のような患者さんに投げかける言葉で質問するのが好ましい。

       ※患者さんとの間に理解のズレが生じやすいことを肝に銘じ、常に確認を怠らないことが、苦情、

           クレームさらには医療事故を防ぐ1番のポイントとなる。

3.クレームに発展させないために

   ・医療従事者の常識と患者さんの常識は同じではないということを理解する

   ・相手や自分の非言語的コミュニケーションに注意する

   ・接遇は自分の身を守る手段の1つである

  ⇒接遇とは快適な空間でおもてなしの心を表すこと。何か起きたときにまずは患者さんに不快な思い

        をさせてしまったことに対して謝罪をすることで、クレームを防ぎ自分を守ることにも繋がる。

 

〈悪質クレームの対応〉

1. 悪質クレームの特徴

  ・要求内容と要求方法

   (1) 法外、過大、でたらめ、無理難題な要求内容

   (2) 暴力的、威圧的、妄執的、恐喝的言動による要求方法

  ・その他の行動態様

   (1)1日に何度も電話をしてくる、連日電話をしてくる、電話を切らせない

   (2)院内で大声や罵詈雑言、医師やスタッフに激昂、乱暴な言葉を投げつける

   (3)身体的暴力をふるう など

   これらの行動が見られる場合はクレームではなく悪質クレームである。

2.悪質クレームに対する基本姿勢

   悪質クレーマーは、相手を怖がらせ優位に立とうとし短期戦に持ち込むことが多い  

 ⇒持続性がなく、長期戦に弱い

       そのため、「受け身」と「粘り腰」の対応が重要である。

    ・目的は撃退ではなくこの事態を乗り切ること

    ・過度な反応(驚いたりおびえる素振り)をしない

    ・相手と正対し、目線を合わせる

    ・同意も反論もせず相手をかわす

    ・相手の沈黙には更なる沈黙で応える

    ・態度が悪い、教育がなっていないなどの二次クレームを発生させない

    など、相手の土俵に乗らないことが大切。

3.悪質クレーム・暴言・暴力には組織対応を

    ・スタッフ間で暴言、暴力の情報を共有し、再発防止に努める

    ・スタッフごとの回答、対応のバラつきの防止

    ・改善策、対応策を組織で検討する

    ・1人に対応を任せきりにせず、メンタル面のサポートを

  1人でいる時にそのような事態が発生した場合は

   ・何も言わずにその場を離れない

   ・背を向けない

   ・時間をおく(落ち着かせる)

   ・1人でどうにかしない

【まとめ】

 歯科衛生士は患者さんに近い存在なので、患者さんの不安、不満を少しでも減らせるように意識して

   行動し  ていくことが大切だと感じました。また、最近では悪質クレーマーによる事件も頻繁に起き

   ています。傷害事件に発展しているケースもあるので、自分の身を守るためにも正しい対応を身に

   つけておこうと思います。

                        衛生士 星島

  2017/06/12   ふくだ歯科

「咬合の果たす役割と影響の大きさを知ろう」について、勉強会で発表して

顎口腔系の構成要素のなかでも特に咬合は、咀嚼をはじめとする諸機能の場であり、筋や顎関節への

影響はもちろんのこと、全身への影響、更には脳へも顕著な影響を及ぼす極めて重要な要素です。

 

<脳への影響>

咬合の不調和は、アルツハイマー病の原因となるアミロイドBを脳内に正常値の3倍にまで大量に増加

させ、更に咬合を改善することにより脳内のアミロイドBを正常値まで減少させることを動物実験で

明らかにされました。咬合の改善がアルツハイマー病の有効な予防と治療法になる可能性を示唆して

おり、咬合治療の意義と歯科の重要性を示す画期的なものだと考えられます。また、咬合の改善により

大脳皮質前野の著名な活性化が認められました。大脳皮質前野は記憶、計画、意欲に関わるのでどの

年齢層においても咬合治療と日頃の咬合管理がいかに大切かを示しています。

 

<筋と顎関節への影響>

左右の顎関節は下顎骨を介して繋がっており、一対をなす複関節として下顎を誘導しています。その

ため、咀嚼のような極めて複雑で精巧な下顎運動を巧みに制御することができるのです。そして、この

複関節であることが顎関節、筋、咬合の3次元的な調和を不可欠なものにし、咬合が下顎頭位を規制

するため、わずかな咬合の不調和でも顎関節と筋へ大きなメカニカルストレスを加えることになり

ます。

<顔貌や全身への影響>

左側顎関節に相反性クリックを認め、左側の復位性顎関節円板前方転位と診断された患者さんです。

咬合由来で下顎が左側へ偏位し、以下に示すような顔貌への影響が認められました。

1. オトガイの左側傾斜

2. 頭位の左側傾斜

3. 顔の輪郭の非対称

4. 下顎角部の張りの左右差

5. 人中の歪み

6. 口唇の非対称

7. 口角の高さの非対称

8. 微笑時の口角の上がり方の左右差

9. 目の大きさの左右差

10. 目尻と口角の距離の左右差

11. 鼻唇溝(ほうれい線)の深さの左右差

12. 鼻唇溝(ほうれい線)の角度の左右差

13. 鼻翼の非対称

14. 前頸部のたるみ

顔だけでなく、左奥歯が低いために身体も歪み姿勢の変化も現れます。

1. 左奥歯が低い

2. 左へオトガイが偏位

    ・ 咬筋(左側)→低い左奥歯が当たるまで噛む

    ・ 顎二腹筋(左側)→低い左奥歯が当たりやすくするため顎を左後へ引く

3. 左側表情筋の緊張により顔が歪む

    ・ 大頬骨筋頭・小頬骨筋・笑筋・頬筋・口角挙筋・上唇挙筋・上唇鼻翼挙筋

4.左側頸部の筋の緊張により頭が傾斜、捻転  

    ・頭板状筋・頭半棘筋・肩甲挙筋・胸鎖乳突筋

5. 右肩を上げる  僧帽筋(右側)

6. 右側の背中の筋肉で身体を支え背骨は右へ側彎

    ・ 広背筋・胸腸肋筋・胸最長筋

7. 腰を左前へ押し出して身体のバランスをとるため腰痛も生じやすい

8. 左脚に体重が常時かかるため、左脚が短くなり足は内股になる

この状態が軽度で短期間であれば、原因である咬合の不調和を改善することによりこのような姿勢を

とる必要がなくなり、バランスよく歩くなどの普段の生活の中で本来の姿勢に戻ります。

しかし、この状態が長期にわたって継続すれば筋肉や骨格自体が変形してしまい、左側への傾斜が徐々

に進行して、腰を左前へひねるだけではバランスを保って体を支えきれなくなると、頭位を咬合の低く

ない右側へ傾斜させて体を支えざるを得なくなっていきます。こうして、咬合の不調和を改善しただけ

では体の歪みは容易に治らなくなってしまします。 頭位と下顎位や咬合との関係は密接で、身体バラン

スを整えてスプリントにより下顎位の偏位を修正すると身体の歪みが取れて良好な身体バランスが維持

できるようになり、身体運動能力も本来のベストな状態が保たれます。

 

感想

咬合は咀嚼だけではなく全身への影響、さらに脳へも影響を及ぼすとても重要な要素だとわかりま

した。咬合は食事を楽しむことはもちろん、人々の生活の質にも関わる大きな役割です。そのことを

しっかりと理解して歯科治療に取り組みたいです。

                           衛生士 松本

  2017/06/07   ふくだ歯科
タグ:咬合

酸蝕症について、勉強会で発表して

酸蝕歯と虫歯の違い

虫歯は虫歯菌が出す酸で歯が溶けるが酸蝕歯は食べ物や飲み物に含まれる酸で歯が溶ける。

虫歯のないきれいな口腔内でも歯は溶けるので注意が必要。

 

酸蝕歯の原因

過食嘔吐や無理なダイエットなどによる胃酸の逆流

(一度や二度なら問題ありませんが習慣的に繰り返すと酸蝕歯の原因になる)

酸性食品の摂取

(酸性食品を高頻度で摂取すると酸蝕歯のリスクが高くなる)

職業的原因

(酸使用現場で働いる人、水泳選手など塩素原因)

歯ぎしり過度なブラッシング

(直接な原因ではありませんが酸蝕歯うぃ進行させる要因となることがある)

他にも酸蝕歯の原因はいろいろと考えられるがいずれもいきなり酸蝕歯になるわけではなく日常的に

歯が酸にさらされ、それが再石灰化のスピードを上回った場合に少しずつ歯が溶かされ酸蝕歯が発生

する

 

酸蝕歯の症状

前歯 エナメル質切縁部の透明感があがる。

   切端がかけてザラついている。

   エナメル質表層に白濁がみられる。

臼歯 全体的に丸みを帯び歯頚部に健全歯質が一層残っている。

   歯が破折している  

      歯がへこんでいる

その他

   冷たい水がしみる(知覚過敏症)

   歯がへこみ噛んだときに痛む(咬合痛)

これらによりもともと存在していた歯のすり減りや虫歯が悪化しやすくなる。

 

酸蝕歯になりやすい飲食物

コーラ、オレンジジュースなどのソフトドリンク

黒酢やリンゴ酢などのお酢系飲料 栄養ドリンク 柑橘類などの果物 酢の物が挙げられる

 

ポイントを押さえて酸蝕歯になりにくい生活を!

長時間、歯を酸にさらさない

→酸性のものを摂ったあと水やお茶などの中性飲料を飲むようにする。

 ちびちび飲まずにグッと飲み干すようにする。

直接さんを歯に触れささないようにする。

→ストローを使って飲むようにする

 食品の形態をカプセルにかえる(健康のために黒酢類)

酸に触れた歯が柔らかい間は余計な力は加えない

→酸性の食品を摂ったあとは少し時間をおいて歯磨きをしましょう。

普段からしっかりと噛む習慣をつける デンタルガムなどを食べる

→よく噛むことで唾液の分泌が促進され歯の再石灰化が進む。

しかし1番大切なのは酸性飲食物の摂取頻度の軽減だということも繰り返し伝えること。

感想

歯が溶ける原因は虫歯菌がだす酸だけではなく、その他にもたくさんの原因があるので気をつけていく

必要があると思いました。特に飲食物は毎日口にするものなので酸蝕歯になりにくくしていけるよう

ポイントをしっかりと頭にいれておきたいと思った。

                              衛生士 加藤

  2017/05/31   ふくだ歯科
タグ:酸蝕症

「子どもの外傷歯について」について、勉強会で発表して

子どもの口腔内は著しく改善され、う蝕を始めとする疾患は少なくなってきています。その一方で、

遊んだり運動している時の事故により、歯が欠けてしまったり、失ってしまう事例は増加しています。

歯の外傷は、学校などの施設管理者と当事者、あるいは当事者間のトラブルに発展するケースも少なく

ありませんので、外傷予防と発生時の適切な対応や処置が重要です。さらに、外傷予防に取り組むこと

は、子ども自身の安全に対する習慣や態度の習得にも繋がります。

歯をぶつけた!

痛みと動揺はない

振盪…歯の打撲による軽度の外傷です。わずかに出血は認められても動揺や位置異常はなく、多くは

           疼痛もあまりありません。 外傷を受けた歯を触らないよう安静にするよう伝え、経過観察。時間

           の経過とともに、変色、歯根が吸収してくる場合がある。

痛みと動揺があり、元の位置からずれたり転位や回転していない

亜脱臼…歯の動揺が認められ、痛みを伴うことも多いのが亜脱臼の特徴です。噛むと痛がったり、周囲

               の歯肉の出血や炎症、腫脹が多くの場合に認められます。 暫間固定、抗生剤の投与を実地

               する。固定後に歯が変色したり、歯根が吸収してくる場合がある。

歯根破折…外傷の際に、歯冠は正常に見えても、歯根の一部が破折していることがあります。患者さん

                  にその自覚はないかもしれません。歯の動揺や疼痛が症状として認められる場合があり

                  ます。 受傷歯の安静、疼痛軽減のため、暫間固定を実施する。固定除去後に、歯根破折に

                  よる多少の動揺が残っていても、疼痛や他の症状がなければそのまま可及的に保存する。

                  乳歯の場合は、歯根長の2分の1以上の破折があり、保存不能の場合は抜歯になることが

                  ある。根尖側3分の1程度の場合は保存可能だが、破折した根尖部の歯根は吸収してくる場合

                  が多く、受傷歯自体も早期に脱落してしまうことがある。永久歯では、症状によって歯髄

                  処置が必要になる。

痛みと動揺があり、元の位置から転位や回転をしている

脱臼…受傷歯が元の位置からずれたり、転位や回転している場合は脱臼になります。臨床所見として

           は、挺出したり、陥入している場合があります。 基本的には局所麻酔下で整復して元の位置に

           戻す。ただし、陥入して歯肉の中にめり込んでいる場合は、整復して固定する場合と自然萌出を

           待って経過観察する場合がある。

歯が抜けた!とれた!

脱落…特に永久歯への交換期に、打撲のよる乳前歯の脱落がよく見られます。その場合でも、確認の

           ためエックス線写真で歯根が残っていないか調べておくことが必要です。 永久歯への交換期の

           場合は、処置としては消毒のみで、後続永久歯の萌出を待つことになる。交換期でない場合は、

           再植・暫間固定を実地して可及的に保存する。しかし、乳歯、永久歯とも再植後に根管治療が

           必要になる場合があり、乳歯では暫間固定除去後に、しばらくして歯が挺出したり、脱落して

           しまうこともある。永久歯でも、歯根の吸収が生じることが多く、予後不良になる症例もある。

歯が折れた!

破折したのは歯冠の一部

歯冠破折…破折の程度は様々で、エナメル質に限局したものから、象牙質さらには歯髄まで達している

                  ものもあります。乳歯は歯周組織も軟弱なため、外傷を受けた力がそのまま歯周組織に波及

                  します。その結果、歯冠破折よりも脱臼する場合が多くなります。 破折が象牙質までであれ

                  ば、CR修復だけでよいが、歯髄まで達している場合は、歯髄処置を実施後に修復処置が

                  必要になる。

破折したのが歯冠から歯根まで

歯冠・歯根破折 ...破折の程度が大きく保存不能の場合は抜歯。 歯冠から歯根に至る破折がそれほど大き

                             くない場合は歯髄処置が必要。修復処置は難しいうえ、乳歯では歯根の吸収があり、

                             破折片を除去した場合はポストの植立ができないため、修復後の咬合力による再度の

                             破折も多く、歯の保存が難しい。通常は可及的に破折片は除去せずに修復を行うが、

                             やはり負担過重による再度の破折が多くみられる。

〈感想・まとめ〉

外傷治療は歯科医師の担当分野ですが、歯の外傷を予防したり、受傷時の心のケアをしたり、その後の

わずかな異変に気がついたりなど、歯科衛生士の役割は多いです。積極的に学び、関わることで、子ど

もたちの安全を守っていきたいと思いました。

                                                                                                              衛生士 関口

  2017/05/14   ふくだ歯科
タグ:外傷歯

ウイルス&細菌を撃退!「口内フローラ」新健康術について、勉強会で発表して

「フローラ」というと、まず「腸内フローラ」を連想する人が多いと思いますが、 お口の中の細菌

「口内フローラ」も健康にはとても重要。最近の研究から、「善玉菌と悪玉菌のバランス」が大切だ

ということが分かってきました。

善玉と悪玉のバランスが大事!

. 口内フローラの割合は、善玉菌9割、悪玉菌1割程度が理想的なバランスと言われています。「でも

  もし悪玉菌が増えても、虫歯や歯周病になるだけでは?」と思うのは間違い。 最近の研究から分かっ

  てきたのは、悪玉菌、特に歯周病菌が口の中で増殖すると、歯周病菌が血管に入り込んで全身で恐ろ

  しい病気を引き起こすということ。心筋梗塞・脳梗塞そして認知症、がん、関節リウマチなどの病気

  に大きく関与していることが分かってきました。 何よりも、歯茎の血管から歯周病菌を体内に侵入さ

  せないことが大切。歯磨きの際に毎回出血するような方は注意が必要です。

ほんのひと手間が命を分ける!

. 対策としてやはり大切なことは、正しい歯磨きで、歯周病菌を減らすこと。

  でも歯周病菌は空気が嫌いな性質のため、歯と歯茎の間や、歯と歯の間などに潜んでいて、通常の

  歯みがきでは、きちんと取り除くことができません。

  そんな時に役立つのが、歯間ブラシや糸ようじ。 わずかな隙間にも入るので、歯周病菌を物理的に

  かき出すことができます。 毎日の歯みがきの後に行うのがベストですが、1週間に1回でも良いので

  しっかりと歯周病菌退治をすることがオススメ。

口内フローラを改善!緑茶パワー

  緑茶などに含まれるカテキンは、歯周病菌のような悪玉菌の繁殖を抑えるだけでなく、善玉菌の繁殖

  は抑えないという、とても便利なもの。最近口臭が気になる、歯みがきで出血する、という悩みを

  持つ方の口内フローラの改善に「緑茶うがい」は効果的。

  準備するもの:粉末の緑茶…「粉砕緑茶」を選択→カテキンの成分を効率よく利用できる。

  ①100ミリリットルの水かぬるま湯に、ティースプーン山盛り一杯程度の粉末緑茶を加えてよく

      かき混ぜる。

  ②しっかりと「お口クチュクチュうがい」をして下さい。

     ※うがいをした後は口をすすがない。 カテキンをなるべく口の中に留めておくため。

     ※夜、歯をみがいた後、寝る前に行うと効果的。

【感想・考察】  

   この放送の前後で、担当患者さんの中にも「試してみている」とお話しして下さる方がおられ

   ました。その時にはこの情報を知らず、お話しに付いていくことができなかったので、今回レポート

   としてまとめてみました。口腔関連の話題は最近よく取り上げられているようなので、一般の方の

   口腔への関心の 高さを再認識すると共に、テレビなどで放送される最新の情報に精通しておくこと

   は、会話やTBIを活かすことにも繋がるのでは思い、より注意していきたいと思いました。

                                                                                                     衛生士 河本

  2017/04/30   ふくだ歯科
タグ:フローラ

「歯槽膿漏 抜かずに治す」を読んで

膿漏に侵された歯の治療は、正確で丹念な歯磨き、「長時間ブラッシング」が中心となる。バイ菌退治と

歯茎鍛錬が一番効果をあげる。  

歯槽膿漏の治療は、自分でこういう病気にかかっているのだと認識(自覚)し、病気の正体を知り、対策

を立てて実行する(自助)必要がある。自分で病気をコントロールしないとダメ。  

急性症状・・・疲れが溜まるとよく起きる。

                    歯垢と膿を退治しつつ休養する。睡眠も取る。

                    最初の二日はブラシが痛いかもしれないので、軟毛の歯ブラシで(画筆で磨くと痛くない)

                    日を追って毛先を立てる。(毛先を斜め45度に当てて)

                    一週間もすれば急性症状は一応おさまり、磨いても痛くなくなる。

そして・・・

・突っ込み振るわせ磨き・・・ペングリップで、歯間に毛先を突っ込み、ブラシを振るわせる。

                                             こする音がしてはいけない。ほとんど無音。一~二列歯ブラシで。

・フォーンズ法・・・円を描いて上下の歯を一緒に、歯茎もこする。三~四列ブラシで。

この歯磨き法を併用。  

歯根が露出している所はブラシを斜めや縦に当てたりして磨き損なわないように。  

何かをしながら磨く癖を。洗面所で長時間・・・では続かない。  

歯列キャップ(簡便な暫間固定)・・・噛むときに浮いた歯一本に加わる力を全歯で分担。悪い歯に余分な

負担をかけず、噛みしめ、歯ぎしりの悪影響防止に安静をはかる。  

  半流動食(軟らかい食べ物)で安静に。  

  根を分割して骨のない方だけ抜く。(残る歯を救う)  

  喜ばれる入れ歯作り・・・歯を抜かずに歯槽膿漏を治し、小さな入れ歯を。  

  手術で救えない重症は?・・・

      残っている骨が1/3以下だと手術できない。抜くか、抜けるまでおいておくか。骨が1/3以下でも、

      上記の事柄(固定、その他)で工夫しブラッシングに励めば効率に歯を救える。  

感想・・・

1990年に出された本です。患者さんがこの本を読んだそうで、私も読んでみました。歯科によって勧め

る磨き方は色々ですが、歯周病治療の基本は歯磨きだと改めて分かりました。歯を残したいという患者

さんの気持ちに寄り添いながら衛生士の仕事をしていきたいと思います。 

                                                                                                               衛生士   岡本

  2017/04/16   ふくだ歯科
タグ:歯周病

「フッ化物応用」について、勉強会で発表して

<フッ化物歯面塗布の目的>

萌出後の歯のエナメル質表面に直接フッ化物を作用させることによって、歯質を強化しう蝕に対する

抵抗性を与えること。年に数回の実施で予防効果が認められるため、小児や高齢患者さんにとっては

負担の軽いフッ化物応用方法である。

<フッ化物塗布時の保健指導>

フッ化物歯面塗布の効果は確認されているもののそれだけでう蝕が完全に予防できるわけではないので

保健指導も行う必要があります。

① 日常の歯口清掃を十分行うよう伝える

② 含糖甘味食品の摂取制限を含め食生活習慣について指導する

③ フッ化物歯面塗布の効果とその作用機序について説明する

④ フッ化物の塗布のために歯科医院の定期受診をすすめる

<フッ化物歯面塗布の主な対象歯>

1歳・・・乳前歯

2~4歳・・・乳臼歯

5~7歳・・・第一大臼歯、永久歯前歯

8~9歳・・・永久歯前歯、第一小臼歯

10~11歳・・・第一小臼歯、犬歯

12~13歳・・・第二大臼歯、第二小臼歯

萌出して間もない歯は、未成熟で反応性が高くフッ化物塗布による歯の表層へのフッ素(フッ化物

イオン)の取り込み量が大きいため小児の場合フッ化物歯面塗布は萌出直後の歯に対して行うのが

最も効果的。

◎ う蝕に最も罹患しやすいのは、歯が萌出して2~3年の間といわれているので継続して何度も

繰り返し塗布することが大切である。

フッ化物配合歯磨剤で一生のセルフケアを!!  

フッ化物配合歯磨剤は、小児・成人・高齢者の別なく自分の歯をもつあらゆる年齢の人が利用すべき

ホームケア用品である。しかし、歯磨剤のフッ素濃度やブラッシング方法がそれぞれ異なるため有効性

と安全性が変化するため歯科医療従事者はフッ化物配合歯磨剤の適正な利用法をアドバイスするべき

である。

<フッ化物配合歯磨剤の年齢別応用量>

年齢                                        使用量                            フッ素濃度            注意事項

6ヶ月(歯の萌出)~2歳    切った爪程度の少量      500ppm       仕上げ磨き時に保護者 が行う

3~5歳                                 5mm以下                    500ppm       就寝前が効果的ブラッシング後

                                            5~10mlの水で1回のみ洗口

6~14歳                              1cm程度                      1000ppm    就寝前が効果的 ブラッシング後

                                                                                                                10~15mlの水で1回のみ洗口

15歳以上                              2cm程度                       1000ppm   就寝前が効果的 ブラッシング後

                                                                                                                 10~15mlの水で1回のみ洗口

<感想>

   フッ素塗布は日頃から行うことが多く、一般の方の中でもむし歯予防としても多く知られていると

   思います。フッ素は繰り返し塗布することが大切であることや、フッ素入り歯磨剤の利用法を適切

   に伝えていきたいです。

                                     衛生士  松本

  2017/03/29   ふくだ歯科

「コンクールクリーニングジェル」について、勉強会で発表して

主な成分

・高機能シリカ(清掃材)

・サンゴパウダー(研磨剤)

・ヒドロキシアパタイト(基材)

・モノフルオロリン酸ナトリウム(フッ素)

・イソプルピルメチルフェノール(殺菌剤)

・トリクロサン(殺菌剤)

製品特徴

① 歯面に負担をかけず1本でPMTCが完了。

  汚れを吸着する高機能シリカ配合

② 使い勝手が良い

  ・飛び散らない

  ・歯面が見やすい

    ・歯の隅々に行きわたる

③ 後味スッキリ

     発泡剤無配合 グレープミント味

他のPMTCペーストと何が違うのか

一本でステイン除去から仕上げまでを実現する!

従来のPMTCペーストは粗研磨で歯面が粗造になるため、仕上げ研磨で滑らかに整える必要があり

ましたがクリーニングジェルは汚れを吸着する高機能シリカを配合し、歯面に負担をかけずに清掃

するため仕上げ研磨の必要がない。

どのようなメリットがあるか

長期メンテナンスでPMTCを繰り返しても歯面の負担が少ないため安心。

施術時間が短縮できるため、術者にとっても患者さんにとっても疲労が軽減する。

PMTCの三原則

1急がない

2傷つけない

3痛みを与えない

PMTCの三原則を守り患者さんに寄り添ったPMTCを常に心がけることが大切。

一人ひとりの患者さんに合わせたクリーニングを行うためには、口腔内の観察力やテクニックは

もちろんの器材の選択、使用方法も重要なポイントです。

・広範囲の薄い着色

ラバーカップを使用

歯面に密着しやすい柔軟性のあるラバーカップを選択

カップ内面にウィッグがついていると清掃性が高い

→ラバーカップを歯面に押し付けすぎず吸着ジェルをカップ内面でまんべんなくなじませながら清掃。

厚め(濃い)着色

プロフィーブラシ+スケーラーを使用

厚みのある着色は表面一層をあらかじめハンドスケーラーなどで除去したあとクリーニングすると

効率が良い

プロフィーブラシは歯面の凹凸部などカップが到達できない場所に使用すると便利。

ジェルはたっぷりめに使用してゴシゴシこすらないようにする。

感想

患者さんにコンクールクリーニングジェルを使用したPMTCを行った時に これはなんの味ですか?と

質問をされたときがありました。おススメしている歯ブラシや歯磨き粉の特徴を理解しておくのも

もちろんですが、患者さんに使用する材料などの 特徴やどういった効果があるのかもしっかりと頭に

いれて質問をされたときは正しい説明をしていきたいと思いました。

                                                                                                        歯科衛生士 加藤

  2017/03/08   ふくだ歯科
タグ:PMTC

「ここまで伝えよう!効果がばっちりでるフッ化物配合歯磨剤ガイド」について、勉強会で発表して

フッ化物のう蝕予防効果を高める3つの重要事項

1.フッ化物を歯面(リスク部位)に送達する(届ける)

     北欧では「イエテボリ法」と呼ばれるトゥースペーストテクニックが推奨されている。

     イエテボリ法の手順

         ①湿らせた歯ブラシに1.5g(小児では0.5g)の歯磨剤をつけ、歯列全体に行 きわたるように

             2分間ブラッシングする。

     *ブラッシング中には歯磨剤は、吐き出さない     

    ②ブラッシングが終わったら、吐き出さずに少量(約10ml)の水を口に含 み、30秒ブクブク

             うがいをする。

          ③吐き出した後は水で洗口しない。

          ④ブラッシング後、2時間は飲食をしない。  

     ●患者さんにはこう伝えよう!

     ①ブラッシング後のすすぎは、1~2回程度   

      フッ化物が停滞し、予防に効果的。  

   ②ブラッシングは1日2回、そのうち1回は就寝前に   

    就寝中は唾液分泌が低下してフッ化物を長時間口腔内に留まらせることがで きる。   

      ③フッ化物配合歯磨剤を歯間部や裂溝部にしっかり届ける   

    当て方や歯ブラシの選択を工夫する。

2.高濃度のフッ化物配合歯磨剤を使用する

     フッ化物の濃度:国際標準化機構(ISO)での規格  1,500ppm以下

    欧米諸国でのフッ化物配合歯磨剤⇒1,200~1,500ppmのものが広く普及

    日本⇒1,000ppm以下と定められている(薬事法)  

        多くのフッ化物配合歯磨きはおおむね900ppm程度の濃度

         ●患者さんにはこう伝えよう!

    ④フッ化物配合歯磨剤は、軽くしめらせた歯ブラシにつける  

     乾いた歯ブラシに歯磨剤を直接つけてブラッシングを行うと、歯ブラシの 毛束の根元部分

                に歯磨剤が残りやすくなる。また、歯磨剤によっては、適 度な水分がないと歯面で広がり

                にくいことがある。  

     ⑤磨く順番は、高濃度を保つためにう蝕好発部位から   

      フッ化物が唾液で希釈されていない高濃度のフッ化物をう蝕好発部位に 効果的に届ける

                 ために、もっともう蝕になりやすい部位から磨き始めるの が効果的。

         *LFD法(Local Fluoride Delivery)  

          歯間部や裂溝部などのう蝕好発部位に有効な濃度のフッ化物を送達するブ ラッシング法。

                     う蝕好発部位にはその都度歯磨剤をつけ直すと適切な濃度 でフッ化物が届く。

3.フッ化物の効果が出る量を用いる  

  口腔内でのフッ化物濃度が300ppm以上あることが大事   

   300ppm以下では、フッ化物カルシウムは形成されず、イオンとして歯面に吸 着したものは洗口

        などで流れやすくなり、歯面への残留性が低下する。  

  10歳以上では1gのフッ化物配合歯磨剤が必要    

    ブラッシング中に300ppm以上の口腔内フッ化物濃度を2分間保つためには 歯磨剤の使用量が1g

          以上必要。

   ●患者さんにはこう伝えよう!   

   ⑥フッ化物配合歯磨剤の量は、年齢に応じて    

    1,000ppmのフッ化物配合歯磨剤の場合    

     3歳未満(ブクブクうがいができない):「爪を切った程度」の極少量    

     3歳以上(ブクブクうがいができる):0.5cm(エンドウ豆粒大:0.25g)    

     6歳ぐらい:0.5g程度で少しずつ増やす     

        8歳ぐらい:0.7g程度    

     10歳ごろ:許容上限量は成人の許容量と同じ    

     小学校高学年:1gを目安

                                     (1gの歯磨剤は毛幅が2cmの歯ブラシの場合、約3分の2程度に相当)     

        ⑦ブラッシング時間は2分程度     

      フッ化物によるう蝕予防の視点:歯とフッ化物が十分に反応するためには2 分程度の反応時間

              が必要。長く磨いても歯磨剤が唾液で希釈され、フッ化 カルシウムは生成されず、フッ化物

              の歯面への留まる量が増加しない。 ただし、歯肉炎(歯周炎)の予防にはていねいに時間を

              かけたブラッシング が必要。歯肉炎(歯周炎)予防とう蝕予防をかねたブラッシングでは、

              最初は 歯磨剤を使わずていねいにゆっくりと磨き、最後の2分間でフッ化物配合 歯磨剤を

              用いるとよい。

【感想】  

 筆者は最後に患者さんが楽しく続けやすいようアレンジをしていくことが大事と述べられていた。

    フッ化物配合歯磨剤の年齢に応じた適応量や使用方法など具体的により詳しく知ることができたので

    これらを参考に、患者さんに合った方法を伝えていけたらよいと思う。

                               衛生士  赤木

  2017/02/01   ふくだ歯科