スタッフレポート

2018年3月

「高齢患者さんの心を掴むトークテクニック」について、勉強会で発表して

STEP1 敬意を示そう

呼び方…「おじいちゃん」「おばあちゃん」と呼ばれると抵抗を感じる方も多くいらっしゃいます。

きちんとお名前を呼ぶことで、「ひとりの個人として尊重されている」ということが相手に伝わります。

言葉遣い…省略語やはやり言葉はなるべく使わないようにしましょう。また、親しくなったとしても、

常に敬語で話し、子どもに接するような話し方や態度は避けましょう。プライドを傷つけることに

なりかねません。

 

STEP2 伝えわる話し方をしよう

しゃべり方…不自然にならない程度に、普段より大きめのよく通る声で、ハッキリと口を開けて

ゆっくりと話すようにしましょう。加齢により、高音域の聴力が低下するので、特に女性の声が

聞き取りにくくなるといわれています。意識して聞き取りやすい低めの声で話しかけるように

しましょう。

伝え方…加齢により記憶力が低下しがちなため、話すときは短いセンテンスで主語・述語をハッキリ

述べながら簡潔に伝えましょう。また会話は言葉だけで伝えるのではなく、表情や身振り手振りを

交えたり、絵や図を使って言葉を補う工夫をすることも重要です。

 

STEP3 信頼関係を深めよう

話題の広げ方…差しさわりのない季節の話題や、誰でも知っているような明るいニュースを笑顔で

話しかけると、ストレスのないコミュニケーションのきっかけを作ることができます。女性の場合、

家事のコツをたくさん知っている方が多いですし、男性の場合には、仕事や趣味についての話が

盛り上がりやすいです。

 

〈感想・まとめ〉

加齢と共に起こる視覚・聴力・筋力・記憶力の低下を理解しながら、人生の先輩である高齢患者さん

に、敬意をもって接していきたいです。

                                 衛生士 関口

  2018/03/07   ふくだ歯科
タグ:話し方

「口の渇き解消ー病気予防へ」について、勉強会で発表して

高齢者と唾液

唾液腺の機能は、加齢につれて低下し、唾液が十分に出なくなる。

唾液には口中のpHバランスを整えたり殺菌したりする作用があるが、唾液の分泌が減ると、虫歯や

歯周病にもかかりやすくなってしまう。食べ物をかむことによっても唾液の分泌は促されるが、高齢者

は歯に問題を抱えていることが多く、かむことがおろそかになって唾液が出にくいこともある。

また、持病の薬の副作用で口が渇くケースもある。

 

唾液腺マッサージと舌運動

耳下腺…左右の上の奥歯あたりのほおに指を当て後ろから前に円を描くように10回刺激。

顎下腺…顎のカーブの内側を耳の下~顎先にかけて左右5ヶ所程場所を変え各5回押す。

舌下腺…両親指をそろえて顎の真下を10回刺激。

舌運動…前に大きく3回、左右に大きく3往復、唇をなめるように舌先で3回円を描く。

 

歯周病と口腔ケア

歯周病が悪化すると誤嚥性肺炎の原因になることもある。加齢で飲み込む力が弱り、口中の細菌が

誤って肺に入って肺炎を引き起こしてしまう。その為、口中を清潔にして細菌を減らすことが重要

である。歯ブラシだけでは歯全体の7割ほどしか磨けない為、歯間ブラシやデンタルフロスの併用

が有効である。手磨きよりも短時間で効率よく磨ける電動歯ブラシも役に立つ。口腔ケアにより、

高齢者の肺炎発生率が大幅に減少したという調査結果もある。

 

シニアの口腔ケアのポイント

・唾液腺マッサージや舌の運動を習慣にする

・食事はよくかむことを心がけ、タンパク質や鉄分、ビタミンCをしっかりととる。

・かかりつけ歯科医を持ち、年2~3回は診てもらう

 

【感想・考察】

高齢者の唾液分泌減少は、ただ加齢だけによるものではなくそれに関連する様々な因子が影響し合って

生じているので、出来るだけ多くの歯を残すことが体全体の健康に繋がるのだと再認識できました。

特に、若年者と高齢者とは口腔内のリスク部位が違うため、より意識的に観察を行ない、TBIへと

活かしていけたらいいなと思いました。

                                                     衛生士 河本

  2018/03/05   ふくだ歯科