スタッフレポート

「新発見!歯周病が認知症を引き起こす!?」について、勉強会で発表して

認知症の約7割・・・アルツハイマー型。(残りの3割は、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、

                 前頭側頭葉型認知症)

脳内に溜まった異常なたんぱく質で脳が萎縮する。根本的な治療法は確立されていない。  

発症のカギ・・・アミロイドβ(異常なたんぱく質) この物質が脳内に溜まることで認知症が発症すると

       いう説が有力。  

今年6月、九州大などの研究チームが、アルツハイマー型認知症の原因物質・アミロイドβが歯周病菌に

よって脳に蓄積する仕組みを解明。

マウスのお腹の中に、歯周病菌を3週間投与し続けると、アミロイドβが10倍に増え、マウスの記憶力が

低下したという結果。  

主導者の武州准教授によると、今までの考え方では“アミロイドβは脳で作られている”というものだった

が、今回の研究で、脳の外で作られたものを、脳の中に輸入させる、送り込むということを新たに発見

した。  

歯周病菌が生み出したアミロイドβは、アルツハイマー型認知症の原因になる可能性がある。

アルツハイマー型は、長い潜伏期間(20~30年)を経て発現。80代では約60%の人がその兆候がある。

若い時から歯周病予防をしていれば、アルツハイマーになるリスクを下げられる。  

※歯周病で認知症(メカニズム)  

口の中で発生した歯周病菌が血液の流れにより全身に運ばれる。脳以外の細胞内で、歯周病菌が酵素・

カテプシンβを刺激し、増やす。増えた酵素がアミロイドβを作り出す。脳血管内では、同じように、

増えた酵素がアミロイドβの受容体(受け皿・アミロイドβを脳内に運ぶたんぱく質)も増やす。  

今後の研究では、アミロイドβを増やしてしまう酵素・カテプシンβの働きを阻害する飲み薬ができ

れば、アルツハイマー型認知症の治療や予防に繋がる可能性がある。

薬の開発には時間がかかる。

今すぐできる歯周病予防が大事。

歯周病の治療や予防で、認知症の発症や進行を遅らせることができる可能性がある。  

 

感想

この新しい発見は、高齢化が進む今、とても興味深く、皆さんの関心もこれから高まっていくと思う。

早期に歯周病予防をしていると、20年、30年先の健康に繋がると感じた。会話の中でもお伝えして

いきたい。 

                             衛生士 岡本

  2021/04/04   ふくだ歯科
タグ:認知症