オーラルフレイルとは、口から食べ物をこぼす、ものがうまく飲み込めない、滑舌が悪くなる等と
いった軽微な衰えを見逃した場合、全身的な機能低下が進むこと。そして、これを予防することこそ、
健康寿命を延ばすことに繋がる。
下の図は口腔機能と身体機能の衰えの過程を示したものだが、口の中の健康への意識の低下が全身の
機能低下に繋がることがわかる。 ※フレイル・・・虚弱
[第一段階]社会性/心のフレイル期 健康
口の健康への意識が低下する。
健康に関する情報等を得ようとする気持ちがなくなり、口腔内環境が悪化。歯周病など
により歯を失う。社会へ参加する気持ちも薄れ、うつ傾向がみられることも。
[第二段階]栄養面のフレイル期
口の中の些細なトラブルが多発。
歯を失うことにより、滑舌の低下や食べこぼし、わずかなむせや嚙めない食品が増加し、
食欲が低下。食べられる食品が限られてくることもある。
[第三段階]身体面のフレイル期 虚弱
口の機能が衰え生活機能も低下。
咬合力や舌の運動力の低下、食べる量の低下によって、低栄養や代謝量の低下を招く。
ロコモティヴシンドローム(運動器症候群)やサルコペ二ア(加齢や疾患で筋肉量が減少)
になる。
[第四段階]重度フレイル期 要介護
食べる機能の障害が起き、介護が必要な状態に。
摂食嚥下障害や咀嚼機能不全になり、フレイルや要介護に。
自分の歯に合った磨き方を習慣に
健康寿命を延ばすには、正しい歯磨き習慣をつけること。歯並びや歯肉の状態は人それぞれ。特に、
中高年になると、歯茎が下がりプラークがたまりやすくなる。
自分の口腔内 の状に合った歯ブラシや歯間ブラシのサイズ、歯ブラシの当て方、動かし方などを、
歯科医院で教わり、日々の習慣にすることが重要なのだ。
感想
年配の方だけでなく、若い世代の方にも知って頂きたい内容だと思った。口の 衰えが身体の衰えに
繋がる事を知り、患者さんの口腔内や身体の観察、問題の把握、清掃 や会話など、大事にしていこう
と思った。
衛生士 岡本