「フローラ」というと、まず「腸内フローラ」を連想する人が多いと思いますが、 お口の中の細菌
「口内フローラ」も健康にはとても重要。最近の研究から、「善玉菌と悪玉菌のバランス」が大切だ
ということが分かってきました。
善玉と悪玉のバランスが大事!
. 口内フローラの割合は、善玉菌9割、悪玉菌1割程度が理想的なバランスと言われています。「でも
もし悪玉菌が増えても、虫歯や歯周病になるだけでは?」と思うのは間違い。 最近の研究から分かっ
てきたのは、悪玉菌、特に歯周病菌が口の中で増殖すると、歯周病菌が血管に入り込んで全身で恐ろ
しい病気を引き起こすということ。心筋梗塞・脳梗塞そして認知症、がん、関節リウマチなどの病気
に大きく関与していることが分かってきました。 何よりも、歯茎の血管から歯周病菌を体内に侵入さ
せないことが大切。歯磨きの際に毎回出血するような方は注意が必要です。
ほんのひと手間が命を分ける!
. 対策としてやはり大切なことは、正しい歯磨きで、歯周病菌を減らすこと。
でも歯周病菌は空気が嫌いな性質のため、歯と歯茎の間や、歯と歯の間などに潜んでいて、通常の
歯みがきでは、きちんと取り除くことができません。
そんな時に役立つのが、歯間ブラシや糸ようじ。 わずかな隙間にも入るので、歯周病菌を物理的に
かき出すことができます。 毎日の歯みがきの後に行うのがベストですが、1週間に1回でも良いので
しっかりと歯周病菌退治をすることがオススメ。
口内フローラを改善!緑茶パワー
緑茶などに含まれるカテキンは、歯周病菌のような悪玉菌の繁殖を抑えるだけでなく、善玉菌の繁殖
は抑えないという、とても便利なもの。最近口臭が気になる、歯みがきで出血する、という悩みを
持つ方の口内フローラの改善に「緑茶うがい」は効果的。
準備するもの:粉末の緑茶…「粉砕緑茶」を選択→カテキンの成分を効率よく利用できる。
①100ミリリットルの水かぬるま湯に、ティースプーン山盛り一杯程度の粉末緑茶を加えてよく
かき混ぜる。
②しっかりと「お口クチュクチュうがい」をして下さい。
※うがいをした後は口をすすがない。 カテキンをなるべく口の中に留めておくため。
※夜、歯をみがいた後、寝る前に行うと効果的。
【感想・考察】
この放送の前後で、担当患者さんの中にも「試してみている」とお話しして下さる方がおられ
ました。その時にはこの情報を知らず、お話しに付いていくことができなかったので、今回レポート
としてまとめてみました。口腔関連の話題は最近よく取り上げられているようなので、一般の方の
口腔への関心の 高さを再認識すると共に、テレビなどで放送される最新の情報に精通しておくこと
は、会話やTBIを活かすことにも繋がるのでは思い、より注意していきたいと思いました。
衛生士 河本