<SRPの目的>
1.細菌編
SRPをするとポケット内の細菌は激減し善玉菌が増えてくるが数ヶ月すると元の状態に戻る。
→これを防ぐために...
①患者さんによる歯肉縁上プラークコントロールを徹底する
歯肉縁上プラークが歯肉縁下プラークの供給源になったり、歯肉縁上のプラークコントロール不良が
原因で炎症をおこすと歯周病菌の住みやすい環境になるため
②定期的に歯肉縁下プラークを除去する
深いポケットは細菌が後戻りしやすいため定期的に除去して歯周病菌が住みにくい環境をつくる
2.根面編
プラークとその足場になる歯石が同時に除去され根面が平滑になることが一番大切なこと
→SRPのゴールはどこまでなのか
①ガラス様の根面(硬くて平滑で清潔)になっているかを確認する
・触覚
エキスプローラーやスケーラーなどで、根面の状態を感じ取る
・視覚
SRP前は歯石やプラーク、肉芽が血液と共にでてくるため赤黒いドロっとしたものだがSRPが
進むにつれて明るい赤色のサラッとした浸出液に変わる
・聴覚
SRPが進むにつれてだんだんと高い音に変わる
②SRP後の再評価
少なくとも2週間、できれば1ヶ月程度あけてプロービング値、付着レベル、プロービング時の出血
をSRP前と比較する
<SRPのポイント>
1.術前診査でポケットの深さや形態、歯石の沈着量などを把握して器具を選択する
(例)・歯肉が薄い→ブレードの幅の狭くなったキュレット
・歯石の量が多い、歯石が硬い
→エアスケーラーや超音波スケーラーの多用
ブレードの幅の広いキュレット
シャンクの太いキュレット
・ポケットが深い
→シャンクが長いキュレット
チップが長くて細い超音波スケーラー
・時間が限られている
→エアスケーラー、超音波スケーラーの多用
2.解剖学的な歯根の形態を知っておく
3.スケーラーのメインテナンスをおこなう
<感想>
SRPを行う目的には細菌に対するものと根面に対するものがあることが分かりました。SRPを行う
時には、患者さんの口腔内や検査の結果を見てその人にあった器具を選べれるようしたいです。
また、歯根の形態を知っておくことと合わせてそれぞれの歯の形態を知っておくことで患者さんへの
ブラッシング指導をする時にも分かりやすく伝えれると思うのでもう一度しっかりと勉強しておきたい
と思いました。
衛生士 松本