スタッフレポート

平成25年度 第5回 ホワイトニングアドバンスセミナーに参加して

 

千田彰先生(日本歯科審美学会会長/愛知学院大学歯学部保存修復学講座教授)

 全ての歯科医療の結果は審美的であるべき。患者さん・社会が歯科医療に求めるものが変わってきている。①歯の色 ②口のにおい ③歯並び ④歯茎の状態 ⑤歯の痛み …

審美歯科の意義…歯科医療は、健康で幸せな長寿・質の高い生活を実現させる。きれいな笑顔をつくる事を目的とする。

 検査→診断→治療→予防(プロの管理のもと)   予防の先頭に立つのがDH!

 

講演Ⅰ「歯科衛生士と歯科審美の広がり」 日本歯科審美学会副会長 武井典子先生

近年の衛生士を取り巻く「保健・医療・介護・福祉」の環境の変化

 口腔機能に着目(医療の場でも歯科衛生士が期待されている)…口腔機能維持・向上 全身の健康へのアプローチ 高齢化の進展・疾病構造の変化(疾病により口腔ケアが異なる)

 口腔の健康…口腔細菌コントロール 口腔機能維持・向上 栄養の構築 健康生活 QOLの向上   →このサイクルの中で健康な口腔を作っていく事ができる。

 今後は、口腔ケアマネジメント(Dr.の指示のもと、高齢者の口腔ケア)をどんどんしていく必要がある。

 

色々なデータから… 患者さんに、お口の中でとても重要だと思う事は?と聞くと、よく噛める、歯肉が健康、という答えが多い。お口の中で気になる事は?と聞くと、色、におい、という答えが多い。

雑誌「プレジデント」のデータより…男性や70歳以上の方が健康面で後悔している事は? ①歯の定期検診 ②スポーツで体力強化 ③ウォーキング

 

ホームケア支援のポイント ①患者さんとのコミュニケーションアップ(+の気持ちで働きかける) ②口腔の重要性のモチベーションアップ ③自分の口腔の問題点を客観的に知る(多項目唾液検査システム…簡便、短時間、多項目であること) ④自分で決めて実行する力を高める ⑤ホームケアの有効性を実感する

 

講演Ⅱ「ホワイトニングコーディネーターの次なる視点 ―白い歯の意味するところ―」ナグモ歯科赤坂クリニック 田島菜穂子先生

 

ホワイトニングの難しさ→期待していた白さになったか、しみたり痛みはないか。

ホワイトニング…漂白して白くする

世間では「ホワイトニング」という言葉が一人歩きして「サロン」やマンションの個室でやっている…医療行為ではないホワイトニング

ホワイトニングは術前のカウンセリングが最も大切 ①ゴールをお互いにしっかり見る。(求める白さの度合いを確認) ②ホワイトニングがどういうものなのかを説明(限界・時間・期間・回数・費用等) ③患者さんからの質問に答える(適応症・禁忌症。場合によっては、初めからベニアの方が良かったりする) 心の声を聴く…様々な価値感・主訴・過去のホワイトニング経験談 「ホワイトニングしたい」という希望→今すぐ、なのか、考えてから後日、なのか。    →処置の選択をしてもらう(同意)

 

<感想> 最近のデータからも、審美的な治療が注目されている事が分かりますが、患者さんの希望(心の声)に耳を傾けながら、仕上がりに繋げていきたいです。ホワイトニング(審美的治療)をきっかけに、表情が明るくなったり、お口の中の健康に興味を持つ患者さんが増えるといいなと感じました。                         衛生士 千田                                           

  2014/04/17   ふくだ歯科