<病因・発症に関するQ&A>
Q.歯周病菌はむし歯菌(ミュータンス菌)と同じように、幼児期に母親からうつる?
A.×
家族からうつったと推測されるケースもあるが、接触感染の可能性は生涯ある。
歯周病菌は ①家族間(食べ物を介した日常的な間接唾液感染) ②キス等による直接感染 ③他人との食物を介した偶発的唾液感染が挙げられる。 |
Q.口の中に歯周病菌がいない人は歯周病にはならない?
A.×
悪性の高い菌がいなくても歯磨きができてなければ歯周病になる。
しかし、不潔性歯周炎は清潔にすればいいだけなので、超音波スケーリングだけで随分良くなる。 |
Q.プラークの量の多い/少ないだけが問題?
A.×
プラークの量だけでなくそれがどんな性質かも重要!
P.g.菌の類型には、その線毛の形から、Ⅰ型、Ⅰb型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型、Ⅴ型、Ⅵ型の遺伝子型の違いがある。中でもⅡ型は最も悪質で、重度歯周病患者からの検出率が高くなっている。このⅡ型が検出されると、歯周病発病危険率は44,4倍。これは喫煙の4.75倍を大きくしのぐもの。プラークに含まれるP.g.菌がどういう性質のものかによって、歯周病治療計画は大きく左右される。 |
<リスクファクターに関するQ&A>
Q.タバコを吸う人は歯周病になる?
A.×
タバコを吸う、というだけでは歯周病にはならない。
タバコを吸う人は、歯周病が進行しやすくなるが、口腔内に歯周病菌がいない人や頑丈な歯周組織をもっている人は、タバコを吸っても歯周病になりにくい。 |
<最新ぺリオの結論>
Q.歯周病は治る病気?
A.×
治す事は可能だが、様々な理由で再発しやすい事がある。
患者さんの症状が落ち着いても油断大敵!歯周病の再発はよくある。継続したメインテナンスで再発を防ぎましょう。 |
<感想>
他にもQ&Aがありましたが、一部を抜粋して挙げています。最後に挙げている文で、改めて、歯科衛生士と患者さんの力で歯周組織の維持、コントロールが必要であると思った。 衛生士 千田